オタク友達
前回の続きになります。
いつも読んで下さている方が居るので、しばらくしたら合併させるつもりです。
「僕は別に子供っぽいとか思わないけど」
正直、子供っぽい子供っぽくない等些細な事である。
僕的には本人がどうあるべきかである。
「いいですよ、わかってますから」
「素の方が話しやすくて好きだけど」
正直な所、好きな事を話す彼女は輝いて可愛いと思った。
確かに、おどおどしている彼女は庇護欲をそそられるが今の彼女の方が僕には魅力的に思えた。
僕がそう言うと、彼女はスマホを取り出した。
「お友達になりませんか?」
オタクの友達が欲しかったんだろう。
彼女は嬉しそうにそう言うと、連絡先を交換した。
「私、オタク友達いなかったので嬉しいです」
口にスマホで隠してそういう高田さん。
「僕もオタク友達が増えて嬉しいよ」
海斗は重度のオタク症候群というのはいうまでもないが、紅羽は全く興味がないというわけではないが、オタクという分類には入らない。
その点では、僕の中では初めて趣味を心から話しできる女友達だった。
「また、連絡するね」
そう言って笑う彼女は見た目と裏腹にとても悪戯っぽく大人びて見えた。
「はい、では次の方行くよ!!」
紅羽がマイクで言うが、何故か声が怒っているように聞こえるのは気のせいだろうか?
「じゃあ、行くね」
「行ってら~」
高田さんはそう言うと、最後の方へ歩き出した。
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