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幼馴染みが僕を放してくれない  作者: ユウキ±
第一部
57/228

意外な幼馴染妹


 

 これはどういう状況だろうか?

 美優ちゃんはいつものことながら、相沢さんまでそうしてくるのは想定外だった。


「誠一さん」

「うん? どうしたの?」

「……何でもないです」


 潤んだ瞳で問いかける相沢さんは何か言いたそうだったが、言いづらいのか黙ってしまった。


「もしかして、凪ちゃん下の名前で呼んでほしいの?」

「え、あの、えっと……」


 彼女は小さく頷いた。


「流石にそれは……」

「いいじゃん、凪ちゃんがいいって言ってるんだから」


 人の膝に頭を乗せて僕を悪戯っぽく見ている。

 その目はまるでそんなことできないだろうと、小馬鹿にしたような悪戯っぽい表情で僕を見てくる。

 まぁ、実際できない。

 日和でさえ、何度か注意されてようやく慣れてきたところなのだ。


「ほらほら、どうしたの~?」


 なんか腹立つな。

 

「女の子に恥をかかせるつもりなのかな~?」


 言い方。 

 そう思いながら、彼女の耳を引っ張る。


「痛い、痛いって!!」

「人を馬鹿にする子はこうなって当然」


 そう言って彼女の耳から手を離すと、彼女は耳を抑えて涙ながらに見てくる。


「女の子に手を出すなんて、どうかしてるよ」

「舐めた子供をしつけるのも年上の役目だ」

「いじめだ~」


 そう言いながら、僕の膝で暴れるのやめてくれないか?

 もう面倒くさいので放っておくと、周りの視線が痛く感じる。

 それはそうだろう、女の子が僕の膝で暴れている+隣にいる女の子が僕の肩に身を寄せているというのは修羅場という他ないだろう。

 どうしていいか僕にはわからなかった。

 

「み~ちゃん、皆に迷惑だよ?」

「え、迷惑かけて無くない?」


 少なくとも、僕には迷惑かけてるけどね。

 膝や胸ををポコポコ殴られたりしているので、少なくとも僕は被害を被っている。

 否、一部の健全な男子学生にも被害はあるか。

 美優ちゃんは意味が解らないといった感じで相沢さんを見ている。

 

「ま、凪ちゃんが言うなら迷惑なんでしょ」


 そう言って彼女は暴れるのをやめて普通に座る。

 美優ちゃんが素直にいう事を聞くのが珍しかった。


「何よ」

「いや、美優ちゃんが言うこと聞くの珍しいなって思って」


 正直、反論して絶対に言うこと聞かない頑固な性格だと思っていたので、素直に相沢さんのいう事を聞いているのが珍しかった。


「別に、そうだなって思っただけだから」


 そう言うと、彼女は立ち上がった。


「そろそろ帰ろ」

「そうだね、帰りましょうか誠一さん」


 美優ちゃんが振り向き様に言うと、相沢さんもそう言う。


「そうだね、帰ろっか」


 そう言って僕が立ち上がると、美優ちゃんは僕と相沢さんの手を握って帰路に着くのだった。





 今回のお話はいかがでしたでしょうか?


 今回も表現について何かあれば指摘してください。

 まだまだ勉強中なので、どんどん意見を取り入れてより良い作品にしていきたいのでどんどん意見をお待ちしてます!!

 

 ブクマや評価もしていただけると励みになりますので、どうかご検討ください。

 け、決して5にしてほしいとかは言いませんが、出来れば5がいいななんて……。

 

 まぁ、純粋に評価をしていただけると僕は嬉しいです。

 それではまた次回、よろしくお願いします。

 

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