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幼馴染みが僕を放してくれない  作者: ユウキ±
第一部
45/229

幼馴染み妹の冷たい視線

「お待たせ、お兄ちゃん」


 暫くして、先程の氷のような視線を維持して美優ちゃんが部屋から出てくる。

 どうやら、まだ怒っているようだ。

 

「あの、美優ちゃん?」

「何?」


 僕の方をある種の奇行種なら喜ぶような目で見てくる。


「その、さっきはごめん」

「いいよ、気にしてないし」


 その顔と目で言われても、全く説得力の埃すらないんだが?

 そう言うと、彼女は僕の方にもたれ掛かってくる。


「……お兄ちゃん、おぶって」


 美優ちゃんはプルプル震えながら僕に言った。


「限界……」


 美優ちゃんはその場にへたれこむ。

 どうやら、怒っているのではなく痛みであの表情になっていたようだ。


「お兄ちゃん、おぶって」


 彼女は両手を広げて先程の氷のような視線とは違い、潤ませた視線で僕を見てくる。


「は~や~く~」

「はいはい」


 そう言って僕は彼女をおぶって下に降りると、相沢さんが心配そうにこちらに駆け寄ってくる。

 

「み~ちゃん、大丈夫?」

「うん、昨日お兄ちゃんと激しい運動をして筋肉痛が酷いけど、大丈夫だよ」


 うん、言葉はあっているんだけど、なんだろう……何か汚れた言い方な気がする。


「そっか、激しい運動で筋肉痛……えぇ!?」


 相沢さんは、そう言うと顔を真っ赤にして僕らを交互に見ている。

 まぁ、何も知らない人からすれば、美優ちゃんの言い方はそう捉えられても仕方ないだろう。


「昨日、テニスしたんだ……この子のお姉ちゃん達と」

「あ、そういう事ですか」


 僕が補足説明をすると、彼女はほっと安心して胸を撫でおろす。

 

「凪ちゃんは何だと思ったの?」

「えぇ!? えっと……その……」


 彼女は再び頬を茜色に染めながらもじもじしている。

 その姿が、とても可愛らしい。

 この子、きっとモテるだろうな。

 

 可愛らしい雰囲気に、整った容姿にスタイルもいい……学校の男子が放っておくわけがない。

 悪戯っぽく相沢さんに言う美優ちゃんと合わさると、可愛い天使と悪魔だろう。

 

「それより、これからどうするんだ? 筋肉痛だからまた今度にする?」

「何言ってんの? 行くに決まってんじゃん」


 この子が何言ってんの?

 僕がおぶらなければ動けないのに、どうやって行く気なのだろう。


「お兄ちゃんが義妹の私の運転手になるのだ~!!」


 それはつまり、彼女をおぶって連れて行けという事だった。

 流石にそれは恥ずかしい。


「無理」


 そりゃそうだ、いくら人が多いとはいえ彼女は中学生、流石におぶっていくのは周囲の視線が痛い。


「なんでさ、昔は連れてってくれたじゃん!!」

「それは小学4年の話だろ?」


 ほんの四年、されど四年……色々な部分が昔とは違うのだから。


「だからスカートはやめて短パンにしたんだよ!?」

「そういう問題じゃ……」

「仕方ない、おろして」


 彼女の言われるまま下ろすと、彼女は立ち上がる。

 そして、僕の腕に身体を寄せてくる。

 

「これで我慢します」

「大丈夫なの?」

「大丈夫じゃないけど、頑張る」


 そういう彼女は大丈夫そうには見えなかった。

 

「それじゃあ、行こう」

 

 そう言って彼女は介助の元、僕らと目的地へ向かった。


 


 


 今回のお話はいかがでしたでしょうか?


 我慢している美優ちゃんの表情、もう少しいいの無いかなって思いました。

 難しいです。

 

 こうしたらいいよとかアドバイスをしていただけると、取り入れながら頑張っていきたいと思います。

 

 ブクマや評価もしていただけると励みになりますので、どうかご検討ください。

 け、決して5にしてほしいとかは言いませんが、出来れば5がいいななんて……。

 

 まぁ、純粋に評価をしていただけると僕は嬉しいです。

 それではまた次回、よろしくお願いします。

 

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