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幼馴染みが僕を放してくれない  作者: ユウキ±
第一部
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親友が合コンに誘ってきた

時は戻る

 

「う~ん、あの時行けると思ったんだけどな~」

「そうか? 僕はそんな感じしなかったけど」


 最初から仲の良い幼馴染み……幼馴染でなければ、彼女と一緒に居る事もないしたまに話すだけの関係だろう。

 それだけの差が僕らにはあった。

 勉強も運動もトップクラス。

 気さくで誰とでも仲良くなれるコミュ力もある。

 それに何より彼女は学校内で上位に入るほど可愛いのだ。


 そんな彼女と、僕のようなモブが付き合うなどラノベ主人公じゃあるまいし……否、ラノベ主人公はモブではなく実質イケメンばかりが多い。

 ラノベ主人公に失礼だった……反省。

 とにかく、僕には縁遠い物のはずなのにどうして紅羽は僕に惚れたとか言い出したのだろうか?


 それが最大の不思議だった。

 告白するまでは普通に会話をする仲の良い友人だった。

 彼女も僕の事を只の友人だと思っているだろう。  

 いや、思っていたの方が今は正しい。

 

 あれだけ押しが強いのだ、僕の思い違いではないはずだ。

 

 元々の性格もあるのだろうが、彼女は押しが強い。

 言い方にもよると思うが、頑固にして意地っ張り……これと決めたことは一直線。

 一部としては頼りになるだろうが、もう一方からすれば自己中心的で周りに迷惑をかけるヤバい奴だ。

 しかし、彼女の凄い所は皆から頼りにされている所だ。

 入学式から早一か月、彼女はクラスの中心に位置づいた。

 元々容姿もよく愛嬌もあるので当然と言えば当然の事だが、彼女は中心の外……そう僕のような陰キャに分け隔てなく接してくるのだ。

 まぁ、それは彼女が僕の部屋によくきて漫画を借りていくからなんだけど。


「ま、諦めたなら俺からは何も言わねえよ」

 そう言って海斗は先程彼女の座っていた席に座る。

 

「それよりさ、今度クラスの女の子と三人で合コンするんだけど、どうしてに一人足りねえんだけど来ねえか?」


 またこいつは手がお早い事で。

 合コン……それは陽のオーラを放つ選ばれ民だけが乗る事の出来る船だ。

 オタクにとっては希望の船ともいわれているが、実際は絶望だけだろう。

 

 だって陽のオーラを持ったものの中に陰のオーラを持った僕が行けば潰れる事は間違いない。

 5対1だ、絶対に潰されるだろう。

 この提案は希望という名の皮を被った絶望という言い方が相応しい。

 

「お前さ、僕を殺す気か?」

「んなわけねえだろ、新しい恋を探しに行こうって話さ……彼女でも作れば、彼女への未練もきっぱり消えるだろう?」


 確かにそうかもしれない。

 正直、いつまでも諦めきれないのはよくない。

 合コンでもしかしたら、僕と同じで人数合わせで来ている子もいるかもしれない。


「それに俺の奢りだ、遠慮するな」

「まぁ、それなら」


 ただ飯を食えるのなら断る理由もない。

 教室と同じく目立たず、隅で食事を味わうとしようじゃないか。



初めましての方、いつもお読みいただいている方どうもありがとうございます。

 これからも頑張っていきますので、どうかよろしくお願いします

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