幼馴染みは試合をする
そうして紅羽の試合の番になる。
「よろしくお願いします」
「よろしくお願いします」
「どっち?」
「ラフで」
ラフとスムースのどちらかを選択してサーブとレシーブを決めるのだ。
ラフだったので、紅羽に選択肢の権利が与えられる。
「レシーブで、コートはこっちで」
レシーブの場合、コートの選択も出来る。
そう言うと、それぞれコートで配置につく。
試合が始まる。
暫くして彼女の勝利で試合は終わった。
紅羽から6-0だった。
「相変わらず、エッグいな~」
一方的と言わざるを得なかった。
普通は戦術と己のペースを考えて球筋を変えたりして戦うものだ。
しかし、今回の試合の彼女は一切球筋を変えず、威力の高い球を放ち続けた戦い方だった。
まだ余裕を残すためにあえてその攻撃で倒したのだろう。
「紅羽ちゃん、その戦い方駄目って言ったのにな」
月島先輩が、呆れたように言う。
彼女の言う事は一理ある。
威力のある攻撃は打ち続ければ、体力の消耗が激しい。
長引けば長引くほど、身体に負荷がかかり何度もある試合では出来るだけ最後の方まで取っておくのが定石だ。
「お疲れ様」
「うん、ありがと」
彼女の近くに行き、そう言うと彼女は笑顔で返してきた。
そうして月島先輩の方へ彼女は行く。
「アドバイス、お願いします」
「あの戦い方、戦術の幅を広げる為に一旦封印って言ったでしょ?」
「えっと……」
「好きな人に良い所見せたいのは分かるけど」
「ちょっと先輩!?」
こっちまで聞こえてますよ、先輩。
紅羽の表情は後ろ姿で見えなくてもわかる。
「次は、ちゃんとやりなよ……貴方の成長を考えてなんだから」
彼女はそう言うと、紅羽の頭を撫でる。
「アドバイスは、これで終わり……早く応援行きな」
「ありがとうございました」
そう言うと、僕らは運営の方へ向かい彼女は報告した。
その後も試合は続き、48ブロック全ての試合が終了した。
紅羽は残りの試合、月島先輩の言う通りなのか中学時代の頃とは違う戦法で戦っていた。
そのスタイルは月島先輩に少し似ているように思えた。
そう言ってしばらくして皆集合して解散となった。
今回の作品はいかがでしたでしょうか?
おかしな点があればご指摘いただけると幸いです。
サブタイトルに悩み、結局こうなりました。
何かいいタイトルあれば教えてほしいです。
多数問題があるでしょうが、少しずつ直していきますので皆さん応援よろしくお願いします!!
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