彼と共に永遠に 紅羽視点
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「どう? 調子よくなってきた?」
人混みから離れ、休憩していると美優の顔色が良くなってきたのか心配そうに問いかけると、「うん、何とか……」と無理した笑顔で言葉を返す。
「どうする? お参り、やめとく?」
「うん、私はまた今度行くことにする。 私はここで待ってるから、皆は行ってきてよ」
そんなことできるわけない。
可愛い妹を置いて私だけ楽しめるわけない。
私が怒ってるのを察してか「やばっ」と声を上げる。
私が何かを言おうとすると、誠くんが割って入る。
「そういうわけにはいかないよ、美優ちゃんを一人になんて危ない事は出来ないよ」
「お兄ちゃん……」「誠一……」
私と美優がそういうと、郡が「ならこうしない?」といった。
「私達はこっちで待ってるから、紅羽と二人で行ってきなよ。 私もね、少し人に酔っちゃっててもう少し休んどこうかなって。 凪ちゃんはどう?」
「わ、私は……二人と一緒に休んどきます……」
「っというわけで、元気そうな二人は行ってきな」
「でも」と言うと郡が「いいから」というと、彼女は私に顔を近づける。
「二人で楽しんできな」
そう言って誠くんに見えないように悪戯っぽく彼女は笑う。
「お兄ちゃん、初詣のお守り買ってきてもらってもいい? 初日だと運気が上がりそうだからさ」
「お願いね」と美優が笑うと「わかった」としか言いようがなかった。
やっぱりロリコンじゃない?
「郡、二人を頼んだよ」
「うん、任せて」
そういうと、誠くんは私の手を握り「紅羽、行こう」と言ってくる。
「羽ちゃん、行くべきだよ」
私が誠くんに言おうとした瞬間、葉が声をかけてきた。
「でも」
「いいからいいから」
そう話していると彼がギュッと私の手を握るので彼の方を見ると、目が合い手を引かれる。
「人がやっぱり多いな」
「だね」
「手、痛くないか?」
「うん、大丈夫」
むしろ、彼の手を伝い暖かな感じが身体に電流のように流れていく。
なんだろうね、この感覚。
幸せなんだろうか?
心が温かくなるようなそんな感覚だ。
彼の方を見る。
時折私の方を見て心配してくれながら前に立ち、人混みを切り開いてくれる。
昔も、こんな事あったなぁ~。
あの時は2人で誠くんの手を掴んで離れないように必死だったっけ。
昔の光景を思い出しながらはぐれないように彼の手を手をしっかりと握り進んでいくと、拝殿についた。
「疲れてないか?」
彼が並びに着くと、心配そうに聞いてくれる。
「大丈夫、心配してくれてありがと」
彼に笑顔を向けると、彼も「よかった」と言わんばかりに微笑んでくれる。
そうして拝殿の前で賽銭を入れ、手順通りにして手を合わせる。
誠くんとこれから先もずっと仲よくいれますように。
そして皆が病気もなく健やかに過ごせますように。
それで、誠くんと結婚できますように
あれ?昔もこんな事、思ったような……。
辺りを見渡すと、昔の光景が浮かぶ。
そうだ、昔もここでそうお願いしたんだ。
あの時は人混みが多いから人が居なくなる時期に三人で行った時に同じような事を思ったのを思い出した。
「行こうか」
「うん」
少しして彼の言葉に私は頷き、拝殿を降りお守り所に向かう。
「誠くんは何をお願いしたの?」
「うん? 内緒。 こういうのは言わない方が叶うらしい」
「そうなんだ、じゃあ私も言わないでおこ」
彼の言葉は信憑性があった。
何故なら、疎遠になった彼とこうして付き合えたから、あの時のお参りが功を制したと思えるからだ。
このまま、誠くんとずっと一緒に居たいな。
そう思いながら誠くんと共に2人でお守り所に向かうのだった。
今回のお話はいかがでしたでしょうか?
ちょっと読み返しながらの投稿なので矛盾が無いようにしましたが、もしかしたら違和感があったら教えてほしいです。
もうすぐ二年生で甘々にしていく予定なので、お待ちください。




