幼馴染みとメリークリスマス 紅羽視点
「楽しかったねぇ~」
私が少し散歩をしようという事になって二人で歩いていた。
「だな、もの凄く楽しかった」
私の言葉に誠一は答える。
なんでだろう、楽しいはずなのに彼の顔をみれない。
恥ずかしいというかなんというか、直視できないでいる。
「来年も来ようね」
「そうだな」
来年も再来年も、今後も一緒に居たいとそう思う。
このまま順調に交際して結婚して、二人でずっとずっと一緒に居たいと思っている。
そうしてベンチに向かうとカップルが先に座っていた。
(将来、誠一とこんな風になってるのかな?)
二人は大人っぽくて端から見てもお互いに信頼し合っているように感じる。
「少し待ってようか」
「だね」
もう少し観察していたいが、自分がやられた場合死ねるので離れる事にした。
そうして二人である程度離れて待つと、二人は仲がよさそうに去っていった。
去り際に二人がこっちを見ていた気がするが、気のせいだろうか?
「行こうか」
そうして誠一の言葉と共に二人でベンチに向かい座る。
手は繋いでいるが、距離がある。
密着したいが、なんでだろう。
言いようのない恥ずかしさで密着できずにいる。
「出来ないなら僕が変わろうか?」
紅葉が茶化すように言ってきた。
変わるなら変わってほしい。
「変わってくれる?」
距離を詰めるのなら、彼女が適任だろう。
「う~ん、やっぱりここは君に任せようかな?」
「何よ、出来るんでしょ?」
「もちろん、だけどいいのかい? 本当に僕がやっても」
その言葉は何かを含んだ言い方だった。
彼女の言いたいことはなんとなくわかる。
自分で何もせずに得られる結果を私は望んでいないのを知っているのだ。
「ま、とりあえず左を向きな」
わかっていて言っている。
私が出来ないと分かってて言っているのだ。
そう思っていると、彼が近づいてくる。
それと同時に私は彼の方を見る。
何も言うことなく、互いに見つめ合う。
そうしてどのくらい時間が経っただろう?
「そのままキスしちゃぇ~」
紅葉の言葉と同時に私の時は動き出し、急激な恥ずかしさで視線を逸らす。
そうして誠一の方を見ると、彼も恥ずかしいのか左手で顔を覆っていた。
「チキンだなぁ~」
紅葉が何かを言っているようだが、私はそれどころではない。
急激な心拍数の上昇で先程まで寒かった顔が一気に熱くなる。
「うるさいよ」
「だって今のは流石にいい感じだったでしょ」
「うるさいな、少し黙ってて!!」
「はいはい」
そう言うと、紅葉は何も言わなくなった。
誠一の方を見ると、彼は顔を覆ったままだった。
それを見ると、私は彼に寄りかかる。
彼の息伝いが耳元に伝わってきて言いようのない気持ちが頭を駆け巡る。
暫くの間、静かにそのままの姿勢で過ごすのだった。
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