休日のクリスマスイヴ
「誠一~、待たせてごめ~ん」
そう言うと、紅羽は部屋の中に入ってくる。
「どう、かな?」
一瞬、言葉を失った。
僕の彼女はなんて可愛いのだろうと。
彼女への愛情と感動でいっぱいになり、胸が高鳴るのを感じた。
キャメル色のロングコートに包まれた中に白いセーターと黒いスカートの組み合わせが、いつも明るい彼女を落ち着いた大人の女性のように思わせる。
似合っている。
この一言に尽きる。
「あ、うん、似合ってる……とっても……」
「あ、そ、そう? えへへ、嬉しい」
紅羽はほっとした表情を浮かべると嬉しそうに笑顔で笑った。
「それじゃ、いこっか」
「うん!! あっ」
「どうした?」
そう言うと、彼女は恥ずかしそうに視線を逸らす。
「その、手、繋いでいいかな?」
チラチラとこっちを見て言う彼女、畜生可愛いな!!
そんな顔されて断れるわけないだろ!!
僕はそっと彼女の手を掴み歩き出す。
「あっ……」
彼女は驚いたように声をあげるが、無視して彼女と外に出ると、暖かい空気が一気に凍るような冷たさに替わる。
「冷えるね」
「だな」
先程まで頬に残っていた温度が一気に冷たくなる。
雪降るんじゃないか?
「雪、降らないかなぁ~」
クリスマスイヴに雪が降るなんて恋人の定番だ。
クソ、ちゃんと降れよ雪!!
そう言った所で気候なので意味がないとはわかっているが、言わずに入れないのだ。
「うわ、人が増えてきた」
少し歩いていくと、カップルらしき人たちがちらほら見えてきた。
「ここでこれなら、向こうはもっと人が多いな」
「だよねぇ~、ねぇ誠一」
「ん?」
「今日のデート、人の多い所辞めない?」
「急にどうした? イルミネーション行きたがってたじゃないか」
「でも、これだけ人が多いなら別にいいかなって思っちゃって」
そう言うと、彼女は僕に寄りかかる。
「それに、誠一と二人ならイルミもいらない。 落ち着いて二人で話せる場所ならどこだっていい」
「じゃあ、ここらへんで探すか」
「だね、そうしよっか」
そう言って二人で楽しめる場所を二人で探す。
定番ではないが、二人で楽しめるならそれは僕等の定番にすればいいのだ。
「それじゃここにいてもなんだし、ここで作戦会議しよ」
「だな」
そう言って僕らは店に入り、二人で行きたい所を探す事にした。
行き当たりばったりというが、こういうのも僕等らしい。
デートに正解などないのだ。
楽しいと思った事が僕らにとって正解なのだから、これが一番の正解で僕らの定番だ。
間違っていると言われようがそれだけは変わらない。
彼女が幸せそうに笑ってくれれば、それだけで僕は満足なのだから。
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