駄目だ、この人 誠一視点
「いや、まだ駄目でしょ」
正直、まだ付き合い始めたばかりだし、何より僕らは学生だ。
そういうのはちゃんと責任を取れるようになってからするべきだ。
「付き合ってるからいいんじゃない?」
「そういう問題ですか?」
「別に私はいいと思うけどなぁ~、それに私が出張の間紅羽や美優と一つ屋根の下で暮らしてたんだから、それの延長線上じゃない?」
「それは、そうですけど……やっぱり若い男女だけで一つ屋根の下は駄目でしょ、間違いが起きたらどうするんですか?」
「それはそれで、誠一君が責任を取って紅羽と結婚して籍をいれてくれれば私はいう事無いよ、あ、でも美優と両方は流石に看過できないかなぁ~」
ほんと、この人は何言ってるんだろう?
正直、親として行ってはいけない言葉のオンパレに僕は呆れていた。
「貴方からどう思われてるんですか?」
「え、すけこましだと思ってるけど?」
「青羽さん!?」
僕の印象が最悪すぎる。
さっきまで信用していると言っておきながらすけこましといわれるのは納得がいかない。
「とにかく、お願いできないかな?」
「……紅羽や美優ちゃんにはこの事話したんですか?」
「うん、話したよ。 二人ともOKの返事はもらってる」
そう言うと、彼女はボイスレコーダーを出した。
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ボイスレコーダーの再生
「紅羽は誠一君と一緒に住むのはどうなの?」
「私は別に構わないかな、つい最近まで誠一の家で世話になってたわけだし」
「ふむふむ、美優は?」
「私も構わないよ、別に今とあんまり変わんないでしょ」
レコーダー終了
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「……だ、そうだけど?」
ご丁寧に現地まで取ってる青羽さんが怖い。
「んで、どうするの?」
ぽちっと録音ボタンを押した!?
彼女の手元にあるボイスレコーダーがうっすら紅く光っていた。
こわ~、この人。
二人がいいというのなら、僕が断る理由はない。
「二人がいいのなら、僕は構わないですが」
「ありがと、二人の事よろしくね」
僕の言葉に嬉しそうな安堵するような笑みを浮かべると、少しして僕等は暁へと青羽さんを送る。
青羽さんの出張は二週間後らしい。
「紅羽達の事、頼んだよ」
「はい、任せてください」
そう言って僕は青羽さんと別れ帰路に着いた。
どうも皆さま、おはようございますからこんばんわ。
本日のお話はいかがでしたでしょうか?
表現の間違い……自分ではお風呂シーンの表現の他にもたくさんあるかもですが、指摘していただけると勉強になりますので、どうかよろしくお願いします。
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