幼馴染み母の話
「そこで話してもいいかな?」
ここは近くの喫茶店、とはいっても小さくあまり人のいない小さなお店で僕らの間では有名な店だ。
「店長、久しぶり」
「あぁ、久しぶりだな青羽」
「相変わらず辛気臭いねぇ~、そんなんじゃもうからないよ?」
「趣味でやってるんだ、良いだろう?」
そう言うと亭主は朗らかに笑った。
なんというか、気さくで人柄のよさそうな人だ。
「個室二名、行けるか?」
「あぁ、構わないよ」
そう言うと、亭主と共に僕らは奥にあるいくつかある一つの個室に入る。
「何がいい?」
「じゃあ、ジンジャーで」
「蓮くん、私はいつものでお願い」
「わかった」
亭主の名を呼びそう言うと蓮と呼ばれた男は個室から出て行き飲み物を持ってくる。
「この子が誠一君かい?」
「えぇ、そうよ」
そう言うと、男の人はじっと僕の顔を覗き込む。
それはまるで人を見定めるようなそんな目だった。
「な、何か?」
「いい子そうじゃないか」
僕の言葉を無視して青羽さんにそういう。
「そりゃそうでしょ、紅羽が選んだ子なんだから」
「そっか、あの子もそんな年頃か……いや、すまんすまん、それじゃごゆっくり」
そう言うと、蓮さんは出て行った。
「お知り合いですか?」
「えぇ、学生時代の同級生で腐れ縁よ」
そう言うと、少し悲しそうな表情を浮かべる。
これは触れてはいけなさそうだ。
「それで、こんな所で話って何ですか?」
「そのことなんだけど、単刀直入に誠一君、紅羽と一緒に住まないか?」
「……はい?」
「今度海外の仕事で重要なポジションに抜擢されてね、向こう三年は帰ってこれないわけ」
「はぁ、でもそれが紅羽と一緒に住むって話になるんですか?」
元々出張が多い青羽さんだ。
紅羽もなれるし、心配はないはずだ。
「女の子二人っていうのも親としては心配なの、だから紅羽の彼氏で小さい時から知ってる誠一君なら安心かなって」
要は2人の用心棒になってほしいとの事だろう。
確かに女の子二人の生活は親としては心配だろう。
「一緒に生活なら僕の家にいるってのは駄目なんですか?」
正直、紅羽達用に二人の部屋はいつでもあるのだ。
僕ら三人で住むよりそっちの方が安全といえば安全だろう。
「別にそれでもかまわないけど、誠一君はいいのかい?」
「それってどういう意味ですか?」
「同棲チャンスだよ?」
……何を言っているのだろうこの人は?
どうも皆さま、おはようございますからこんばんわ。
本日のお話はいかがでしたでしょうか?
表現の間違い……自分ではお風呂シーンの表現の他にもたくさんあるかもですが、指摘していただけると勉強になりますので、どうかよろしくお願いします。
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