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幼馴染みが僕を放してくれない  作者: ユウキ±
第一部
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協力プレイ

「お姉ちゃん、入るよ~?」


 そう言って美優ちゃんは中に入っていく。

 中には布団にくるまっている簀巻き状態のどこかのアニメで見た何かが居た。

 

「何?」


 落ち込んだ声で彼女は美優ちゃんの方を向かずに返事をする。

 美優ちゃんはそんな声を聴いて溜息を吐いた。


「いや、何でもない……向こうでゲームしよう、お兄ちゃん」

「え!? せ、誠一!?」


 美優ちゃんは僕の手を握り出ていく。

 そのまま隣の美優ちゃんの部屋に入っていく。

 

「この漫画、最近人気の奴じゃないか」


 最近人気を博し、男性にも人気のある恋愛漫画だ。

 

「うん、これ好きなんだ~」

「アニメも面白かったよな~」

「そうかな? 私は色々省かれてそうは思わなかったけど」

「ま、アニメはそんなもんだよ」


 原作で制作上省かれることはよくある事だ。

 ま、省き方によっては意味が解らなくなるアニメもある。


「原作読んだことないんだよな~」

「よかったら、貸そうか?」

「いいのか?」

「えぇ、その代わり今度お兄ちゃんの部屋の漫画を貸して」


 交換という事だろうか。

 まぁ、僕は別に構わないが。


「いいよ、今度紅羽と家に遊びに来なよ」

「それじゃあ、ゲームしよ」


 そう言うと、美優ちゃんはゲームを起動する。

 そしてドアの方へ彼女は視線を向ける。

 

「お姉ちゃんもそこで見てないで一緒にやろ」


 そう言うと、ゆっくりとドアが開かれる。

 紅羽が苦笑いを浮かべて入ってくる。

 先程の露出全開の服装ではなく、パジャマだった。


「それじゃあ、協力戦やろ~」


 そう言ってレビンクエストを起動する。

 これは一つのアカウントで複数のキャラを作れる。

 それに加え、その人ひとりでもレベルアップしてそれを協力プレイに使う事も出来る。


「このゲームやってるけど、レベル高くね?」


 このゲームは現在レベル200まで上限だが、彼女の全てのキャラは200だった。

 僕でも一体だけで160が限界だった。


「つい夢中になっちゃって」


 装備もレアドロップだらけだった。


「夢中ってレベルじゃねえ」

「それじゃあ、始めよ~」


 僕は慣れている弓士を選択した。

 こいつの特徴はブレイカーで弱点を突くのに特化しているのでやりやすいのだ。


「じゃあ、私は回復士にしようかな」


 回復士は能力向上や回復に特化したいわば高難易度には必須の職業だ。

「私は剣士にしようかな」


 そう言って互いに選択すると、ログインする。

 中にはオンラインのアバターがたくさんいた。


「これでいい?」


 クエスト名はテリエル討伐……こいつは空を飛んで攻撃してくる。

 剣士のみでは対処しにくい面倒な敵だ。

 それに回復士の状態異常の回復のタイミングも重要で、遠距離型と回復が重要な役割のクエストだ。


「あぁ、一度攻略してるので大丈夫だ」

「それじゃあ、行ってみよ~!」


 そう言って僕らは高難易度クエストに挑むのだった。


よろしければ、ブクマや評価していただけると励みになりますので、どうかよろしくお願いします。


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