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幼馴染みが僕を放してくれない  作者: ユウキ±
第一部
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次の約束

それから、夕方ごろに帰宅してゆっくりしていると、レインの方にメッセージが入る。

 レインを開くと、椎名さんと高田さんからだった。

 

「こんばんは、今日は楽しかったよ……次、何処か空いてる日ないかな?」


 空いてる日か……。

 次の日曜日なら空いてますっと……。


なら、今度二人で遊びに行かない?


 はやっ!!

 めちゃくちゃ返信が早かった。

 僕が送ると同時に、既読が付いて返信が返ってきた。

 女子は大体早いのだろうか?

 紅羽もめちゃくちゃ早い。

 そういえば、紅羽が言うには女の子は返信早くしないと女子の世界で生きていけないと言っていたな。

 

いいよ、どこ行こうか

 ここなんかどうかな?


 画像が送られてきた。

 そこは閉店前のアウトレット施設だった。

 

 そこは幼いころから何度かお世話になっている施設だ。

 どこか違う施設に移転するとかで、取り壊されるのだ。

 最後に思い出ついでに行くのもよいかもしれない。


 集合は何時にする?

 う~んと、八時に駅前でどうかな?

 おっけ~。

 楽しみにしてるね。

 うん、こっちこそ楽しみにしてる。


 そうして互いにスタンプを押しあいそこで途切れた。

 次に、僕は高田さんのメッセージを開く。

 今日は、楽しかったです。

 よろしければ、今度学校の帰りに一緒に本屋行きませんか?


 本屋か……。

 そういえばそろそろ新刊が発売される頃なので、丁度行きたかったところだ。

 

 今度の火曜日とかどうかな?

 もしかして、マジシャンの新刊ですか?

 よくわかったな。

 私もその本が欲しくって。

 そうなんだ、それじゃあ今度の火曜日

 うん、楽しみにしてるね!!


 そして再びスタンプを押すと、着信が鳴る。

 紅羽からだった。


「どうした?」

「急に声が聞きたくなっちゃって」


 まるで恋人同士の会話のような発言をする。

 だが、付き合っていない。

 しかし、彼女の声を聴くと心が落ち着く。


 まだ、好きなんだな。


「そうか」

「うん」


 その間、沈黙が流れる。


「誠一、今何してる?」

「うん? ラノベ読んでる」

「火曜日発売のマジシャンってやつ?」

「うん」

「それ、私に貸してくれない?」


「それは別に構わんが、面白いか保証できんぞ?」

「うん、いいよ~」

「それじゃあ、月曜にもっていく」

「ううん、今取りに行く」

「それなら、僕が持っていくよ」


 本を貸すためにこんな夜に女の子……それもとびっきり可愛い女子高生を夜中に歩かせたのが親にバレたら僕が怒られる。

 

「え、いいの?」

「うん、夜になったし危ないだろ」

「……わかった、待ってる」


 そう言って通話を切ると、再び出る準備を済ませて家を出た。


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― 新着の感想 ―
[良い点] ちゃんと夜に出歩かせないの素晴らしい!グリフィンドールに100点!
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