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タマちゃん
タマちゃんは右斜め45゜から笑っていた。(どんなんや)
飲み会の席、「懐の深い人がええワ」タマちゃんが言う。
(俺は罪の深さなら、誰にも負けへんねけど、、、)ボクは思う。
それから、タマちゃん、「風邪っぽい、風邪っぽい」と言いながら、
1本、2本、3本、4本、ゴホン(5本)、ゴホンと、プラス10本の咳をした。
ボクはタマちゃんの咳に合わすようにタバコを吸っていく。
熱っぽいから色っぽいのか?
色っぽい、色っぽいーー 今夜のタマちゃん、凜とした色気。
癒しの音色、凜、凜、凜と鳴った。
ボクは月に向かって歩きたいような気分に、、、
店を出ると、空はまだ不透明なグレイだった。
未熟なグレイ、生まれたてのグレイ、ぼわっとしたグレイ、(そない言うことないか! )
まるで、ボクの不純な心みたい。
タマちゃんが家へ着く頃、空は透明なグレイになっているのかな?
純粋なグレイ、確かなグレイになっているのかな?
ボクの心も無垢になっているのかな?
タマちゃんの瞳に、ボクの心、澄み切った無垢の色に映るのかな?




