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生あるモノへ  作者: 雄すけ
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彼からの手紙

 彼は病院のベッドで植物みたいに生きていた。身体は管と機器で支えられていたのだ。彼女は毎日やって来た。そして花に水をやるようにしゃべっていく。彼の声はどうやら彼女には聞こえていないらしい。

ディア彼女よーー 。手紙を書いても彼女には届かないらしい。

彼は異次元の世界をさ迷っている。


 ある時、彼は悲しくて涙を流した。彼女が涙を拭いてくれた。その時からだ。二人は同次元の世界でつながりあえたのだ。   

 

  (いつも来てくれるんだ)「そう、毎日」

  「調子はどう? 」(うん、まぁね)

  「そうなんだ」(ありがとう)。


 バレンタインの日、彼女がチョコレートを持ってきた。

(有り難う、倍返しやね)「倍、倍返しよ」。そして、彼女は笑いながら、「バイバイ」と帰っていった。彼は<これがホントのバイバイ返し>と、彼女以上に笑った。


 彼はまだ管と機器で支えられている。でもこの調子なら彼の手紙も、もう彼女に届きそうだ。そう、啓蟄の頃、彼女の家の郵便ポストにぽつんと舞い込むだろう。

「かねてより病気療養中でありましたが、この度永眠、、、  」と、、、 。

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