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生あるモノへ  作者: 雄すけ
46/112

怪物

怪物は気遣いを知り

優しさを裏へ返すように

無言になる


僕は無言という気遣いを感じた


どれだけの試練を

どれだけの重荷を背負えば

怪物になれるのだろう


困難に出会い 荒波にもまれ

十字架のまえ ため息の涙を流した怪物

誰も知らない 誰にも知りえない


一昔前、怪物の父は津波にさらわれた


どれだけ悩み 苦しめば

紆余曲折を経れば

どんな坂道を登れば

怪物のように優しくなり得るのだろう


ある日、怪物は怪物と対峙した

もう一方の怪物は荒くれ顔

でも怪物同様に優しい眼をしていた


怪物はすべてストレートで勝負

4球目左方向へ流された

怪物は悔しさを押し殺すように

ヒストリーの風をみた


怪物の右手にウイニングボール

「両親にプレゼントします」


怪物の神話が始まった

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