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邪眼に優しいメガネ屋さん  作者: かいみん珈琲
3/4

3/特別なレンズ

●メガネ屋”真心メガネ”


 メガネのレンズ交換が出来上がるまでの時間。

 オレは店内で待つ事にした。


 今、受付に備え付けたパイプ椅子に腰かけている。

 店主は、店の奥に姿を消したが物音で壁の向こうにいる事はわかる。

 

 機械の音。

 そして、何かを削る音が店内に響く。


「……そういえば、眼の状態は良くなったかね?」


 芯のある、はっきりした声。

 暇つぶしに携帯を眺めていたオレは、一瞬、身体を震わせる。


「え、あ、はい。ここでメガネを買ってからは、右眼の疼きがなくなりました。本当にありがとうございます」


「そりゃ良かった。私もね、少し心配してたんだよ。”アイツら”と喧嘩していくうちに眼に怪我や病気にならなければいいな、と」


 喧嘩じゃなくて、いわゆる戦いなのだが。

 あえて老人の言葉を否定はしないオレ。


 右眼は大事な邪眼だ。

 できるだけ生活や戦いでも、傷つかないように気を付けている。

 

 しかし、邪眼を酷使した時の疲労や疼き。

 そして制御のしづらさは、やはりメガネがないと段違いだ。


「……どう、ですか? ちゃんと直りますか?」


 後にして思うと、失礼な聞き方だったろう。

 だが、職人の店主は気持ちよく返事をする。


「ああ、あとは微調整だけだよ。もう少しだからね」


 よかった。

 腰が浅い位置に動き、背もたれに乗りかかる。

 知らないうちに緊張していたようだ。


「しかし、このレンズで眼の調子が良くなるって事は……君は紫外線みたいな外部からの刺激に人並み以上に弱いのかもしれないな……」

「そう、なんですか……?」


「このレンズはちょいと特殊でね。紫外線カット機能もついてるんだ。UV100%カットってヤツさ」


 特殊なレンズという言葉に胸が躍るオレ。

 やはり特別な力には、特別な装備が必要なのだ。

読了ありがとうございました。


またまた短編書こうとして、長編4部になりました(汗)

でも、簡単にまとめたつもりです。


この作品を通して、懐かしさや気恥しさが伝わっていただけたら嬉しいです。

もし感慨深くなった方や面白いと思った方。


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