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いざ!冒険者ライフ!!  作者: ZEN
1章・最初の街へ
4/10

03話

太陽の位置だと、昼過ぎのようだ

2つある太陽は並んでいて、夫婦岩のように左の方が、小さい


地球の太陽と同じぐらいで、大きい方の太陽は月より大きい


ゼンがいる馬車の御者は侍女の1人がやってくれていて、荷台には騎士達が布に包まれ眠っている


5人分

裏切った2人は、盗賊達と一緒に埋めたと隣の侍女が教えてくれた


この侍女さん【アリアーナ】と言い、ルイセが生まれた時に専属として雇われたらしい


眼鏡をかければ、目付きも鋭くSキャラ扱いされそうな美人教師っという感じ


なのに喋り方は、おっとり系


「では、順調に行けば夕方頃には街に着くんですか?」


「そろそろ休憩すると思いますので、その後速度を上げて向かうと思います」


「了解です」


その後、休憩も終わりスピードアップして進んでいた


薄く夕焼けが出始めた頃、大きな城壁が見えてきた


大きい門と左右に小さい門がある

右の門には行列が並び、左の門には数名だけ並んでおり、馬車が数台点在している

門の前まで着いて、行列から離れたところで停車


「おおー!デケェ!!」

1人キャッキャしていて、それをアリアーナがクスクス笑っていた


「あのゼン様?

ここは初めて来られたのですか?」


「初めてですよ

城壁ってどこもこんな感じですか?」


「規模としてはこのくらいですが、ここは特に頑丈に作られてますね」


「これが普通かー」

(異世界、スゲぇなぁー

今日だけで、感動ばっかりだなー)


「王都は特に頑丈ですよ」


「へ?王都?」


「はい

ここは【王都・アグノス】です」


「ここ王都なんだ……」

(いきなり王都か

まあこの世界の情報集め楽そうだな

面倒事に巻き込まれやすいし、早めに移動しようかな)


アリアーナと喋っていると、どこかに行っていたウィルが戻ってきた


「おーい、ゼン殿ー」


(手を振りながら笑顔で走って来なくても)


「俺達の手続きは終わったから、ゼン殿も手続きしてくれ」


「あっそういえばそうですね

えーと、列に並べばいいんですよね?」


「いや並ばなくていい

護衛として同行してもらっているのだ、私達と同じ関所でいい

ゼン殿が冒険者じゃないのをつい忘れていた

一緒に来ると思っていたからな」


「いえ、初めてこんな大きい城壁を見たので、自分もつい忘れていましたから」


笑い合う2人

そんな2人を見るアリアーナ


視線に気づいたゼン

「あはは

では行ってきます」

「私も行く」


とついてきたウィルと共に関所に行く


列に並ぶが5分もしないうちに、呼ばれた

「次の方どうぞ」


プライドが高い貴族が怒らないであろう部屋が用意されていて、そこに通された


「すまない

さっき言っていた方をお連れした」


「あっウィル殿

どうぞ、こちらへ」


明らかに貴族用の部屋、小心者であるため、座っていいのか迷う


「ゼン殿もどうぞ」


「し、失礼します」

緊張するゼン


座るのを待っていた衛士は、座ってもゼンを見つめていた


「この度は、姫を救っていただき感謝する

と同時に、私は遠い血縁でもある

【ジョーズ=フォルティス=クラーク】

本当に心から感謝する」

と頭を下げる


「えっそんな方がなぜここに?」


(かしこま)る必要はないよ

私はすでに、王位を捨てている

今は、王族にコネがある衛士をしている平民の1人【ジョーズ】さ」

満足感に満ちている笑顔を向ける


「いやいや

はい、そうですか

とは、ならいでしょう」

(サメだ

異世界でもジョーズって言葉あるんだな)


「私は逃げてきたんだよ

ルイセは第3王女、王位継承権2位だ

そんなルイセに1番歳が近いのが私でね

私とルイセをくっ付けようと考える貴族がいてね

そんな権力争いから逃げたんだー」


「いや、そんな話しを軽く言われても

ましてや、どこぞの人間かわからん奴に話すことじゃないのでは?

それに、誰が聞いてるかわかりませんよ?」


「ここは貴族専用の部屋だ

貴族にとって、些細な話しでも、何が足枷になるかわからない

なのでここには防音・遮音の魔法がしてある

外部に漏れる事はないよ」


「いえ、それでも自分に話す内容じゃないです」


「確かに君にここまで話すつもりがなかったが、身内を救ってくれた恩人

あとはこうして顔を合わせてみて、つい話してしまったのが本音かな」


「それはどうかと………」


「それにそこまで言うのだから、私の目は間違ってなかったと思う」


出会ってからずっと笑顔を絶やさないジョーズ

そんな変わらない笑顔を見て、もういいやと諦めたゼン


「さて本題だが、

えっと、ゼン君だったかな?

ゼン君は身分証とかは持っていないのだろ?」


「はい、ありません

冒険者になろうと思ってましたので」


「では私から、ギルドへ紹介状を書こう

私からの謝礼だと思って受け取ってくれ

それで少しはスムーズに登録できるよ」


「あっ!ありがとうございますっ!」


「これぐらいしかできないけどね

それと、身分証が無い者に仮証文(かしょうもん)とゆうものを発行するんだけど、発行料はウィル殿からもらってるよ」


「えっ?そうなんですか?」


「ゼン殿は恩人だからな

それにルイ様からも諸経費を出すように言われている」


「ありがとうございます

ですが、護衛料から引いてもらえば」


「そうですか?

では、引いておきますね」

(引かないけどねー)


「ゼン君、その仮証文(かしょうもん)の有効期限は10日間だから

それまでに身分証作るの忘れずにね」


「その期限が過ぎたらどうなります?」


「10日間、投獄と労働が科せられて追い出されるよ」


「気をつけます

冒険者になったあと、この仮証文(かしょうもん)はどうしたら?

ここに持ってきたらいいんですか?」


「ゼン君は冒険者になるんだよね?

職員に渡せばいいよ

たぶん、持ってるか聞かれるだろうから、その時に渡したらいい」


「わかりました

ありがとうございます」


「ゼン殿、戻ろうか」

「そうですね

失礼します」


2人が出て行く姿を見ながら、ジョーズは一考し何か決めた


影蜥蜴(オンブル・リザード)の者はいるか?」


「ハッここに」

部屋の片隅の影が膨らみ人の姿になる


「あの少年・ゼン君を見張るんだ

いや、接近し交流してもらおうかなー」


ジョズ(ジョーズ)様、あの少年は敵とゆう判断ですか?」


「ん?違うよ

味方になってもらう

または、僕たちが味方だとわかって欲しいんだよ」


「わかりました

では、交流した方がいいですよね」


「それで行こう

ところで君は、冒険者の登録は?」


「ジョズ様……

登録はまだいい、と止めたじゃないですか」


「あれ?そうだっけ?アハハハ

でも、ちょうどいいね

ゼン君と同じ新人冒険者として活動できるし、パーティを組むのもアリだよね」


「パーティはある程度と、考えています」


「君に一任するよ」


「ありがとうございます

ところで私の名前はどうしますか?」


「じゃあ、【スキア】

ファミリーネームはいる?」


「いえ

今日からスキアと名乗ります」


「よろしくね、スキア

今から冒険者として活動するように」


「ハッ!」

『シュバッ!』っと再び影に戻るいなくなった


「さて、忙しくも楽しい事になりそうだな」

これから起きるであろう、出来事を予想し妄想しクスクス笑う


「次の方どうぞ」

本来の仕事に戻る

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