表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/9

前置きと切ない願い

伊坂(いさか) (りつ)は嫁と出会うまでは趣味の無いつまらない男だった。


仕事はマイペースにこなし人当たりが良く、時には失敗もするが悪く言う人は一人もいなかった。


煙草やギャンブルもせず酒は嗜む程度、お金は老後のことなど考えてほぼ貯金していた。


仕事が休みのときは布団から出ず、よく一日を過ごしたものだ。


まぁ昔の話だが完全にインドア人間だった。




・・・・・・嫁と出会ったのは職場で派遣社員として入ってきて、とても行動力のある人だった。


全ての出来事という訳ではないが基本即断即決で迷いなく行動する。


それは仕事中でも休日で会社の同僚と遊びに行く時も。


そんな性格がまるで俺と違う彼女に惹かれていたのかもしれない。


あっ、ちなみにこの時点では嫁は普通体型でした。


付き合う事になって最初のうちはどんな要望も聞いていろんな有名なスポットに二人で行っていたのを割と鮮明に思い出す。


嫁の行きたい場所は県外が多く休みが重なる度よく遊びに行き、キャンプだったり海に行ったりとインドア派の俺にとっては結構辛い時もあったが彼女と一緒で彼女が笑っていればそれで充分だった。


ご当地グルメが好きでよく旅行本やネットのグルメガイドなどを巧みに駆使し限られた時間でどう回るかよく計算してた。


行きたい場所が周辺に密集しているときは、時間短縮で車で食べれる物は大量に持ち帰って車内でよく食べており俺も一口貰おうかなと思ったらもう無かったりと、ブクブクに太らないか心配でしょうがなかった。


どうして、あの時止めなかったのだろうか。


因みにこの時点でぽっちゃり形態へと進化していた。


付き合ってしばらくしてお互いの性格もわかり嫁の実家にも遊びに行ったりトントン拍子に事は進み結婚した。


結婚するとわかるがとてもお金がかかる。


嫁は式を挙げたがっていたし結婚式を盛大にしたら貯金の大半を失った。


これなら婚約指輪をセーブすれば良かった。


金銭面は幸せの代償だから後悔は無い。


結婚して子供が出来ると嫁って太るよと友人に言われ、まさかこれ以上は無いかなと思っていたがそんな認識は大甘だった。


結婚前はまだ序の口だった。


結婚して子供ができたら相撲取りになっていた。


勘違いしないで欲しいのは俺は嫁が嫌いなわけじゃ無い、面倒くさくワガママな性格も含めて好きなんだがデブ専ではない。


そこだけわかって欲しい。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ