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天才=優等生 ではない!?  作者: 中辺 流音
初夏に降る、小さな雪の結晶編
10/11

The Girl with three face :後編

後編です。

「日乃、小雪・・・?」

「そうだよ〜、小雪だよ!」


 さっきまでのメチャ怖ヤンキーの面影はもう何処にも無く、本当に、ただただ、俺の知っている優しい、あの日乃小雪がいた。


「えっとね、どこから話そうか?」

「え、え?いやちょっと待って!?」

「いいよ?」


「俺、朝、会ったよ、な?」

「うん、家の車で。」

「そ、そうだよな~」

「何言ってるの~、当たり前じゃん!もしかして忘れちゃったの?」

「いやいや、ちょっとぼけててさー、ってやってる場合か!」


 って、おい!

 いつものノリでやってしまったが、今はそんな時じゃない・・・!

 てか、逆にいつものノリの日乃さんが怖いわ!



 まあ、まずはまとめてみよう。


 ・朝のお嬢様は日乃小雪

 ・さっきのヤンキーさんは日乃小雪

 ・いつもの日乃小雪は日乃小雪


 まとまりが、ないっ・・・!


 いや、ちょっとキャラ込めすぎだろ!?

 コメだけに全米が笑うわ!米だけど鼻で笑うわ!


 いや、まて。

 これが現実だといつから錯覚していた?

 そう、これは夢オチの可能性だってある!


「小雪、おれを1発殴ってくれ!」

「・・・Mなの?ほい」

「いや、Mではーーーぐはぁぁぁっっ!?」


 威力が、強すぎ、ません、か?

「おーい、大丈夫?」

「だ、だいじょ(✽´ཫ`✽)」

「ぶじゃないね、まあ、自業自得だよ~」


 へらへらと笑いながら、日乃小雪はチラリと時計を見る。

 つられて、俺も時計を見たが、そこでもうすぐ昼休みが終わることに気がつく。


 しょうがない、またあとでね。

 と2人で適当に話をつけて離れるかと思いきや、

「1限くらいサボろ?」


 この大胆さだけはどの日乃小雪でも当てはまるなぁ、と1人で納得する俺であった。

 脳内は混乱したままだが。



 ーーーーー後々になって、この混乱について、俺は少しの後悔と多くの安堵感に包まれる。

 この時、この混乱をただの混乱だけで終わらしたら、あんな面倒事に巻き込まれなくて良かったのだと。

 この時、この混乱をただの混乱だけで終わらせてしまったら、きっと1人の、そう、1人の少女の夏は来なかったのかもしれなかったと。




「落ち着いた?」

「落ち着いてはない。」

「じゃあ、話すね!」

「おう」

 最早、ここに正しい会話など存在しないのか




「そんなに、面白い話しではないよ?」

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 私、日乃小雪、いや、火野小雪は大企業『火野』グループの令嬢としてこの世に生を受けた。


 そして、当然の結果として小さい頃から英才教育を受けてきた。


 ピアノ、お琴、絵画芸術、生け花、茶道などその他にも沢山。


 そんな多忙な生活の中の一つの行事。


 月に1度の他企業との交流会


 これは、日乃小雪の楽しみであり

 これは、日乃小雪の人生の機転ともなりゆるものだった。



 交流会は、御父様のお屋敷で行われることが多かった。

 昼間、各企業の社長さんやお偉い様が会談をする間、連れてこりれた子供達は非常に暇なのである。

 その為、子供達は中庭でみんなで遊ぶ事が多かった。


 といっても、遊びは女の子のおままごと、男の子のドッヂボールに分かれていた訳であるが。

 そして勿論、日乃小雪はおままごと側なのである。


 だが、ある日からそれは変わった。

 そして、それは日乃小雪の生き方を大きく変えた。


 と、このように大げさに言ってはいるが、実際は女の子グループが男の子グループと混ざって一緒にドッヂボールをしただけだ。


 一緒にすることになった理由など今は覚えてなどはないが、鮮明に覚えている記憶が一つ。




 無双




 まさに、無双。

 その言葉通り、1人の女の子が1人で完勝したのである。


 話しの流れからどの少女かは察しがつくであろう。


 その日、日乃小雪は己の力を理解した。


 ただ、争い事の為にその力を使うことなど全くなく、むしろ争い事は嫌いだったため、日乃小雪はスポーツが得意な少女として生きていた。




 そこから、更に月日がたったある日。


 喧嘩が起こった。

 といっても、男同士の喧嘩である。

 ほっておけばいつかは終わるだろう。


 だが、日乃小雪は違った。

 止めに入ったのだ。


 普通ならば、跳ね除けられ

「ちょっと男子っ!」

 となる場面だろう。


 だが、日乃小雪は違った。

 完勝である。

 しかも、一切怪我をさせることも無く地面に抑え込むという。


 その時、日乃小雪は思った。

 この力は人を救えると。


 その日から日乃小雪はやんちゃをするものを次々と自分は勿論、相手すらも無傷で倒していった。


 そして、毎回相手に、一つ約束をさせる。

「私がルールだ。そのルールに従え」

 と。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「とりあえず、今のところは家の者にはこのことは知られてないし、切り替えも上手くいってるんだよ~。」

「なんていうか、凄いな・・・。」


 その後も様々な疑問が浮かんだが、日乃小雪は本当に華麗に生きていることがよりわかるばかりであった。


 ルールに縛られては反対派も多いだろうと思ったのだが、そのルールは非常に緩く、というより考えられていたり(ここでは割愛させてもらうが)、

 流石に学校には見つかり、問題視されるだろうと思っていたが、日乃小雪本人自体は全く悪事はしておらず、むしろ、やんちゃ共も悪事をしなくなったため褒められているとか。


 いや、ホント凄いやつだよ。


 ただ一つ不満があるならーーーーー


「じゃあ、私の秘密を知ったんだから、色々手伝ってもらうからね!」

「待ってそれ聞いてない」


 詳細はよくわからないが、手伝いをすることになったことぐらいだろうか。


「それじゃ、また!」

「お、おう」


 ちゃっかり連絡先も交換して、というより、交換されて日乃小雪は帰っていっ

「そうそう、私のことは小雪って名前で呼んでね!じゃ!」

「お、おう」


 甘酸っぱいはずのイベントもさらっと終わり、日乃小雪、もとい小雪は帰っていった。


 ほんとに嵐の様な方である。




 それにしても、不思議なものだ。

 一つ不思議な事があると、いつもは考えないことも気になってしまう。


 授業中に、横から()す光がやけに眩しく感じられる。その光を放つ太陽のことについて考えてしまったりして、

「じゃあ、ここの問題を音田解いてみろ。」

「えっ、えーわかりません。」

「またか・・・じゃあいい、田中解いてみろ。」


 先生曰く、これ、いつものことっぽいな・・・。






 明日から、また『会』の話し合いがある。

 また、面倒事にならなければよいが・・・。


 そして、俺は小雪と今まで通り接することが出来るだろうか。


 そう、俺は知らなかった。

 まさか、小雪のほうから今までとは全く別の方向で接しさせられるとは。

皆様、ごきげんよう、中辺流音です。


今回、新編の為に、このような話しをさせていただきましたが、少しいつもとの違いに違和感を覚えた方がいらっしゃいましたら申し訳ありません!

次話はまた、いつも通りのコメディー系を展開していくつもりです!


以下謝辞


いつも読んでくださってありがとうございます!

これからもよろしくお願いします。

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