【44】
「師匠。あの程度の攻撃であたふたしちゃってますよ?」
「ああ、期待外れもいいところだ。わざわざ"アイツら"を呼ぶまでもなかったな」
「えっ?先輩達呼んだんですか?」
「念のためだ。でも、もういい。お前と俺で全員殺して帰るぞ」
「ウィッス!」
「ゴメン……。光ったとほぼ同時に飛んできて…。叫ぶ間もなかった…」
屋上から降りてきたマイラは、ゼロスが死んだことを聞いた。
「どこから飛んできたの?」
「……え?」
最初、マコトと潮を除く四人は声の主がわからなかった。
「どこから飛んできたの?」
マコトが召喚したモンスターが喋っていた。
「あ…あなた喋れるの?」
その問いに返事をしたのはマコトだった。
「事情は後で説明する。マイラ、どうなんだ?」
RYUとシリウスも何か言いたそうだったが
マイラはそれが飛んできた方向を指差した。
「あ、あっちよ。光ったかと思ったら、突然……」
マイラが目を凝らす。
「待って、誰かいるわっ!」
皆がその方向を見ると、こちらに歩いてくる二つの影があった。
「サラッ!誰だあいつらは!」
こちらに寄ってくる二人は騎士団の鎧を纏っていた。
「わ、私は知ら…………あ、いや。そういえば部下が言ってた。とんでもなく大きな新人を入れたって……。もしかしたらアイツのことかも」
サラに殺気が籠った視線が集まる。
「ち、違う!私が命じたんじゃないわ!」
「マイラさん。アイツらがやったの?」
ユウゴはサラの弁明を無視した。
視線は二人に向けたままだ。
「わからない。遠かったから……」
「ユウゴ、とりあえず落ち着け」
マコトは今にも向かっていきそうなユウゴを戒める。
その時、こちらに歩み寄ってくる二人の大きい方の片手が光った。
「あっ!あれよ、あの光よ!気をつけてっ!」
マイラは叫ぶ。
「マコちん。もう作戦は終わってるよね?」
「…」
マコトはその質問の意味がわかった。
作戦は、潮を取り戻し、"子供"達を保護すること。
厳密には終わっているとは言えなかったが、
マコトも腸が煮えくり返っていた。
「…ああ」




