#3 ハエ叩きは最強?
転移させられた俺は森の中にいた。
俺は息を思いっきり吸うと、
「来たぜ異世界‼︎」
そう叫んだ。特に意味はない。
とりあえず、状況を確認しよう。
「ステータスオープン」
頭の中に表示された。
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名前 : ナカヤマ レン
年齢 : 17
種族 : 人族
LV : 1
HP : 50/50
MP :15/15
攻撃 : 10
防御 : 10
知力 : 10
ラック : 50
スキル : 「鑑定」「アイテムクリエイト」「アイテムボックス」「マップ」
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ステータスにはチートはナシか、スキルはどんな感じだろう、見てみるか。
「鑑定」と念じてみる。
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スキル : 「アイテムクリエイト」
説明 素材から物を作る事ができる。イメージで作れる物が変わる。
入手方法 : 全ての生産系スキルをLV10で取得。
スキル : 「鑑定」
説明 スキル「識別」、「観察」の最上位スキル。
この世界の物の説明を見ることができる。
それでも、好きなあの子のパンツの色は知ることが出来ない。
スキル : 「アイテムボックス」
説明 容量は無限。中に入れた物は時間が停止する。
***プレゼントが二件あります。
スキル : 「マップ」
説明 信号と同じです。赤点は敵意を持っている相手、青点は仲間、白点は害をなさない相手。点の大きさは強さに比例します。
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いくつかツッコミたいところがある。
まず、アイテムクリエイトは間違いなくチートだ。
この世界では、スキルの最大LVは10らしく、一般の職人が一生かけてLV7になれば後の字で、数十年に一人の天才がスキルを一生かけてやっとLV10になれるのだという。
ましてや、全ての生産系スキルをLV10にするなど夢のまた夢だろう。
鑑定に関しては最後の一行以外は予想通りだ。
説明文を書いたのは、黒子だろう。今更、驚きはしない。
マップの説明が適当過ぎるだろ。
信号に白はねーよ。黄色はどこにやった。
アイテムボックスはプレゼントがあるらしい。
見てみよう。
「アイテムボックス」
空間が裂け、手紙が出てきた。
黒子からの物らしい。
『Dear先輩へ、コレを読んでいるということは向こうについたんですね。大事なことを忘れてました。LV1だとスキルを駆使しても、その森にいるほとんど魔物には勝てないので、武器を入れておきました。byかわいいかわいい後輩より』
手紙を読み終えると、アイテムボックスからまた何か出てきた。
これが手紙に書いてあった武器なのだろう。
それは、持ち手がしなやかに曲がり、先端に編み編みがついている...
「ただのハエ叩きじゃねーか‼︎」
俺は地面に思いっきりぶつけて叩き壊した。
これでどーやって魔物と戦えってつーんだよ。
叩くのか?これで相手を叩くのか?
そんなことしてる間に俺が相手に殴りころされるわ!!
『レベルアップしました。』
へ?