#12 バッファローを狩ろう?
「ブモォォォ!」
バッファローは足踏みをしながら、こちらを睨んでいる。
「まあ、当然だよな。休んでる所を攻撃されたんだから。」
「のんきに構えてる場合じゃないですよ。どうするんですか。相手怒ってますよ。」
慌てたシャルは俺にたずねてきた。
「はは、大丈夫、大丈夫。」
俺はシャルを指差して、バッファローにこう言った。
「牛さーん、今やったのこいつでーす。」
「ちょっと、なに嘘ついてるんですか。」
そんなことを言うがもう遅い。俺の言葉が通じたのか通じてないのか知らないが、バッファローはシャルに向かって突撃してくる。
「レンさん、逃げてもいいですか。」
「ダメだ、斬れ。」
「無理です。」
「大丈夫だ、お前なら出来る。俺を信じろ。」
「さっき、私に罪をなすりつけましたよね。」
「ブモォォォ!」
そんなことをしているうちにバッファローが間近まで来ている。
「あーもう!どうにでもなれ、えい!」
シャルが剣を突進してくるバッファローに振り下ろすとバッファローの頭から斬り裂けて、魔石と竹皮で包まれた肉を残して消えた。
「アレ、なんで私が倒せたんですか?」
シャルがキョトンとしている。
「スキルカードを使って、剣の扱いが格段に上がったからだよ。」
俺は魔石と肉を拾いシャルの疑問に答えた。マップ上の強さでも棒術を得たシャルの方が倍ぐらい強かったし。
「アイテムクリエイト」
魔石をアイテムクリエイトする。
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牛さんのスキルカード
使うと、スキル「バーサーカー」「突進」を会得できる。
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「なんだか私、このクエスト簡単にクリア出来そうな気がしてきました。バッファローがなんぼのもんじゃいです。」
シャルが調子に乗ってそう言っている。少しまずいな。
「そうか、ファイヤーボール」
俺はある方向に向かって撃つ。
「今のどこに撃ったんですか?」
「バッファローの群れにだが?」
「「「「「「「ブモォォォ!!」」」」」」」
7匹のバッファローの群れがこちらを睨んでいる。
「牛さんたち〜、犯人はこいつでーす。」
シャルを指差す。
「なんでまた、私に罪をなすりつけるんですか!」
「「「「「「「ブモォォォ!」」」」」」」
またもや、バッファローのすべてがシャルに向かって突進してくる。
「私じゃないんですってばー。レンさん倒すの手伝ってくださいよ。」
「ハハッ、頑張れよ。」
「「「「「「「ブモォォォ!」」」」」」」
「いやーー!」
その日、逃げるシャルに追いかけるバッファローたちがいたとかいないとか。
「中様〜。チョコ下さい、もしくは中様が貰ったチョコ下さい。欲を言えば中様の愛情を下さい。」