表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/93

第23話 ローマン王国に伝わる伝説

シャールカは、ノイマンから伝承されていたお話の重大さが解ってません。

 宿に戻ったセイン、ロック、シャールカそして波高の4人は、宿の一階にある食堂の隅にあるテーブル席にいた。


『じゃ、ハイム村に伝わるお話だけど』

シャールカが話始める。頼んだ波高はともかく、何故かセインとロックも興味ありげに聞こうとしている。


シャールカは話し出した・・・


=ハイム村に伝わる伝説=

 昔、この世界にはたくさんの魔物が住んでおり、人は魔物を避けるように、ひっそりと暮らしていた。ある日、空のから見たこと見たことない鳥に乗ってやってきた男がいた。その男は、村に広がる街道に鳥を降ろした後、周辺に現れた魔物を、鉄の玉を打って倒した。そして、その魔物をもって村に入ってくると、村長に言った。

『魔物のいない世界を望むか?』

村長は答えた。

『そんなことが出来るなら、いくらでも協力する。あんたは何者だ』

村長の問いに

『私は、異世界からこの大陸の神に頼まれてきたものだ』

『ええ・・・神様から使われてきた方・・・』

村長は驚いた。魔物が退治できるなど、聞いたこともなかったからだ。

『これから魔物を退治するので、このあたりを基地にしたい。どこか適当な土地はないかか・・・』

村長は村の西に広がる森を指さし、

『西の森は、誰も使っていない』

といったところ、その男はそのまま、西の森に消えてしまった。そして、しばらくの後、大きな地震が起こった。村のものが西を見ると、恐ろしく高い塔が現れていた。

 そして、ほどなくして、先程の男が現れたかと思うと、

『西の森の中に“ちゅうおうきち”を設置した、これから魔物の発生元を調査するので、しばらくこれで飛び回る』

とだけ言うと、鳥に乗って西に飛んで行ってしまった。

 翌日から、鳥が飛ぶ姿が毎日確認された。大陸中を移動しているらしい。

そして、数日後、その男は村長の前に現れた。

『仲間がほしい。魔物と戦えるものを用意してほしい』

と要求してきた。

村長は、村の狩人を5人集め、その男に従うように指示した。

翌日、その男と5人は村を出て行ってしまった。そして、1ヶ月後、その男だけが戻ってきて村長にいった。

『準備は整った。5人は所定の場所にいてもらっている』

とだけ言うと、西の森に消えていき、しばらくして、南に飛んでいく鳥の姿が見られた。

そして、2日後、再び鳥が現れた。

その男は、最初に現れたのと同じ方法で降りてくると、村長のところにやってきて言った。

『うまくいった。これで、新たな魔物は出なくなる』

村長は気になっていた、5人の狩人のことが・・・。

『一緒に出掛けて行った彼らは・・・』

『1ヶ月もしないうちにもどってくるだろう』

といったのち、そして、村長にあるものを渡した。

『もし、再び魔物が現れたとき、この国の王族が身分を隠して、西の遺跡を目指してくる。その時にこれを渡しなさい』

と言ってある剣と書を渡した。

唖然とする村長を振り返ることもなく、その男は取りにのり、飛び立ったかと思うと、突然消えてしまった。

そして、1ヶ月後、5人の狩人は無事帰ってきたのだが、どういうわけか、村を出た後、村に戻ってくる直前までの記憶がなくなっていたという。


『という話しだ。面白くもなかろう・・・』

<<それって・・・もしや>>

シャールカは自分の話した内容が、何を意味するのか理解していなかった。が、セイン、ロック、そして波高には、何を意味するのかがが解るものだった。

『シャールカ?なんで今まで教えてくれなかったの?』

セイン、ロック、シャールカの声が揃った。

『ええ~。みんな知っているでしょ。有名なお話・・・』

セインとロックの反応から、シャールカの話を知らなかったようだ。

そのとき、

『なに昔ばなしをしてるんでさあ~。この大陸に住む人なら誰でもしっている話でしょうが・・・最後の方がちょっとおかしいが・・・』

なんと、宿の主が話を聞いていたのだった。

『現れてくれないですかね~。勇者様』

宿の主はあきらめ半分といった感じでつぶやいた。


・・・


『ねえ。シャールカの話をセインとロックは知らなかったの?』

波高は呆然としているセインとロックの方を向いた。

『王宮には何故か伝わっていなかったのか、私が知らなかっただけなのか・・・』

セインは頭を横に寄りながらうなっている。

ロックはというと・・・

『そういう話は興味ないから、聞いたのかもしれないが覚えてないのかも・・・♪』

と妙なことを言っている。

(セインとロックはこの世界でもかなり異端な存在なのかもしれない・・・)

波高はこの世界の常識を調べなおす必要がありそうだと感じていた・・・。


・・・


いや、まてよ。何かおかしい。

波高は考えていた・・・。宿の主が言っていた言葉・・・

 『最後の方がちょっとおかしいが・・・』

(ひょっとして)

『シャールカ、その話、誰に教えてもらった?』

波高がシャールカに確認する。

『もちろん、父上よ。教えてもらったあと、その剣と箱を見たいといったのだけれども、教えてくれなかったのよ』

(やっぱり・・・)

恐らく、シャールカの話に出ていた“その男”こそ、初代 アンクス王に違いない。そして、セインがノイマンから受け取った剣というのが、中央基地の管制塔にあったライトガンであろう・・・。箱、何のことかわからないが、ライトガンとセインがノイマンから渡されたという本があったという。波高には読めないこの大陸の言葉で書かれた書に従って、セインは波高を召喚した・・・。セインの説明によれば、そこには“討伐基地”の存在が書かれていたという。だが、話が微妙に合わなかった。

ハイム村にあった書に書かれている、最深部にある召喚の間・・・。

ローマン王国に伝わっていた、遺跡最深部にある秘術を示した書と“まほうじん”・・・多分、魔方陣だろう・・・。魔法のないこの世界に何故、魔方陣・・・???

そして、ローマン王国の秘密の部屋にあった日本語で書いてあった追伸の内容・・・。ここにも魔方陣のことが書いてある。多分、魔方陣の本当の用途は、異世界人の召喚でないない何かだろう・・・。ローマン王家の伝承は、正確に伝わっているのか少々怪しい・・・。

・・・

中央基地には、まだ隠された秘密があるに違いない・・・。

2022/3/14 誤記修正

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ