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言葉を重ねるしかないんだ(一日一詩(あくまで目標)

cry 's must

作者: ふにゃこ(水上える)

駅前のイルミネーションはまるで繁殖する微生物のようだ

うっとりと眺めるカップルたちも

目もくれず足早に通り過ぎる人たちも

回転する地球の上で朝が来て夜が来るその間の

ただ泡沫の存在


この身体に棲む細菌たちは誰を祝福するだろう

彼らの記念日はいつだろう

鶏や七面鳥はいつ生まれいつ死んだのだろう


親愛の情を注いだ者以外どうあろうが関係ないと思いながら

友情や愛情を至上のものとして声高に叫んでいる

自分の首をくくる縄を一生懸命一生懸命編んでいる人たちを横目に


チョコレートでコーティングした自尊心に砂糖をまぶして

他人を見下すための血の滲む努力で手に入れた特製のスコップで

自分の墓を一生懸命一生懸命掘っている人たちを尻目に


凍った空気に白い息を吐き


静かな祈りに火を灯す


愛のために死ぬのだ

ただ愛のために


賛美歌のひとつも歌えないままだけれど

誰かのためであって誰のためでもないただ惜しみない神の愛と

見返りを求め合いお互いの必要を確認しあう束縛の作業との間に

そっと線を引く


愛のために死ぬのだ

ただ愛のために


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