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チーム玄武の最北の朝

日本で最も北の都市、北海道稚内市。

そこの公園のベンチでうとうと眠るふたりの高校生がいた。

そのうちの1人、ヒロトが目覚めたようだ。

「あ〜よく寝た。というよりなんでこんなに寒いんだ!?」

手元の温度計付き腕時計を見ると、なんと17度しかない。

驚いたのはそれだけではない。隣にはヒロトの幼馴染、ルカがすやすやと寝ていたのだ。

「おい、ルカ!起きろ!!」

「な、なに?ヒロちゃん・・・」

「いいから起きろ!」

ルカは小さな頃から寝起きが悪いのだ。



押し問答を繰り返すうちに、互いのスマホにあのメールが届いてきた。

「つまり、僕たちはこのゲームに参加させられとるということか。」

「そうみたいね。ここから駅は近そうだで、その方向へ歩こうか。」

ヒロトは少し前に汽笛の音がしたのを思い出した。

言われた通り歩くと、こじんまりとした稚内駅があった。

線路端の車止めは、まさにここが最果ての土地だということを嫌という程彼らに知らしめた。

駅の時刻表を見ると、10時27分発のが1番早く来るようだ。

ただ今、時刻は7時。まだ列車までは相当時間があるということがわかる。

2人は、どこかで朝食をとることにした。



早朝出発の旅行者の味方といえば、コンビニだ。

幸い、駅の近くにコンビニがあったので調達には苦労しなかったが、どこで食べようかという話になった。

ルカはふと目覚めた公園を思い出し、そこで食べることにした。

公園であっという間にパンを平らげた2人は、ふたたび稚内駅に向かった。

まだ時間があったので、宗谷岬を見物しようとしたが、バスの本数が少ないので断念した。



暇になったのでカバンの中のライトノベルを取り出そうとした時、あることに気がついた。

ヒロトのカバンには黒いスカーフが、ルカのカバンには茶色のスカーフが入っていたのだ。

それに気づくのとほぼ時を同じくして、メールが入ってきた。

それには、

「お前達はチーム玄武だ」

と書いてあった。

北だから玄武なのかと理解したヒロトは、スマホで他の人たちがどこにいるのかを確認した。

そして、赤点組の中で最も仲の良いトーガに連絡を取ることにした。

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