∮リィク①
「じゃあインダから行こう」
私もどちらでもよかったがリィク達の意見を尊重した。
ヨウコクはジュグと似ているので観光もとい下位互換だからだ。
元より中心であるジュグの周りにある国はカシンにはり付いているハナビラのようなもの。
それが一般的な考えなのである。
「インダにはカレェしかないんじゃないか、なんか何かないのか?」
ラウミィスがアルに詰め寄る。
「ナソならあります」
「これ小麦粉練っただけだし平たいパソじゃないか?」
「カレェにつけて食べるとうまいあるある~」
「そうですね」
「わたくしはライース~マゼルちゃんは?」
「じゃあそのままで」
よく煮込まれた肉がとても美味だ。
こんどは焼き肉を食べにいきたいが戦いが終わるまでお預けだろう。
―――さて今夜は野宿だ。
「なんで野宿だ宿をとれ」
ラウミィスはイライラしている。
「宿代が高過ぎてな。うん千万……コエマドゲルポだ」
ヒガツメがいうと皆が青ざめた。アラビンの総資産は他の国より多いというのは皆しっていることだろう知らない者は検索するといい。
しかし国を彼等のいる6つ以外は全て取り込んだジュグにはアラビンといえど負けるのだが、お姫様は金なんて持っていない。
「ぼったくりすぎだろう」
金のありそうなラウミィスとはいえ皆の分を払うつもりはないらしい。
まあしぶしぶ野宿することになったのだが、案外彼等は星を見たり虫取りしたり疲れて寝た。
「こんないつ獣の群れがくるかもわからん場所じゃあ眠れないあるあるあるよ~」
「寝なければ疲れてしまいますよリィク様?」
彼は私に泣きついてきた。
「一緒に寝るなら寝られるはず~」
◆どうしよう。
【だめです】
【一緒に寝る】