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全員共通 困った。風変わりな王子達。親友。旅の始まりに恋花

――そこは人種異なる六国に囲まれた大帝国“ジュグジュプス”通称ジュグ。


敵国一の悪霊使い、ヴァルレイン帝王によって、男は悪霊へと変わる。

いつしかたった数人に減ってしまった。


その結果、未婚の女達は醜い心をむき出しに、男を奪い合うようになる。


数に負ける男を守ろうと剣士を雇おうにも噂が流れ遠国(えんこく)の男達から嫌煙され、男が寄り付かないため不可能であった。


困り果てた6国の男達が助けを求めたのは、‘マゼイルナ’

大国ジュグ一の魔剣士である。



各国の王子等は、それぞれの秘宝の加護を受けており、悪霊の影響は受けていない。


しかし本能をむき出しに、暴走した女性達は相手が王族や貴族であろうと遠慮なく拐うためしかたがないのだ。



「たしかにこのままでは大変ですね」


マゼイルナは魔術師の父‘シェノム’という種族の母を持つ。

シェノムとは大柄で怪力な種族のトロールと似た遺伝子を持つが人と同じく小さな肉体で強い身体的能力を持つ。


彼女はただの人間と同じ容姿で魔力と腕力を兼ね備える新種(ニュータイプ)だ。


「というわけで、私は貴殿方6名をお守りします」

私はソラを輝く太陽<ヒノソル>に剣をかかげた。


「……事情はわかりましたが」

インダの皇子は納得していないそぶりを見せる。


「いくらキミが最強の魔剣士でも~女の子一人で~ワタシたちを護るのは無理がアルあるヨ~」


チャイカの次期君主は抗議に袖を振り回した。


「レディに守られるのは紳士ではないような……」

ヨウコウコクの公子も不満があるようだ。


「ああ、男が女を護るのが普通だ」

トロカピアンの王太子は言った。


「同感だ。女は信用ならん」

アラビンの王子はすっかり女性恐怖病になったらしい。


「やめないか皆、彼女が困っているだろう」


ワコクの王子が現れた。

皆がざわざわとし始める。


「守られるもなにも、女達はマゼイルナ殿を攻撃するわけじゃない。

狙いはあくまで我々なのだ」


「要するにバリケードってやつあるか」


「せっかくの大国王からの申し出。無下にはできないでしょう」


「……僕はレディを盾にするのは認められない」


「貴様ら……この女だっていつ牙を剥くかわからんぞ!」


「そうですか、私が信用出来ないのならしてくださらなくて結構です」


彼らには守られる気もないようだ。


私が関わる必要もないだろう。



「……あ待って~ある~ボクは信用するよ~」

「……犁薫(リイク) 貴様にはプライドがないのか!?」


「ラゥミィス……プライドなんぞパンダァに食わせたよ……あるある」



`ドガアアアアアアア!!


突如、城の広間の壁が崩れた。


「ガウウウウ!!」

「なんだモンスターの襲撃か!?」


「違う! 暴走したはぐれレディだ!!」



はぐれレディは王子たちめがけて突進してきた。


「ならしかたありません……」


→【鳩尾に軽くパンチ】

【たたっきる】

【殺す】



「ふう……」

「あの暴れモンスターを一瞬で……」


「さすがは王に指命されただけはあるようです」


「……助かったよ。レディを殴るなんて僕にはできないから」


「……くそ、認めたくないものだ」

「素直になれ、意地を張っていてもしかたないぞ」



私は彼等を連れて、ヴァルレインの城へ向かうことにする。


護りながら敵を倒すのがてっとりばやいからだ。


「マゼルちゃん待って~」

「トルテア……」


幼馴染で親友のトルテアが私を追いかけてきた。



「そちらはジュグの王女では?」

トルテアを見るやいなや、インダの王子・アル=サマリが怪訝そうな顔をした。



「はい、幼馴染なんです。トルティ……前国王・王妃様と私の両親には進行がありましたから」


「……そうですか」

理由を話すとすぐに納得したようだ。


「なんか違和感が……あるあるある」

「さっきから黙っていたが、貴様はあるあるあるあるある!しつこいぞ!」


「お前もね~」



「それでねマゼルちゃん、わたくしも一緒に旅をしたいんだ」

「……なぜ?」


幼馴染のよしみとはいえやはり大国の王族、庇護対象ならいざしらず、無関係ならば旅になど連れていけない。



「いいんじゃないですか、まともな女性は多いにこしませんよ」

アル=サマリは微笑んでいる。


「意外な発言だな」

トロカピアンの王子・ルサッデは目を見開き、少し驚いている。


「なんか嫌だなあ……ある」

犁薫はトルテアから距離をとって睨む。


「トルテア……」



【とりあえず連れていく】

【城に帰れ】

→【理由は?】



「わたくしもわからない。とにかく兄が行けといったから」


大国王リグレット、彼女の兄。

ヴァルレインの影響か、先代の国王、彼等の父は早くに死んだ。

なぜそんなことを言ったのかはわからない。



「リグレット王が言うならしかたない」


トルテアを連れていくことにした。


「悪霊王ヴァルレインは、何故男達を根絶やしにしようとしているのだろうな」

ルサッデが口火を切る。


「知れたこと……大方、奴は男を消し、自分のハレムを作る気なのだろう」

ラウミィスがこたえる。


「まさか……あの狂暴化したレディ達に迫られたいと?」

フラクルスが鼻で笑った。

「嬉しくないあるな~」

リィクは苦い顔をする。

「ワコクにもカレェはあるんだ」

ヒカヅメが言う。

「そうですか」



「彼等は互いに面識があるのか、案外仲がいいようだね」

トルテアが花を摘みながら冠を作る。


「この状況下だから、国の違う彼等がかち合っても、喧嘩にできないんだろうとも思う」




マゼイルナは四つ葉のクローバーを探している。


「はい、できたよマゼルちゃん」

トルテアがマゼイルナの頭に冠をのせる。

「トルテアのほうが似合うのに……」

「いいからいいから」


マゼイルナがハッとする。道草を食っている場合ではないと。


「ねえ、マゼルちゃんはどの王子がきになってる?」




【フラクルスorヒカヅメ】

【リィクorラウミィス】

【ルサッデorアル】

【とくになし】

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