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アイテムボックスで成り上がり  作者: けんもも
第一章 建国編
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薬草採集

その後女将さんに見送られて、城門に向かいながら調合師の店を探した。すぐに見つかった、看板がいかにも調合師って感じのものだったし店先からいろんなポーションが並んでいるのが見えてるしね。


「すみません。ポーションを見せて欲しいんですけど。」


「いらっしゃいませ。どう言ったポーションをお求めでしょうか?」


色や形が違う物をいろいろ見せて貰った。俺が合成した初級回復ポーションといのもあった。後毒消ポーションや、抗麻痺ポーションと言う物もあった、かなり高価だけど。ちなみに回復薬は中級回復ポーションまで。魔力回復ポーションもある。瓶の大きさで容量が決まっているようだ。


「えっと、回復薬と初級ポーションと言うのは効能が違うんですか?」


「そうですよ、回復薬は飲むことで回復を促しますが、初級ポーションだと怪我の場所に直接振りかけることでも効能があります。勿論効果が早いのは傷を負った場所に直接振りかける方ですから、初級ポーションの方が効果が高いとも言えますね。価格は回復薬の小瓶で銀貨5枚。初級ポーションの小瓶で銀貨15枚頂いています。」


「そうですか。あの、こちらではポーション自体の買い取りなどはなさっていますか?」


「勿論、買い取りしてますよ。ただし売値よりも安くなりますが。回復薬ですと破損がなく小瓶量で銀貨3枚。初級回復ポーションですと銀貨11枚でお引き受けしております。」


「なるほど。買い取りってどこのお店でもやっているんでしょうか?」


「そうですね。調合師の腕にもよりますが、少なくとも中級ポーションを作成できる調合師の店ですと、買い取りをやっていると思いますよ。」


「こちらは中級回復薬も扱っておられるんですね。ちなみにおいくらですか?」


「中級になりますと、塗布でも飲料でも効果がありますし、10倍に希釈しても初級ポーションと同じ程の効能があります。その分このまま使用して頂けると指程度の小さな欠損なら十分に回復します。従いましてお値段が少々上がりまして金貨2枚になります。」


「なるほど、そんなに高価なんですね。それじゃあギルドの販売所には置いてはい訳ですね。」


「そうですね。ギルドの販売所に席を置いているのは初級ランクの調合師ですから、精々初級ポーションがやっとではないでしょうか。もしかしたら初級ランクのポーションも難しいかもしれません。尤も、冒険者の方々にお使い頂いているのは回復ポーションがほとんどですので、その品ぞろえが多いかと思いますが。」


「なるほどですね。そう言えば、魔力水とかは販売とかされてないんですか?」


「魔力水は魔石を蒸留水につけておけば出来ますので、魔力水その物の販売はちょっと。魔石でしたら、魔道具店などで販売していると思いますよ。」


「分かりました。いろいろありがとうございました。将来、中級回復ポーションを買えるようになったらまたお世話になるかもしれません。そうそう、仮にポーションを小分けにしたい場合などこの薬瓶だけを購入とかもできるんでしょうか?」


「私どもも、雑貨商からまとめて購入しておりますし、少量でしたらそちらでご購入可能だと思います。」


「そうですか、ありがとうございます。」


必要な情報は聞きだした。中級ポーションはいつかお金が貯まったら解体してレシピを確認しよう。今は初級で大丈夫かな多分。あと、雑貨店と魔道具屋で魔石か。懐中電灯にも小さな魔石が使われてたけど、乾電池みたいなものかと思ったら意外といろいろ使われてるんだな。


その後、魔石と、薬瓶を何種類か購入して薬草探しに出かけた。


城門周辺に割と小さな子供達が集まっていた。丹念に草を見ているけどあれって薬草探しなんだよな。確かに子供相手のクエストだなー。まあ頑張って探そう。まずはクエスト完了の10束が目標だな。でも子供達の様子をチラ見した感じでは何かあんまりなさそうだけどな。


ピクニック気分で森の傍まで来た。天気もいいし、風も気持ちいい。マジでピクニック気分だけどな。でも魔物が出るかもしれないからな、気を付けよう。ホーンラビットとボアーだったっけ。MMORPGと同じなら兎と猪。直線的な攻撃だから、基本初心者用のマップに配置されている雑魚モンスターだけど、ゲームとリアルは違うだろうからな。念のためナイフを装備しておこう。


日当たりのいい場所に生えるんだったけ?となると森の中とかはパスだろうな。うん?森の奥の方、何か妙に明るい場所があるけど、広場なのかな?200mもないし入っても大丈夫だろう。絶対に入るなってことじゃないだろうし。あれ?絶対入るなっていわれたっけ?戦うなだったけ?まあいいか。頑張ってみよう。

一応警戒して奥に進むと、サッカー場ほどの開けた場所があって、そこに目的の薬草が群生していた。そう、群生。全部が薬草じゃない?って感じ。しかし、確か全部を狩り取ったらいけないって言われたな。少し残しておかないとその場所から生えてこないんだったけ。生命力が高いって言ってたから雑草みたいに生えるんだろうな。この場所見たらマジ雑草並みの繁殖力だよな。

ともかく、せっせと刈ってせっせと収納して行く。刈った瞬間に収納して行くから効率が高い。面倒になってナイフで刈らずに手当ててそのまま収納して行ったら薬草だけが綺麗に収納されていく、断然こっちの方が早い。広さサッカーコート程もあるし、収納しても収納してもなくならない。アイテムボックスを確認しなかったけど、毒草と痺れ草と言う物も混ざっている。なんか得した気分?まあそれで作れるのかどうかは不明だけど。

間引きしながらコートの半分ほど狩った時に、首筋にピリピリした感じが。何だろうって思って顔を上げて前を注視すると、猪が。いや猪より凶悪そうな牙が二本出てて、ニヤッと笑った様な。

真っすぐに俺に突っ込んでくる。隠れる場所はない。だってコートの中ほどってことは広場の真ん中に来てるし、端まで50mはありそうだし。死んだな。一瞬そう思ったけど、そこは長年MMORPGで戦ってきた俺だ。完全に戦闘モードに精神を切り替えて、ナイフと小刀を両手に持って、猪を迎え撃った、チャンスはすれ違いざまの首筋への一撃だ。ゲームではそれで一発で屠れる。初心者であっても大丈夫、ボアーの弱点なんだ・・・多分。


恐怖心を失くして猪の動きを見ているとスピードは大したことはない。野球のボールよりも遅いし。時速60キロもないんじゃないか、あくびが出るほどだ。バッテングセンターでは120キロゲージに入るんだし。済みません嘘付きました。普段は100キロゲージです。デッドボールが向かってくるとは思えないほどの重量感だけど、さりとて自動車が向かってくるほどの恐怖感はない。せめて自転車が向かってきてるぐらいだ。やつは俺を下から掬い上げるつもりなんだろう。態勢を低くして頭から突進してくる。首筋が丸見えだぜ。

すれ違いざま回転するようにナイフと小刀で一閃した。態勢が少し崩れたけど、倒れずに走り去った猪に向かっていった。やつは走り去ったまま後ろ向きだ、チャンス。後ろからさらに首筋にって思ったら、ドッと倒れやがった。お陰で俺はおっとっと状態だ。誰かに見られてたら大笑いされてるところだ。

そのまま収納出来たってことは死亡してたんだろう。アナウンスがあって、解体を許可すると、ボアーの牙、ボアーの皮、ボアーの肉、ボアーの肝臓、ボアーの魔石が分離された。試しにボアーの肉を取り出してみると、皮をはいだ状態だ。内臓はないし、血もない。ふむ、それはどこに行ったんだろう?肝臓はベタベタしそうだから出さなかった。あと魔石は取り出してみたけど、まあなんだ。さっき買った魔石との違いがわからないけど別物みたいだ。さっき買ったのはワイルドウルフの魔石だったし。

まあ初討伐オメーってことで。その後もせっせと薬草を採取して街に戻った。もう一度ぐらい魔物とエンカウントするのかなーと少しだけ期待したけどそれはなかった。


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