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アイテムボックスで成り上がり  作者: けんもも
第一章 建国編
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新迷宮中ボス攻略

「ここが鉱山都市ですか?」


「都市って誰が言ったんだ?マルク鉱山だ。これから発展していくだろうがな。それで本当に大丈夫なのか?我々も迷宮探索に同行できるが。」


「いえ、俺達だけの方が早いですし、取り敢えず、階層ごと探索が終われば戻って地図の情報をお渡しして行きます。その後、探索して下さい。一応素材回収はして行きますが、今回は地図の作成メインなのでスピード重視で進みますので素材の回収は期待しないで下さい。」


「勿論だ、それで構わない。よろしく頼む。」


鉱山都市まで一緒に来たギルド職員と言うか元冒険者のスタッフと別れて、俺たち3人で迷宮の入り口に進んだ。


鉱山入り口には兵士が詰めていた。

現在誰も中に入ってないそうだ。

鉱山の入り口だった場所から中に入ると、今まで鉱山の中に繋がっていた道とは別の道が出来ている、かすかに魔力濃度が上がる。


「シャル、ミュールこの水晶見える?」


「えっ?ここにあるの?」


「よし、予想通りだ、触ったら、登録されたみたい。これでここも自由に来れる。」


「凄いね。だとしたら大陸中の迷宮にも一度行けば行けるのかな?」


「そうなんだろうな。まあ今の所、行くつもりはないけど。」


その後、探知を最大限に効かせて探索をしてみる。

概算で周囲2キロ程度の広さだ。

マルク迷宮A(転送窓には、マルク迷宮Aとマルク迷宮Bになっている。なんでAとBなのかは不明だ)面倒なので、A迷宮と呼ぶけどそっちは周囲10キロぐらいあったんだよね。

でも地下15階の中ボス?の階層は2キロぐらいだったか。

となるとこれが基本の大きさなのかな?

時間とともに成長してるとか?


範囲が狭いこともあって、小一時間で終了し戻るのも面倒だったのでそのまま地下2階まで探索して一旦戻った。

鉱山前に作られた仮小屋(ギルド第二支部になるらしい)にはギルマス達が待っていた。

地下2階まで探索したことを告げて魔物の情報も伝えた。

俺達の情報はギルマス以下騎士団の人にとっては満足のいくものだったようだ。

広さも古い迷宮ほど広くなるらしく、マルク迷宮は古さで言えばかなり歴史があるらしい。

それにしては探索到達階層が低かったようだけど、他と比べても同じようなものらしいから、この世界のLVが迷宮の成長に追い付いてなかったということだろうな。


「それでどうします?問題なければ、中層以降も探索しておきますけど。」


「こんなに早く探索できるとは、本当に凄いのですな。なぜA級であることを喧伝されないのか、国王も不思議に思っておられます。」


「俺達は、迷宮の探索がしたいのであって、その他のことはあまり興味がないんで。それに平民ですしね。」


「まあその辺りは先日の交渉の通りです。われわれ冒険者ギルドとしてもケンタ殿にはマルク国内で活躍して欲しいですからな、最大限希望通りに。」


「ありがとうございます。条件が満たされている限りは、俺達が他の迷宮なりに探索に行くことはありませんよ。」


「ギルド長の言っておったのは誠だったのだな。いや勿論、嘘を言っておると考えておった訳ではないぞ。ただこのような冒険者もおるのだなと思ってな。」


「ケンタ殿は特別だからな。それで探索は任せてもよいと思うが王宮としてはどうだ?」


「勿論異論はない。しかし明日には一度王宮に戻って報告せねばならんが。」


「上層までなら、今日の夕方までに探索終わると思いますよ。中層も全部だと数日は必要でしょうけど。」


「それは誠ですか?何とも凄い話ですな。マルク迷宮では数百年進まなかった中層の探索が数日で完了ですか。いずれにせよ、その辺りは政治的に微妙な話になりますので大々的に発表はできませんが。」


「その辺りのことは、俺達冒険者ギルドに任せて貰うがいいか?取り敢えず王宮との契約で公開が決まっているのは地下2階までの情報だからな。この迷宮の探索に関することは今は俺達に全ての権利を任せて貰ってるし、情報についても俺達を通して交渉してくれや。」


「それは異存ない。ではよろしく頼む。取り敢えず、明日王宮に戻る際に持って帰れる情報については明日打ち合わせと言うことで。我々は周辺の警備と、犯罪奴隷の移動があるからな。」


「まあ任せておいてくれ。俺もマルク王国が好きだしな。変なことはしないぜ。」


そう言って騎士の人は出て行った。


「あー余計なこと言いました、俺?」


「いや問題ないですよケンタ殿。騎士相手なら足元を掬われることはないですが、貴族や文官相手なら言葉尻を捕らえられて変な契約を結ばされますからね。自分達の権利や利益はしっかり主張しなくてはならんのですよ。」


「その辺りは俺の方は苦手なので、シャルの方とよく検討して下さい。双方が利益が出る形であればベストですしね。」


「そうですな、交渉事にはシャルさんの方がいいでしょうな。それで、午後も探索をお願いすると言うことでよろしいですかな?」


「そのつもりですし、出来れば明日ぐらいまでかけて一応の所までは探索しておこうかと思ってます。」


その後、昼食を食べながらいろいろ打ち合わせをして迷宮に潜った。

地図は空間感知で済ませて、魔物とのエンカウントも出現魔物の確認を済ませたらどんどん進んだので、17時頃には地下5階を探索終了、中層に向かった。


「魔物はほとんどあっちの迷宮と同じだね。」


「あっちより弱い感じですか。」


「魔物のレベル帯とスキルは同じ感じなんでしょう?まあ若干若いと言うか、戦い慣れたない感じはするけどこんなもんじゃないかな。」


「それでどうするの?戻るの?」


「戻るのは明日の朝でいいんじゃない?どうせ宿泊場所ないんだし、迷宮内で宿泊した方が便利だよ。」


「そうだね、じゃあ夕飯もお弁当があるし、夜まで狩ろうか。」




その後、地下6階に進み、その日泊ったのは地下10階の森ステージだった。


「迷宮に中に森なんてあるんですね。」


「俺達も初めて見た時にはびっくりしたよ。」


「それより、このコテージ?がびっくりなんですが。」


「これはケンタの自作だよ。本当は湯船もあったんだけど迷宮都市の家に置いてきたからね、今夜はお風呂なしね。」


「いえ、お風呂に入らなくてもすっきりしてますし問題ないと言うか、奥様も旦那様も自然体ですね。」


「「なんで?」」


「迷宮の中ですし、不寝番とかするのかと。」


「要らないんじゃない?取り敢えず、この階の魔物は全部確認してるけど、結界を感じてるのか寄ってこないみたいだし。」


「って言うか、結界張ったまま探索したらいいんじゃない?」


「それだと魔物とエンカウントしないから拙くない?」


「それもそうね。魔物の情報も付けなきゃ意味ないね。」


「まあ朝早く起きたら進めるだけ進んで戻ろうか。その後もう一度潜ればいいし。」


「面倒だね、15階まで行ってから戻ると言うのは?」


「騎士団が戻るとか言ってなかった?」


「騎士団は今回、私たちの直接の契約者じゃないし、いいんじゃない?」



ってことで、翌日昼までに地下15階に到達。

予定通りと言うか、迷路だった。

規模は周囲2キロ。

やはりこの大きさが基本なのかな。

サクサクとボス部屋の前に進んで打ち合わせ。


「前みたいに、部屋に入らずに情報収集。ミュールは俺の後ろに待機ね。前回刃が通りにくかったからね。


「タイタン。LV30。生命値2000。鉄壁、剛力、剣豪」


シャルが報告してくれる。

俺には更にレア装備として水晶の指輪、剛剣を所持しているのが見えている。

攻撃力は1000に防御力1000だ。

マジで規格外なんだな、防御力。

それよりも剛剣って前回も手に入れたけどこれってレア装備だったんだ。

あとで鑑定してみよう。

第一あんなでっかい剣とか俺達では使えないだろうって思うけどなんでドロップアイテムになってるんだろう。

まずは闇魔法で奴隷魔法をかけてみる。だーダメだ、LV差はあるけどかからなかった。

こっちに気が付いて立ちあがって来やがった。

一気に足元から氷漬け。

魔法耐性は低いようだ、相変わらず筋肉馬鹿だな。

3方向から一気に狙う。氷魔法は加速して今は下半身が氷漬けだ。

大剣を振りまわすけど腰の入っていない剣筋など俺達にとっては止まっている様なものだ。

一太刀では皮膚に傷をつける程度だけど同じ個所を何度も切りつければ防御力の高い皮膚すら貫通する、そのままラッシュ。

鑑定したままで見ていると凄い勢いで生命値が削られて行く。

魔力を最大限込めて一閃。

ジュバっと音がして首を切断した。

そのまま死体回収。

無事に水晶の指輪ゲット。

水晶の欠片も2枚ゲットだ。


「今回は意外と楽だったね。って言うか、何さっきの氷漬け、ケンタだよね。」


「うーんまあ、そうかな。上手くいくとは思わなかったけど。ほらバインドとかだと、切られそうじゃない?」


「バインドも凄いけど、氷漬けって。それでスキルがないんだからね、どうなってるんだろう?」


「えーっ、で、取り敢えずこの指輪付けてみて。」


そう言って俺がシャルの左手の薬指に指輪を嵌める。


「あっ、ケンタそこは。」


ってシャルが言ってる間に指輪がシャルの指に嵌ってフィットした。


「もう、ケンタ、どうすんの。心の準備がまだだったのに。」


「えっ?何か拙かった?」


「指輪を嵌るのは結婚の誓いだよ。でもケンタならいいけど。」


「でもこの指輪、嵌めると他の人には見えないみたいだぞ。ほら今ならシャルにも見えるだろうこの指輪。」


「えっ、そうなの?えっと、ミュールこの指輪見える?」


「えっと奥様、どれのことでしょう。きれいな手しか見えませんが。」


「じゃあ無効なの?」


「まあ俺は有効でもいいけど。」


「あーでもそうしたら子供が出来ちゃうし、一緒に探検できなくなっちゃうし。」


「避妊魔法とかつかえばいいんじゃない?」


「ケンタ使える?」


「多分。」


「あーん。でも成人してからの方が・・・でも先にしないとフランが抜け駆けするかも・・・」


「指輪を嵌めたら結婚?」


「指輪じゃなくても種族によってはネックレスとか、ブレスレットとか、鱗とか相手にアクセサリーを付けてあげればいいんだよ。奴隷の場合には首輪をつけるでしょう、アクセサリーを通して契約するんだよ。その中で薬指は特別なんだよ。第一夫人専用。」


「他人に見えない場合はどうなるんだ?」


「うーん周りに対する徴みたいな意味合いもあるからねー、無効?」


「あの、旦那様、奥様、どうされましたか?先ほどからお二人で真剣にお話しされておられるようですが、大丈夫でしょうか?」


「ああごめん、大丈夫だよ。取り敢えず中層攻略終わったし、一旦戻ろうか。」


そう言って、タイタンが座っていた台座の下の転移の間に入る。

ミュールがいるので光魔法で明りをつけてシャルに水晶をタッチさせる。

その後入り口に戻って再度タッチ。

これでシャルにも転移が可能になった筈だ。


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