初めての・・・
リアルで超多忙だけど、なんとか完結できそうな
状況になってきたので、新連載を始めました。
ハーレム系なしのストーリー重視で書く予定です。(多分)
よかったら、読んでください。
異世界、奴隷、獣耳。でもハーレムはないよ
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夕食後、外に出てみると夜になっていた。
うん夜だね、日が沈むって太陽なかったけど、どうなってるんだろう。
星はないけど、迷宮の天井が星みたいにキラキラ光ってる、魔物の反応はなし。
お湯は少し熱かったけど、水魔法で水を出して調整してみた。
サラサラしていいお湯だな。軟水のお風呂みたい。
パッシブで気配探知してるから中からシャルが出てくるの解ってたけど、まさかマッパで来るとは思わなかった。
「一緒に入っていい?」
「問題ないけど、俺上がろうか?」
「一緒がいいな。ほら、迷宮の中だし、怖いし。」
シャルも気配感知少しは出来る筈だけど、まあいいか、広めに作ってるし。
「ああ、いいお風呂だね。うちの宿のお風呂よりいい感じだよ。」
「それはそうさ、入り心地を確かめながら作ったんだし。下は滑らないようにしてるし、上はツルツルでしょう?」
「やっぱり、ケンタが自作したんだね。岩を削ったって感じじゃないよね。こう言うの作る人って、鍛冶スキル?練金?何だろう。」
「まあスキルはないけど、好きでやってるとね。」
「そっか、スキルつかなくてもそこまで出来るんだ。なんか目標できたなー」
ケンタは本当に、皆の希望の星なんだよ。冒険者ギルドでケンタの話が出ない日はないんだから。狙ってる人たくさんいるんだよ、ケンタのこと。」
「そうなの?全然そんな雰囲気なかったじゃん。」
「それは、私たちもプロだし。特定の冒険者に肩入れとかできないし。」
「まあ他の人が来ても、シャルを選んだと思うよ。」
「ありがと、ケンタ。ケンタが人族でも私いかなぁ。」
「えっ?何が?」
「私の初めてをあげる人。」
「初めてかー。俺も初めてはシャルがいいなー。」
「ケンタも経験ないの?」
「縁がないからねー俺には。」
「こんなに素敵なのに。」
「そう言えば、獣人族とかだと結婚とかどうなってるの?」
「け、結婚。それはまだ早いと言うか。まだ未成年だし、心の準備が。」
「普通は成人してからなの?」
「未成年でも結婚は出来るよ。というか契約だから年齢制限とかないかな。一人でたくさんの奥さんを持っている人もいるし、逆に一人でたくさんの旦那さんを持っている人もいるよ。子供は母親が育てるから、女性は自分が育てられる範囲で結婚できる。結婚しなければ子供はできないからね。勿論男の人は結婚して子供を産ませたらその分養育の責任はあるんだよ。でも、男は戦争とか、魔物退治、冒険者何かで死んじゃう人が多いからね。尤も結婚したら冒険者を止める人が多いけどね。」
「そう言えば、聞いていいのかどうか、解らないし、答えたくなければ答えなくていいけど、シャルのお父さんってどうなってるの?」
「私のお父さんは、死んだよ。人族に殺された。って言うのは変だけど、騙されて、借金奴隷に落とされて、魔物討伐に狩りだされたんだって。私も小さかったからはっきり覚えてないけど。」
「そっか、悪いこと聞いたな。」
「うーうん。いつかは話したかったし、ケンタは人族だけど、関係ないしね。」
「そっか、そこからよくあの宿と食堂作ったな。」
「うん、お母さんが料理上手だったからね。スキルはないけど、本当に上手なんだよ。で、私の鑑定で、スキルを持っていた、ミミちゃんとゲルクさんの2人を奴隷商から買って、商売を始めたんだよ。2人とも獣人だし、自分達がスキル持ちとか知らなかったみたい。ゲルクさんなんて、私達が奴隷商から買うまで料理やったことなかったんだよ。人族の世界だと、よくあることだけどね。」
「ミミちゃんもスキル持ちなんだ。」
「そう、あの子も裁縫のスキル持ち。私の裁縫はミミちゃんから教えて貰ったものなんだよ。最初は私達が教えてたけど、今ではあの子の方が上手。宿で使っているシーツやタオル、私の服なんかも今ではミミちゃんが作ってくれてるんだ。」
シャルは湯船の中で完全に俺に抱きついてる状態だ。なんかこのままでもいいかなーって感じ。
「帰ったら。ミミちゃん達にも中級魔力ポーション飲ませてみる?」
「それはダメだよ。このことはあんまり知られない方がいいと思う。とっても混乱を招くし、それに魔力ポーションを持っているケンタさんが絶対に狙われるし。秘密にした方がいいよ。」
「そんなに凄いことなの?」
「それはそうだよ。この世界の常識がいろいろ覆っちゃうんだよ。」
「そっか。じゃあシャルとだけの秘密ってことで。」
「うん。でもこれからのことを考えると仲間を増やすことは大切かも。もしケンタが嫌じゃなければ、奴隷商からスキルホルダーの奴隷を買うのがいいと思う。奴隷なら契約で絶対にケンタを裏切れないし、スキルホルダーなら戦力になる。戦力になるスキルを持った人を探すって感じかな。」
「そうなの?2人だと心配?」
「うん、私のスキルだとケンタを守れないし。やっぱり心配かな。」
「まあ確かに、俺もシャルを守るとしたらいろいろ不安はあるけど。」
「まずはこの迷宮で鍛えて、少なくともA級レベルの実力がつけば何とかね。」
「そう言えばA級昇格ってどれくらいかかるの?」
「B級相当の討伐部位の持ち込み回数で500回。A級素材は5回分にカウントされるから、A級素材だと100回分。」
「そっか、素材はすぐ集まりそうだね。」
「ケンタならそうだよね。普通はこんなに簡単にA級素材とか集まらないけど。」
「さて、じゃあお風呂上がろうか?今洗濯する?」
「恥ずかしいけど、このままでやってもいい?」
「問題ないよ、俺も一緒にやるし。」
「ケンタは部屋にいていいよ。」
「まあ、川の水もきれいみたいだし、そんなに冷たくないし、一緒にやっちゃおうよ。」
何となく変な絵面だけど、湯船のお湯を使って、川で洗濯をした、マッパで。
一応お互い身体を見ないようにしたけど。
最後にもう一度湯船に入ってお風呂タイム終了。
部屋に戻って、入口を閉めて、洗濯ものを干して、寝た。
所帯じみた雰囲気だったけどね、初めてを迎えられた。