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アイテムボックスで成り上がり  作者: けんもも
第一章 建国編
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迷宮の魔物討伐とアイテムボックス

俺達は迷宮に入り、最近意識して鍛えている探索感知スキルを働かせて魔物のいる方向へ進む。

普段から感知スキルは働かせているんだけど、意識することで濃密な情報を感知できる。

今では1キロ四方の範囲まで感知可能だ。

フィールドで魔物討伐する時に効率よく討伐出来るのはこの能力による。


とあっちの方もこちらに気がついて寄って来る。

探知スキル持ちなのかもしれない。


「じゃあ、シャルさんは視認出来たら魔物の鑑定をお願いします。相手を弱らせたら、最後の止めはシャルさんにお願いしますね。前方から2体来ます」


「ダークバッド、LV7、魔力探知」


俺が飛び出し、それぞれの翼を切って機動力を失くし、後ろから走ってきたシャルさんが止め。

止めを刺したダークバッドを収納したら、魔力感知が増えていた。

意識して働かせると、目をつぶっても周りが見える様な、薄く色のついた世界が広がっている感じ。探索感知と同時に使うと、頭の中に俯瞰図が見えてる感じ。

慣れるとかなり便利そう。


「えっと、討伐部位は手に入りました?前に言ったように迷宮内では1分すると死体は消えてしまって、ドロップアイテムが出るって言われてるんですけど、たしか、迷宮内の死体はアイテムボックス内に入らないって言われた様な」


「まあちょっと特殊な使い方ですけどね、俺の場合。討伐部位は2体分ちゃんと入ってますよ。これってC級素材ですか?」


「いえ。D級素材になりますね。なのでE級か、C級討伐回数のカウントでも使えます」


「まず、あしたギルドに行ったら、シャルさんの冒険者カードを銀に変えましょうね。素材的には数はあると思いますし」


「えっとありがたいですが、それだとケンタさんのポイントになりませんよ」


「どの道、低位の素材は買い取りして貰うしかないんですよね?勿体ないじゃないですか」


「何か、ケンタさんと一緒だと、今までの冒険者の人に持っていたイメージが根底から崩れていきそうですよ。冒険者って普通はもっと貪欲なんですけどねー」


「まあ俺も慈善事業している訳じゃないですけど、シャルさんですからね。一緒に冒険したいじゃないですか」


「私がケンタさんを利用していると思わないんですか?」


「それはそれで問題ないですよ。シャルさんの実家には俺の生活のお世話をして貰ってますし。恩返しと思えばいいんじゃないですか。もっとも、シャルさんがそんな女性だとは思ってないですけど」


「ええ。解りました。ケンタさんの期待を裏切らないように、頑張って中級冒険者になります」


「上級冒険者にはならないんですか?」


「なっ、B級を目指せと。そんな実力はないですよ」


「実力は付ければいいんです。いまでもとってもいい動きでしたよ」



そんな会話をしながらサクサク探してサクサク倒す。

上層はエンカウント率悪いとか言ってたけど、フィールドよりいいんじゃないかな。



「もしかして、ケンタさんって魔物のいる方向、解ってます?」


「ああ、そうですね。何となく感じますね。こう首の後ろがチリチリする感じ」


「ケンタさん見てると、スキルホルダーとかいらないんじゃないって気がします。物を作る発想とかも凄いですし、工夫力が凄いんでしょうね。人族にもそう言う人いらっしゃるんですね。人族って傲慢な種族だと思ってました」


「まあその辺りは種族関係なく、いろんな性格の人がいるんじゃないですかね」



この階には、最初に出会ったダークバット、ボアー、ホーンラビット、コボルトぐらいしかいないみたいだ。

小一時間ほど狩った後、丁度地下2階へ降りる通路があったので降りていった。

魔力感知を使ってるから感じるけど、地下1階よりも魔素が濃い。

その分強い魔物が発生するってことなんだろうな。

この階は基本、地下1階と変わらないけど集団で徘徊しているようだ。

その分討伐回数が上がり、シャルさんのLVが5に上がった。

討伐部位もかなり集まったし、部屋に帰ってシャルさんにカウントして貰おう。


ちなみに、薬草関係はあれから、群生地に行き再度大量に採集している。

同じ場所にビッグボアーもいたんだけど、あの場所で自然発生しているのかもしれない。

どのくらいの頻度で出てくるのかは不明だけど、迷宮から帰ったらまた行く予定だ。


地下3階への通路も確認して、時間も遅いので最短コースで地上に出た。

真っすぐ出てくると30分程の距離だ。

近いようで遠いけど。

まあ途中でエンカウントした魔物を全部瞬殺したからだろうけど。

あれを避けながらとかだともっと時間がかかってると思う。


部屋に戻って、討伐部位とか薬草を出して、明日提出する分をよりわけてもらった。

その間、俺は先にシャワーだけ浴びてサッパリさせて貰った。


「これだけの種類どうやって持っていたのか、本当に不思議


「だから、アイテムボックスのスキル持ちだって言ってたでしょう?信じてないでしょう?」


「信じてますよ。勿論。アイテムボックスをお持ちなんですよね。全く、私の鑑定スキルはステイタスを見れるだけじゃなくて、相手が嘘を言ってるかどうかも何となくわかるんですけどね。ケンタさんが嘘を言ってないんですよねー。何か自分のスキル能力に自信がなくなってきた」


「いや、だから、シャルさんのスキルは正常に働いてますって。俺が騙して得することないでしょう?」


「そうですよね。まあいいです。スキルや能力について詮索はご法度ですからね。これ以上は何も言いません。ケンタさんの能力なのか工夫なのか、そのまま利用させて頂きます」



そう言って、シャルさんがシャワーを浴びに行った。

より分けられて余った素材は全部収納しておいた。

いつものように3分間合成で、中級回復ポーションを作っておいた。

ふと思いついて、鍋だけでお湯が沸かせる鍋に、熱湯を無限に作れるポットからお湯を注いで、そのまま放置して蒸留水を作ることにした。

だから何が代わるってこともないんだろうけど、鍋に今日取ったボアーやダークバットの魔石を入れて沸騰させてる様は料理をしている気分だけど、魔力感知で確認するとかなり濃密な魔力が溶け出している。

魔力ってお湯に溶けるの?って気もしたけどそこは深く考えないようにした。

寝る前なので果実水を飲んで眠ることにした。鍋で俺が何をやってるのか気になったようだけど、料理している訳でもないし、魔道具のチェックでもしているんだと思われたんだと思う、特に追及はなかった。


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