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アイテムボックスで成り上がり  作者: けんもも
第一章 建国編
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迷宮探索の準備

「今日も森へ討伐に行きますか?」


シャルさんが聞いてくる。

最近は森でホーンラビットと、ビッグボアー、スライム、ゴブリンを狩るのが俺の日常だ。LVもD級相当の10を越え、森の奥に入っても小言を言われなくなった。

寧ろ入って当然って感じだ。

間もなくB級にも上がる予定。

勿論ギルドの最速レコーダーだし、ノンスキルホルダーの期待の星だ。

今いるB級以上の冒険者は全員スキルホルダーらしい。

尚、この国にはA級冒険者はいないらしい。

B級冒険者も現在迷宮探索に向かっていてしばらくは戻ってこないらしいし。

B級に上がるとフィールドで討伐ポイントを稼ごうと思えば龍山脈近辺に行かないと強い魔物がいないらしいしね。

魔物の前に竜に遭遇したらその時点で即アウトなんで出かける人はいないらしいけど。


ちなみに、迷宮はマルク王国内には1つしかないらしい。

俺がいる街はマルク王国の王都と言うかマルク王国そのものって場所だけど、ここから馬車で1日ほど言った所にマルク王国の領土として認定されている迷宮があり、その周囲には迷宮都市が作られているらしい。


「そう言えば、迷宮があるんですよね?」


「ええ、マルク王国の迷宮なら馬車で1日の所にありますよ。まさか迷宮に潜るおつもりですか?」


「いつかは行きたいと思っているんですけど。」


「まあC級以上ですと入れますけど、ただフィールドと違って迷宮の魔物を倒しても必ず討伐部位のアイテムが得られる訳ではないですし、結果的に討伐部位を集めるのはフィールドで戦うのと同じですよ。それにフィールドだと日帰りで討伐できますけど、迷宮に入る場合にはあちらに生活拠点を移すことになりますし。毎日会えなくなりますよ?あっ、それはいいですけど、日向亭とすでに1年分の宿泊契約をしてますし。」


「まあ行くとしてもずっと向こうにいる訳じゃないんですけどね。迷宮ってどんなところかと思いまして。」


「冒険者になって半月にもならないとは信じられないですね、本当にケンタさんは規格外です。」


「そうだ。じゃあ、シャルさんがお休みの時に一緒に行ってみませんか?シャルさんも迷宮には興味があるんですよね?」


「えっ?一緒にですか?お休みは最近忙しくないですし、ずっとお休みを貰ってないので大丈夫ですけど、私と一緒ですか?私、討伐とかできませんよ?」


「いや、迷宮探索でシャルさんのスキルを見込んでお願いしたいんですけど。荷物とかは俺の方で全部持てますし。」


「ケンタさんのアイテムボックスの謎は不明ですけど、確かにポーター以上の荷物を収納されてますし、迷宮探索の必要物品を持てるんでしょうけど。」


「シャルさんも冒険者登録されてるんですか?」


「いえ、私は冒険者になってもクエストをこなす余裕はなかったですし、登録はしてないです。」


「じゃあ、シャルさんの休みに合わせて行きましょう。最長どれくらい取れるのか解らないですけど、最大限取って下さい。ついでに冒険者登録もして一緒に狩りをしましょう。」


「それじゃあ、お願いします。えっと、今から上司に相談してきます。しばらくお待ち頂けますか?」


「いいですよ、じゃあ二階のミンクさんの所にでも行っておきます。」


そう言ってシャルさんと別れて、ミンクさんの店に向かった。先日倒したビッグボアーの皮もミンクさんに買い取ってもらった。お店の品揃えがグレードアップした感じだ。


「おはようございます。」


「おっ、来たね。今日はどうしたんだい?」


「あー少し時間つぶしです。もしかしたらシャルさんと迷宮探索に行くかもしれないので。」


「シャルと迷宮探索?何だってそんなことになったんだい?」


「俺が迷宮探索に行くって話をしたら、話の流れでそんな感じになって。元々冒険者に憧れていたみたいですし、一緒に魔物狩りでもしようかと。」


「へー、シャルがねー。あの子が仕事を休むのは初めてじゃないかね。家の手伝いとかもやってるし、宿を建てた時の借金をコツコツ返してたみたいだからねー。」


「そうなんですか。借金があったんですね。知りませんでした。」


「まあ獣人族で王都に宿を構えたんだし仕方ないさね。アタシだってこの場所だからなんとか工房を続けられてるんだしね。」


そうか、そしたら迷宮探索に誘って悪いことをしたかな。見送った方がいいかな。

そんなことを考えてたら、後ろから声が掛った。


「お待たせしました。3ヶ月休みが貰えました。」


「3ヶ月?そんなに長期ですか?」


「ああ、休みと言っても迷宮都市の冒険者ギルド支部への出張扱いです。一日に一度ギルドに顔を出して、まあ手伝いをするってことで。」


ああ、シャルさんのスキルは内緒なんだな。鑑定スキルで向こうの物品とかいろいろ鑑定するってことなんだろうな。


「それはよかったのかどうか。ともかく一緒に行けてよかったです。でもその分収入が減っちゃうんじゃないですか?」


「その分は迷宮で得たドロップ品を買い取りして貰いますし、ケンタさんと一緒なら多分職員の給料よりたくさんもらえると思いますし。」


「そうですか、じゃあよかったです。よろしくお願いします。それで、出発はいつですか?」


「今からでもいいですけど、迷宮行きの馬車は出てますからね、明日の朝出発と言うことで、必要な物品は迷宮都市で揃いますけど・・・こちらで揃えていきましょうか。ケンタさんに持って頂くことになりますけど。」


「そうと決まれば、こらダンクあんたも準備を手伝いな。シャルは双剣がいいかね?それともレイピアか。防具は丁度アタシが作ったビッグボアーの装備があるからね、これで問題ないだろう。後は迷宮探索の雑貨だね。」


俺とシャルさんは置いてきぼりにされてあっという間にシャルさんも冒険者の服装に着替えさせられて腰には双剣を挿して、どう見ても中級冒険者っぽくなった。

受付に座ってるときとかお店で見る時のシャルさんは美少女って感じだけど、今は宝塚の男役。美少女だけどちょっとカッコイイ感じ。

支払いは俺が払った。冒険者になったお祝いってことで。

俺が毎日どれくらい収入を得ているかよく知っているので、少し遠慮してたけど快く受け取ってくれた。

今日は、ギルドの方は休んでいいってことになったから、そのまま一緒に宿に戻って、話をした。3ヶ月は戻らないけど部屋はそのままってことになった。

この世界で契約を交わすとそのようになるらしい。

女将さんも3ヶ月お金だけ貰って申し訳ないって言ってたけど、その間シャルの手伝いとかできないし、宿と店に負担をかけることになるからってことで納得してもらった。


お昼を食べた後、迷宮都市で手に入りにくい雑貨や服などを買いに行った。

まあいわゆるデートと言うやつだ。

俺もこの国に来てちゃんといろんな店を回ったの初めてかもしれない。

知らないところがいろいろあった。


シャルは服とか、下着とか、石鹸とか買い揃えていた。

迷宮都市にもあるけど数と種類が少ないそうだ。

俺もシャルに進められて服とかいろいろ買い込んだ。

基本服装にはこだわりがないけど、流石に迷宮に入るなら丈夫で質のいい物の方がいいそうだ。


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