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アイテムボックスで成り上がり  作者: けんもも
第一章 建国編
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アイテムボックスの凄い能力

何かいろいろあったけど、無事にホーンラビットが多くいると言う森へ出かけた。

勿論途中の雑貨店で大量のポーション瓶と、超特大の寸胴鍋みたいな物を購入しておいた。この鍋1つで余裕で小のポーション500本ぐらいできそうだ。

宿に帰ったら水を貰って魔力水を作っておくか。


ホーンラビットがいると言う森は、昨日出かけた森とは逆方向にある森と言うより草原に近い場所だった。

冒険者の姿を見かけたし、狩り場なのかもしれない。

俺みたいに草原の真ん中を歩いている人はいないけど、もしかして俺って目立ってる?

隠れながら進むのが正しい?

狩り方なのかもしれないけど、まあいいか。

距離があれば、投擲の練習もできるしね。


全然エンカウントせずに、12時近くになって、一旦お昼でも食べようかと思った時に、昨日感じた様な首筋にチリチリする違和感。

周囲を見回してみると、草に隠れて何かが寄ってきてる雰囲気。

まずは棒手裏剣の準備。

ボールと違って丸くないから投げにくいけど、重さ的にはボールより軽いぐらい。

草野球チームの外野で鍛えた肩がさてどの程度使えるかは不明だけど、さっき森の木を的に練習した限りはコントロールは悪くない。

木に刺さるぐらいだから、魔物に刺さるぐらいの強さで投擲できるだろう、きっと。


魔物は自分の間合いなのか、姿を隠すことなく真っすぐに突っ込んでくる。

頭に角の生えた兎だ、ちょっと大きいけどね。

中型犬ぐらいある。的が大きければ投げやすい。

真っすぐに投擲すると、やつは避けやがった。

まあそうだな。20mぐらいの距離があるし。

次でダメなら剣で勝負。

10mの距離で第2投目。

頭を狙ったけど少しそれて前足の付け根あたりに当たった。

それで態勢を崩したまま目の前に来たのでミスリル剣で一閃。

豆腐でも切るように抵抗なくスパッと切れた。

首を狙ったけど胴体を真っ二つだ。

この剣すごい。

もしかしてこの剣で十分戦えるんじゃない?

骨もスッパリ切れてるし。


アイテムボックスに真っ二つの死体を収納するとアナウンスがあり無事に解体で来た。

アイテムを取りだしたら、問題ない。

って言うか真っ二つにしたはずのホーンラビットの肉が丸々綺麗に出てくるってどういうこと?

真っ二つになったのはなんだったの?

相変わらずファンタジー成分バリバリだけど、まあいいや。


避けられた棒手裏剣も回収して、適当な場所に座ってお弁当を食べることにした。

クラブサンドみたいにいろんな具材を挟んだサンドイッチだ。

チーズも入ってるみたいだしね。

どうせならこのまま焼いて中の具材をパンごと焼いたらおいしいと思うけど、女将さんに言ってみよう。


その後、薬草とかも見つけたので採集しながら、森の中を進んだ。

さっきのホーンラビットも森の中から来てたし、森の奥の方が魔物が多いんじゃないかな。しばらく森の中を彷徨っているとチリチリ感が強くなった。

十分に注意しながら進むとホーンラビットが30匹ほど集まってコロニーを作っていた。

いやいや、この数はやばいだろう、流石に魔法でも使わないと無理っぽい。

一旦退却しようと思って後ろに下がった時に、群れの中の一匹と目が合ってしまった。


「ク、ククルー」


兎って鳴くの?と一瞬思ったけど仕方ない。

ここから逃げ切ることはできないだろうな。

俺は、細身剣とナイフを持ち、ホーンラビットの群れに向かって走り出した。

ってあれ?

何この跳躍力とスピード。

俺ってこんなに運動神経よくないし、オリンピック選手なみじゃん?

って考えが一瞬頭がよぎったけど、目の前にホーンラビットが迫ってきてるのでそっちに集中。

身体が動く。

跳躍力が凄すぎ。

5m位飛び上がって一気に場所を移動できる。

それにホーンラビットに攻撃を受けてると思うけどあんまり痛くない。

当たったなって感じ。

勿論あの角で突かれたら拙いんだろうけど、籠手の部分で十分に撥ね返せてる。

気がついたら、ここにいたホーンラビットは全滅していた。

体中ホーンラビットの返り血を浴びてるけど俺自身は傷を受けてないと思う。

痛みはないけど念のため初級回復ポーションを飲んでおいた。

何となく力が漲ってきた。

ともかく散らばったホーンラビットを回収して、気持ちを落ち着ける意味を含めてホーンラビットの水場になっていた小川に入って水浴びをした。

防具の汚れはすぐに落ちた。

服に着いた汚れも落としておくかと思って全部脱いで着替えることにした。

周りに誰もいないことを確認はしたけど、もしいたら変態さんだな。

森の中でマッパとか。


防具を乾かすついでに、川の縁に座って状況の確認をしてみた。

さっきの動きは明らかにおかしい。

武器を変えたからというよりも俺自身の能力が代わったって感じだ。

そう言えば俺自身のステイタスを確認してなかったな。

まあ見ても変わりないけど。

ステイタスオープンと念じて自分のステイタスを見て仰天した。


名前 ケンタ・アマミヤ

年齢 22歳

職業 C級冒険者

LV  5

固有スキル アイテムボックス

獲得固有スキル 気配探知、身体強化、跳躍

スキル なし

補正 自動翻訳


レベルが上がっているのは納得できる。

魔物討伐によって経験値なり何らかのポイントが貯まって上がったんだろう。

俺が倒したのはビッグボアーとホーンラビット。

ホーンラビットは初級冒険者が倒す魔物みたいだしそんなに経験値は入らないだろうから、LV5の大部分は昨日ビッグボアーを倒したことによるものだろうな。


問題は、獲得固有スキルってやつだ。

獲得っていつ獲得したんだろう?

魔物を倒した時?

いやもしかしてアイテムボックスに入れた時か?

そう言えば、危険が迫ってチリチリする感覚が出てきたのは、ワイルドウルフをアイテムボックスに入れた後だったな。

あの時に気配探知スキルを獲得してたってことなのかな?


ともかく、固有スキルって言うのは鑑定でも見れないものみたいだな。

シャルさんの様子を見るに俺がスキルを持っていないと思ってるみたいだし。

念のため今日戻ってからどんな風に見えるのか教えて貰おうかな。


そこまで考えて、ほとんど乾いている装備をつけてさらに森の中の探索を続けた。

方向は太陽の向きを確認してるから迷うことはないだろう、多分。

迷ったら拙いから出口の方に向かうことにしよう。


その後、ボアーを2体と、はぐれのホーンラビット2体を倒して街に戻った。


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