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第二十二話 人形病発生時の対策法

この物語は、倉庫娘のサモナー道中記 本編 第九十二話のサイドストーリーになります。

先に本編 第九十二話をお読みになりますと、よりお楽しみ頂けるかと思います。

 これは、王都ハイリア在住する各役職に就く者。或いは、それに従事する全ての者に該当する行動手順である。

 (たが)えた場合、ハイリム王国法によって裁かれる事になるので注意。




 [医師・薬師]


 医師・薬師が、人形病の発生を確認した場合、速やかに最寄の衛兵詰所まで報告すべし。


 如何なる理由があったにせよ、報告を怠った場合、ハイリム王国法によって、資格・市民権の剥奪の上、投獄。

 然る後に、国外追放とする。




 [一般衛兵]


 人形病の発生が、医師・薬師から報告された場合、速やかに対象となる患者と、いる場合には家族を確保すべし。

 然る後に、王国騎士団へ引き継ぐ事。


 隊は4人以上で組み、必ず1人は騎士の叙勲を受けた隊長クラスの者を含むべし。


 抵抗、或いは逃走を謀った場合、迅速に確保する事。

 それが不可能な場合には、患者の有無に関係無く各自の判断で処刑すべし。


 万が一、患者が第4段階に達していた場合、いる場合には家族を確保。その建物を閉鎖し、王国騎士団の支援を仰ぐ事。




 [王国騎士団]


 衛兵より引き継いだ患者とその家族は、別々の場所に護送、隔離すべし。


 家族や身内の者に、患者の殺処分を通達。いない場合は、本人に通達すべし。


 抵抗、或いは逃走を謀った場合、速やかに対象を処刑する事。


 隔離された患者は、進行具合にもよるが、最低でも3日以内に然るべき施設に護送すべし。




 [ハイリム王国国定魔術師]


 国定魔術師に任命された賢者級魔術師は、騎士団より受け取った患者を管理。速やかに第4段階まで進行させるべし。


 第4段階に到達した患者は、『人』から『魔物』へと転化したと確認。市民権等、全ては剥奪・破棄される物とする。


 これにより、拘束した『魔物』は、研究対象として扱う事。

 その際、採取された様々な素材は、一部を除いて指定の商会へ卸し、売り上げの半分を研究費や学院維持費に、もう半分を国庫に返納する事。




 [ティモシー商会]


 ティモシー商会総帥、アンクル・ティモシーは、受け取った素材を販売・加工する事を許可する。

 但し、その全ては鉱物や海産物であるとし、決して人形病患者の物であると知られてはいけない。


 また、万が一に頭部や心の臓が含まれていた場合には、速やかに国定魔術師に報告、返還すべし。


 これらの事は国家機密であり、次期商会総帥が確定するまで秘匿(ひとく)する事。




 [余談]


 ハイリアでは近年、貴族の間で加工された珊瑚の装飾品が人気を得ている。


 乳白色で光沢があり、滑らかな手触りの珊瑚は、指輪やブレスレットとして珍重されている。


 一部、魔法学院に通う貴族のお嬢様方には、それは制服のボタンなどに利用され、好評を博しているのだとか。

余談につきましては、本編 第五十七話をご確認いただけますと、よりお楽しみ頂けるかと思います。

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