プロローグ
初めまして、球磨川 キノと申します。ペンネームはキャラ名いじらせていただきました。
すみませんm(__)m
この作品は私の処女作です故、可笑しなところが点々とあるとは思われますが、新人だなぁと温かい目で見ていただければ嬉しく思います。
では、目に止めていただくこと願います。
「……そうそう。……いい感じ。……その調子」
「…………」
目が覚めた。
「なんだ……。夢……だったのか」
何故だろう……。とても……とても懐かしい夢を見ていた。母の夢を見るのはいつぶりだろうか……。本当に、とても懐かしい……」
プロローグ
「……卵 2コ……バター 60g……と」
「…………。いや、今日は100gでいいか……」
「あとは、生地を混ぜて、型に流し入れ、オーブンで焼く……っと」
「…………」
あの夢のせいだろうか……。珍しく、生地を混ぜる自分の手が止まった。今朝の夢は、2人暮らしだった頃の母との数少ない思い出だった。昔はよく母とお菓子づくりをしたものだ。母はとても上手で、他の誰にも作れない味だった。僕も幼き頃は、一緒に作った。だけど……
だけど今は……
母はもういない。
母は僕が中学3年の卒業直前に他界した……。
死因は……過労死だった……。
僕のせいで……僕のせいで母は死んだ。
「母さん……。今日は……母さんと僕が好きだったパウンドケーキだ。今日は味を重視して、バターをいつもより多くした。……これで、普段以上にしっとりとしてコクが出る。……母さんはまだバターを100g入れるのはやったことがなかったよね。……美味しい、食べてみてね」
僕は混ぜた生地を型に入れ、オーブンで焼いた。僕はずっと焼き上がる生地を見ていた。生地が段々と膨らむ……。その様子をずっと、ずっと眺めていた。
母は僕のせいで……。僕のせいで!
チン……
シンプルな音と共に生地が焼き上がった。どうやら、いつの間にか40分も過ぎていたらしい。
「母さん……。母さんは、いつもお菓子を食べる僕にいつもこう言ってくれたよね……
『お母さんは、アンタがお菓子を食べている時の笑顔が一番好きだよ』」
僕は出来立てのパウンドケーキを切り分けた。昔から、この瞬間はとても好きだ。スポンジみたく柔らかそうな見た目なのに、包丁を入れた時に、外はサクッといき、内側はスッと入っていくあの感じがたまらない。
スポンジみたく柔らかそうな見た目なのに、包丁を入れた時に、外はサクッといき、内側はスッと入っていくあの感じがたまらない。
読んで下さった方々、ありがとうございます。
読んだ側の目線が分かりません故、感想がいただければとても嬉しく思います。
では、次回作で。