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しるし2(詩集)

夜にあずけて眠る

作者: さゆみ


取り留めのない想いを夜にあずけてみる

出来た空っぽを例えばあなたで埋めてみる

想いもあなたもカタチがないから

自由に膨らんで温めたり冷やしたり

甘い液体になって飲み干してしまったり


夜はいつでも人懐っこい

意地悪くて可笑しくて

昼間より垢抜けてて

哀しいけれど薄情じゃない

触れ合いが零れていて

命が重なりながら焦がされている

そんな気がした


ずっと夜にあずけてきたのかもしれない

汚いもの、醜いもの、危険なもの

なみだ、さけび、いのり

夜は三日月に乗せて

ゆらゆら

ゆらゆら

ゆっくり蕩けるように

夜は抱いていた


星が詠う、言葉のないうた

言葉になれなかったうた

星はまわる、夜を削った、見えないように

星は歌う、聞こえないうた

消えてゆくためのうた

星はとまる、もう、うたわない


夜は儚くて

何気なく明けてしまうから

いつの間にか

さりげなく返してくれた

まあるくなった想いが沁みてきて

また目覚めてしまった夜明け

あなたはいないのに







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― 新着の感想 ―
[良い点] こんばんは。とてもいい詩ですね。タイトルからして幻想的な感じです。感情がこもっていてそれを美しい言葉に変換しきっていますね。間違いのない歌とでも言えばいいかな。音楽業界でも変な歌詞の歌とか…
[一言] 拝読しました。 切ない詩ですね。 でもこういう雰囲気大好きです。 「星はとまる、もう、うたわない」の部分を読んだ時、息が止まりそうなほど胸が締めつけられました。 悲しくも美しい詩ですね。 …
2014/02/27 22:49 退会済み
管理
[良い点] 例えお名前が書かれていなくとも、さゆみさまの詩だ、とわかる。個性というか存在感が益々出てこられたな、と感服しました。 さゆみさまの「夜」が展開されて、夜の概念があらたに加わったように感じ…
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