交換机(ノート)
何気なく描いた漫画の小説Verです。
僕らの中学校の一年生の美術の先生、田中は、怒るのが苦手だ。
だから美術の授業は一言でいうと、カオス。
んで暇になった俺は机に落書きをしたんだ。
「工藤ー、何描いているんだ?あ、エロイk…」
「バーカ。ちげぇよ。」
{ヘタれ田中。 マヂ怒れ。(イラストつき)}
その瞬間。チャイムが鳴った。
焦った俺は落書きを消さなかったんだ。
そして次の美術の時事が起こった。
俺の落書きにコメントがされていたんだ。字から見ると女のようだった。
{似ているね。確かに起こればいいのにね。へろへろ田中}
九が重なっている文字とともに机に書いてあった。
(誰だろう?)
そう思いながら俺は、
{ありがとう。君のへろへろ田中も確かにそう思う。田中なんかメガネだけでいいのにね。(田中のメガネのイラスト)}
新しい落書きを付け加えて、
{君はだれ?}
とも付け加えた。
*********
ある日、学級通信のミニ作文で見つけた名前。
{1年7組 九重沙恵}
クラスの子曰く、「ここのえ さえ」という名前らしく、結構可愛いらしい。
次の美術の時、またコメントが付け加えられていた。
{7組の九重。あなたは4組の工藤君でしょ?}
(え?あの子なのか?)
{どうして知ってるの?}
と付け加えた。
**********
「・・・はい、数学はここまでです。係の工藤君、後で7組に回収したノートを持ってきてください。」
数学担当の7組担任の女教師が俺に言った。
(マヂカよ…。)
ふと思い出したコメント。
【7組の九重。】
「はい!わかりました!」
「あら、工藤君が珍しく文句を言わない。感心、感心。」
「どうしたし?工藤。」
「工藤が壊れた―――――!!!!!」
(うっせっ。)
「スミマセン。4組の工藤というものです。あの。これを先生に…。」
変に緊張した。そして見つけたさえさん。
って、アレ?そんなに可愛くない…。
「あの~?」
「あ、これ、先生に…。」
「分かりました。」
ズシッ
「あ、重くない?大丈夫?」
「平気でs…。」
「ここの―!!これ、これ!」
「あ、待って…。」
(ここのっていうんだ…。)
その時は本当に何気なくとしか思わなかった。
そして、美術の落書きしてある机を見た。
{知ってるよ。だって、見てたもん。
今度会おうよ。○月×日の7時に学校の正門で。}
「三井ー。×日っていつだー?」
「明日ー。」
「!?」
そして×日の7時。
来てしまった…。
分からないぞ?来るとは限らないぞ。俺。
寒さだけが俺を無視拒んでいった。
(さ、寒い。今何時だよ…。)
その時。最近来たことのあるような声がした。
「工藤君!!!」
そう言っていた。
振り向こうとした刹那。
後ろから抱きつかれた。それはまるで、『寒かったのに、ごめんね。』と言っているようだった。
「ごめんなさい。あのコメント。沙恵じゃなくて。私で。
私なんかで・・・!!!」
ドキッ
「わ、私、な、なんか、で。・・・ごめ、ごめんなさいっ!」
・・・なぜ泣くし!!??
「ここの…。さん。」
「どうしてっ、」
「秘密。謝るのは俺のほうだ。ごめんね。勘違いしてて。」
「・・・!!」
「ここのさん。って名前も。『九重』って書くんでしょ?ごめんね。気づけなくて。」
ここのさんは、ゆっくりと…。涙を流しながら優しくうなづいた。
この出会いで、交換机という名の付き合いは終わって、
「もし、もしでいい。もしよかったら、今度は机越しじゃなくて…。」
冬の始まりをつぐ、息が白くなり始めた朝。
「俺とこうやって話てください…!!」
新しい付き合いが始まった。
何気ない男女の付き合いを考えて作ったつもりです。
Cast
工藤 慎司 モデル:クラスの男子
佐藤 九重 モデル:母の話から聞いた人。
九重 沙恵 モデル:違うクラスだが仲良しな子。
三井 秀典モデル:上と同じ
長々と、ありがとうございました!!