オープニング 6 運命という名の必然 その2
皆が昼食を取っている間に私は機関室に向かった。
「ゲビックは居る?」私が問うと「どうした?嬢ちゃん?」と控室からゲビックが出てきた。
「超巨人と接触するのに私の戦甲翔を使いたいの。」
そう伝えると「超巨人ってなんだ?」とゲビックが聞いてきたのでここではさっきのやり取りが知れない事に気付き、あらましをある程度話し詳しくは昼食がてら誰かに尋ねてとお願いした。
「精霊魔導核持ってくのか?」
「戻せなくなると困るから精霊魔導核だけにして後は自力で頑張ってみる。」
ゲビックに聞かれ私はそう答えた。
「それが無難だな..無理はするなよ?」
心配してきたゲビックに
「流石に異界でそんな事しないわ」
と私が答えると
「異界?!だから魔力が取り込めないのか!?」
とゲビックは驚いた。
ゲビックと別れ機関室奥にある精霊との契約と書かれた魔導式端末に両手を置き意識を集中する。
〘接続せよ...人工精霊魔導核〙
力ある言葉を紡ぎながら両の手に魔力を宿し人工精霊魔導核に意識を到達させる。
『...リア...起きて。』
『〜ん〜〜?・・・ここは何処じゃ!?ろくに動けんぞ!!』
私の呼び掛けに答えるより先に外の様子に驚いたようだ。
『それを知るためにも戦甲翔で現地人の所に赴きたいの。詳しくはこちらに来れば知れるでしょ。』
『確かにお主専用の戦甲翔を使うなら説明は不要じゃが...戻れるかのう...?』
リアの疑問に魔導の指輪を使用すると伝えると
『自前の魔力だけで行く気か!?』
と驚くが
『戦闘する訳じゃない、往復で十分もかからないわ』
と言えば
『まあそれなら半分程の魔力で済むか』
と納得したようだ。
精霊魔導核の意識だけを指輪に移して私専用の戦甲翔まで足を運び乗り込むがこのままでは動かない。
起動するのに魔導式端末に触れようとすると
『もう少し待て!情報処理がまだじゃ!!』
とリアに止められた。
「違う世界に来た影響?」と聞くと『後にせい!』と反論された。
(あなたは私との魔力回路を繋ぐだけで私の考えてる事を知れるけど私は知れないのになぁ..)
と思いながら待つ事にした。




