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公爵令嬢に生まれ変わったセシル=クランドール!異世界転移先はまさかの日本!〜ちょっと見ないうちになんで衰退してんのよ!〜一言言う為Vtuberを目指します♪  作者: 石上 三歳
巡り合いは唐突で〜紡がれる魂と惹かれ合う魄〜

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1章 13 発覚

「シャ〜ボン玉、飛〜んだ!」続きはコチラです♪

三歳と入れ替わり早速片付けを始める...始めるつもりだが...


「美味しそう...」


まだ数日も経ってないが、軍用食は兎に角不味い。


「一口だけ...」


そう思いながら、口紅(リップ)跡の無い方が三歳の食べ残しだろうと当たりを付け一口...


「美味しいぃ〜♪」


冷めているが作戦行動中で冷や飯に慣れた(セシル)にとって、そんな事は弊害にならない。

食事(ビーフシチュー)に夢中になった私は、この時背後に忍び寄る沙織(義妹)に気付けなかった。






「...おしっこ...」


飲みすぎて膀胱がパンパンな事に気付いた沙織()はトイレに行こうとし


(ここ、みっくんのお家だった)


そんな事を思い出しながらリビングを抜けようと寝室から出ると


「みっくん凄いモリモリ食べてる」


そんなみっくんが可愛くて、後ろからギュッと抱きしめようとすると


「んにゃあ?!」「へぶっ!?」


みっくんが振り向き真正面からぶつかっ(キスし)た。


「ビーフシチュー味のキス...しかも痛い...」


私が口を抑え擦っていると、みっくんが私を


「沙織?」


呼び捨てにした。だが...


「耕にぃ...?」


この時自分の口から出た言葉が、有り得ないのに真実だと...私は何故か疑わなかった。


『耕にぃ』と私が呼んだ瞬間...


みっくん(耕にぃ)私を見つめる(懐かしい慈愛に満ちた)眼がそう物語っているからだ。





背後に人の気配がする!

セシル(三歳)身体じゃない(身体の)せいでこの距離まで気付けなかったと思うと同時に、相手は敵じゃない(三歳の義妹だ)と思い直す...が


「へぶっ!?」「んにゃあ?!」


よりによって口同士がぶつかった。痛いと思うより女性でありながら『へぶっ』って...

元男性の私ですら咄嗟に出た声が『んにゃあ』...まぁ三歳(男性)の身体だから、私も言う程可愛くは無かったか...そんな風に感じていたら


「ビーフシチュー味のキス...しかも痛い...」


間抜けな事を言うやつだと思い目線を上げるとそこに居たのは


()の知ってる()()よりかなり老けた...


「沙織?」


だった。


沙織?自分で言っておきながら、なぜ眼の前の女性を知っているのか分からないのに(魂がその存在を)覚えて(記憶してい)た。


「耕にぃ...?」


義妹(沙織)に耕にぃと呼ばれた瞬間...


自分の名前(前世)が【御厨 耕助】である事を思い出した。


そして同時に目の前にいる沙織(三歳の義姉)僕の(前世で)知ってる(家族だった)沙織(義妹)と同一人物だと理解した。

何故なら沙織の目が、「耕にぃ」と呼んだ後の僕を見る瞳が


前世で僕が見ていた(三歳を見る時の)眼と同じだ(ちがう)からだ。

だが感慨に更ける間もなく、僕は強烈な目眩と頭痛に襲われた。


「耕にぃ!!」


沙織が僕の肩を抑えてから、膝を付きそっと支え...ようとしたにも関わらず勢いよく椅子に押し込み!


「おしっこ!!!」


トイレに駆け込んだ。


「何だよそれ...」と思うと同時に「沙織らしい」と微笑ましく思いながら、頭痛が治まるのを待つ事にした。


ガッチャ...バタン!!「耕にぃ〜〜〜!!!」


相変わらずやかましい義妹だと微笑ましく思いながら沙織を見た僕は


「パンツを履きなさい!寝間着のズボンも!!って何でずり下がったまま(その状態で)動け(走れ)るの?!」


毎度の事ながらお転婆なままの沙織を(たしな)める。

以前の(前世で知る)沙織(義妹)なら(見ないで!)と言って僕が後ろを向いてから履いたろうに...

眼の前に居る沙織(三歳の義姉)三歳()の顔をガン見しながら履いている。


年とって(若さと一緒に)恥じらいを捨てたのか?」


少し呆れつつ、僕の方が顔を手で覆いながらテーブルの方に行こうとすると


「行かんといてぇ〜…」


背後から抱きつかれる。その時、寝間着がずり落ち...


「あんま魅力的じゃないな」


「言わんといて!!」


僕の言いたい事を理解した沙織が突き飛ばしてきた!


「危なっ!」何とかバランスを取り振り返りながら、ふと気になった事を聞く。


「沙織?(トイレの水)流した?」


.........しばらくの沈黙の後


「...テへッ♪」


小首を傾げながら言う三歳の義姉(今の沙織)


()()可愛くない」


「辛辣ぅぅ...」


沙織は崩れ落ちながら四つん這いになった。


「取り敢えずお尻隠してトイレ流して来なさい。終わったらテーブル片付けて洗い物()()()()


三歳(セシル)の言葉に義姉(義妹)は怪訝な顔をしながら


「なんで急にオネエ言葉なの?」


沙織(他人)の言葉に振り返った私は、ある事に気付き独白する。


「(人格が(セシルに))戻ってる?」「アンタ誰(耕にぃは)?!」


互いの瞳を見ながら私たちは...


「「ぎゃいぎゃいぎゃいぎゃいぎゃいぎゃいぎゃいぎゃいぎゃいぎゃい!!!」」


状況を整理するのに軽く30分以上費やした。






「そんな事有り得んの?」


三歳の義姉がぶっきらぼうに聞いてくる。


「信じないの?眼の前に!こうして(セシル)が居るのに?」


やや強めに私が言うと


三歳(みっくん)の身体で気持ち悪い話し方やめてぇな!?」


「そんなん言われてもしゃーないやん!(セシル)私やモン(耕助じゃない)!!」


ガクッ!


沙織の言葉に私が答えると


「アカン...完全に他人(セシル)やわ...」


ズッコケながら沙織がゴチた。


「当たり前よ!私はクランヴェール公国第8空艇騎士団所属、魔導強襲(アウラヴィル)戦艇(ファーレン)艇長セシル=クランドール大佐です!!」


公国式の礼をしながら私が名乗ると


「ちょっとカッコいいじゃない...みっくんじゃないアンタを見てみたくなったわ」


「...フンッ!公爵令嬢でもある(わたくし)に、平民風情が身を弁えなさい!」


生意気な沙織に私は悪態を(公国で言った事無い)吐く(台詞を言う)


「...ほんと()な女...ねぇ?()()()、耕にぃに代われないの?」


真剣な沙織の言葉に私は...


「ごめんなさい...記憶はハッキリ思い出したんだけどね、私は私なのよ(セシルは耕助じゃない)


少し涙ぐみながら答える私に、沙織も少し涙ぐみながら


「分かったわ。ねぇ?それよりお願いがあるんだけど...」


そう言って沙織が切り出したお願いに私は...


「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!」

皆様「涙活」出来ましたか?

楽しんで泣いて頂けていれば嬉しいです♪

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