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異世界人Vチューバーになる  作者: 石上 三歳


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プロローグ 3 重なる緊急事態 後編

導入部終わりです。


「クレア伍長、艇内通信頼みます」


「ハッ!」


私の指示に素早く答えるクレアに目をやっているとアヴェイルが


「お嬢?」


と聞いて来たので「組織として動くのにいつもと違う事出来ないし混乱するでしょ」と小声で返す。


「これだから脳筋は...」


肩を竦めながら言うカーウィンにアヴェイルが口を開こうとした瞬間


「大佐!通信準備完了です!」


とタイミング良くクレアの声が入る。

クレアに手で謝意を示し魔力通信管に顔を寄せる。因みに手持ち通信器(マイク)だと戦闘時に危険な為昔の伝声管(なごり)で今の形になったらしい。


『全戦艇員に告ぐ!第一種戦闘配備に付きつつ戦甲翔(シュラハトケーファ)搭乗員(ピロート)は自機に搭乗し発艇指示を待て!!これより本艇は航路をやや西に取り索敵しつつアーネスト領軍の救援に向かう!!以上!!』


クレアに通信終わりを告げ操艇員に指示を出す。


「ヨーマン二曹、進路を十一時に。」


「ハッ!進路十一時!!」


ある程度指示が終わった所で二人の準騎士に戦甲翔に向かうよう伝えアヴェイルだけ呼び止める。


「先程発破をかけたのは貴方達や本当の私を知る者達の緊張を解く為だったのよ。私を含めてね」


そう言いながら、少し先にいるカーウィンとアヴェイル二人が視野に入る位置で立ち止まりそっと呟く。


「ありがとう‥」と告げ二人が口を開く前に踵を返す。


何か言いたげなアヴェイルの肩をカーウィンが掴む。


「行くぞ‥」


アヴェイルはカーウィンの目から視線を外し私の背を名残惜しそうに見つめた後戦甲翔格納庫(ハンガー)へと走り出しカーウィンも一礼した後アヴェイルに続いた。






「敵カーメルン軍と交戦中のアーネスト領軍を捕捉!!」


クレアの声が戦挺橋(ブリッジ)内に響いた。


戦闘行為態勢(コンバットモード)、全速前進及び全戦甲翔発艇…)


そう指示を出す前にクレアの声が再度響く…


「戦闘空域と当戦艇間に転移震を観測!!!」


軍用転移魔法(ストラテジーポータル)だと!!」


私の声が残響となる前にまたもクレアが驚愕しつつ声を響かせる!!!


「違います!これは…時空震です!!!!」


時空震?…聞き慣れない言葉を理解する前にその現象は目の前で展開される...

空に、物理的にヒビが入る…実際には音など出てない筈なのに何かが砕け散るような…


「緊急回頭!!全速離脱!!!」


幸いにも考えるより先に口が動いてくれた。


「緊急回頭!全速離脱!!」


復唱したヨーマンが悲痛に叫ぶ!!!


操縦不能(アンコントロール)!!!吸い寄せられてます!!!!」


その声を聞くのと重力加速度(ブラックアウト)が起きたのはほぼ同時だったのだろう。

何が起きたか理解する前に皆の意識は闇に墜ちた。


その後意識を取り戻し危機を回避した私達の眼の前には、見たこともない有り得ない程の広い空間が広がっていた......

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