第四十三話 正義の答えと旅の道中
ポート・アイランド 酒場
ここ、ポート・アイランドは世界中の情報が入ってくる港町。そこに1人情報書(新聞)を読んでいる老人がいた。
「はーい、お待ちどうさま。ポートビールだよ。」
「あぁ、ありがとう。」
その男の名は大賢者レイヴン。ゴルデア王国とポラリス王国での事件を見ていた。
「ふむ、なるほど。そろそろ会ってみるとするかな。アレク。」
一気にビールを飲み干してその場を風のように立ち去った。
その男が『世界最強』だとは誰も気づかない。
ポラリス王国 正門
「では、またな。次はどこに行くんだ?」
「そうだな。ポート・アイランドまでは少し遠いし、資金も無くなって来たから道中にある狩人の町 ハンティフォレストに寄って行くよ。
「そうか。アレク、俺はまだ本当の正義の答えを導き出せてはいない。だが、しっかりと自分を見つめ直して二度とこのような事件が起こらないようにするよ。」
俺は無言で頷く。正門の方にはレナやウェルア、デュークが手招きしている。
そして、手を振りながら国を出た。
ハンティフォレストへの道中
「よし、今日はここでテントを張ろう。」
道の途中に小さな川と木が生えていたので、行政機関がはそこで野宿することになった。一応、冒険っぽいこともしている。
「多分、魔物とかはもういないからウェルアと川で食べられそうなものと水浴びしてくるわ。あ、覗いたら殺すからね。」
微笑みながら闇へと消えて行く。俺とデュークは震えてながらうずくまった。
焚き火の準備をしていると、デュークが小さな壺に何かしていた。
「ん?デューク、なんだそれ?」
「これは、ポラリス王国で買った骨董品の幸運アイテムだ!」
なるほど、デュークにおつかいは頼まないようにしよう。本人は幸せそうだし、まぁいいか。
「幸運の神でもいれば願ってみればいいじゃねぇか。」
「幸運の神なら居ますよ。」ウェルアがひょこっと顔を出す。
え、ほんとに幸運の神なんているのか。
「この世界には『アハトの神々』と言われる8人の神が存在します。その人らが世界のバランスを保っているそうです。聖魔王国は特に神を崇拝していて、神の命令を聞いているとも言われてますよ。」
アハト、、ドイツ語で8を意味する。もしかして、その神の総称を名付けたのは前世にいた人間じゃないのか?ますます気になって来たぜ。
「他にも『勇者』っていうのも居てね、名前は、、忘れちゃった。」
大事なところだけ忘れるのはウェルアらしい。
「じゃ、今日は私が登板の日ね!頑張って作るわよ!」
まずい!レナは絶望的に料理ができないのだ。レナが料理を作ると、、
10分後、、、
「完成!きのこと薬草と木の実のスープよ!肉とかはさっき買って来たのをデュークに焼いてもらってるからそこからもらってね。」
色は紫&緑。臭いは香水をかけ過ぎたときのような臭い。近づいただけで目が焼けそうになる。
これはいわゆる、ジャ◯◯ンスープだ!いや、この場合、ジャ◯コスープになるのか?
れなは笑いながらこちらを見ている。ウェルアが恐る恐る一口飲む。
返事がない、ただの屍のようだ。
レナには『鑑定眼』がという固有能力があり、人の心を少し見通すことができる。つまり、嘘をつけない。
デュークが差し出して来た皿は底が深い!こいつ、、やりやがったな?
俺も飲む。気分が悪くなり、うずくまる。
デュークは飲んだふりをした捨てたようだ。
レナが眠り、デュークも眠り、ウェルアは棺桶、俺は苦琉死味を味わい、気絶した。
次回、ハンティフォレストへ無事到着!
アハトの神々 炎の神 水の神 大地の神 風の神 雷の神 氷の神 運の神 時の神
豆知識 レナの毒スープは『再生』すら無効化し、この世には無いものを生み出す。(危険度 グランド級)