第四十話 やり直そう
二手に分かれた後、ジェイドはネイドとの決着をつけようとしていた。
「はぁ、、はぁ、、ジェイド、、なぜ貴様は強い?俺だって貴様に負けないほどの努力を重ねて来た。だが、市民から愛され、兵からも信頼を寄せられている。俺は、、能力が無くても、、貴様を超えるんだ!」
するとネイドはポケットからガルドも使っていた薬を取り出し、飲み込んだ。
「ん?何をしている!」
全身が膨れ上がり、異様な姿へと変貌した。
「コレで、、オマエよリ、力がツヨくナッタ!コの力でコロしてヤル!!」
ネイドは、ジェイドよりも早く動きジェイドの腹に目掛けて拳を打った。
「うぐっ、、」(さっきとは比べ物にならないほどのパワーだ、、)
「ハッ!ミンチにシテヤルぜ!」
ネイドは上空から倒れているジェイドを潰そうとした。
「仕方がない、、第二戦術。」
「開始」
ジェイドの鎧の一部が外れて、中から蒸気が噴き出している。
「アぁ?」
「知らないだろう、この戦術はピンチの時にしか使わないからな。では、さっさと終わらせるぞ!」
ネイドの攻撃を避け、炎が出る拳をは頬に叩きつけた。
「炎の鉄拳!!」
「グっっ!」
そして、ネイドの巨体が地面に落ちる前に今度は雷をまとった拳を顔に連続で打ち込む。
「うっ、、、どウいうコトダ!?」
「これが俺の努力の証だ。魔法はメガ級までしか使えない。だから鎧に纏わせてさまざまな攻撃を放つ。第二戦術は防御力が落ちる代わりに攻撃力と速度が上昇する。俺の能力じゃない。お前が見ていない間でも努力をし続けた結果だ!」
最後は連続で攻撃を繰り出す。これまで痛みつけられた国民からの思いを込めた拳だった。
炎を纏い、ネイドを焼き尽くした。
「グァああァァ!!」
ネイドの体は元に戻り、その場に倒れ込んだ。
ジェイドはそこに駆け寄る。
「お前に足りなかったものは単純な力でも能力でもない。心の強さだ。努力の成果もその強さによって変わってくるんだ。また、一からやり直せ。そして、俺と共に実力を伸ばしていくぞ、好敵手。」
そしてジェイドはアレクの方へと向かった。