第十三話 始まりの町
視界が真っ暗だ。何も見えやしない。俺、、どうなったんだっけ、、、。
確か、お婆ちゃんに話を聞こうとした時に異様な男が降ってきて、お婆ちゃんに何か思いを託されて、、
「はっ、、」
チチチチ。小鳥が泣いている。
目を開けると、緑の綺麗な葉が太陽の日だからと共に煌めいている。
ゆっくりと体を起こし、辺りを見回す。
木が多く生えており、人の気配はない。
とりあえず、状況を整理しよう。どんなゲームの主人公でもこうするはずだ。
5分ほど考え、俺は転移魔法によりここに飛ばされたとようやく理解できた。
「ここってどこなんだろう。ま、散策してたらなんか見つかるでしょ。ゼル伝でもそうだったし。」
そのまま森を歩き回り、途中賑やかな声が聞こえてきた。
「森の中にカフェでもあるのか?」
草木若き分けて明るい場所に出る。
すると、そこには町があった。
丘の上に上り、全体を確認するとこの町は転移する前に住んでいた街とは違い、少し田舎の小さな町だ。
町に下り、あたりを散策してみるが俺が見たこともない果実や物が売っている。
ふらふらと歩いていると大柄の男達に当たってしまった。
「あ、すいません。」
俺はすぐさまその場を去ろうとすると肩を掴まれた。
「おい待て、お前新人の冒険者か?」
これは、イベント発生だな。おそらくこいつらが俺を襲ってくるのだろう。
「まぁ、そうですね。」
「なら、冒険者登録はしたか?」
「いやまだですね。」
なんだこいつは。襲ってくるのではないのか?
「着いてこい。案内してやる。」
顔には大きな傷があり、腕や背中にも多数の傷跡が付いている。
剣士の恥だな、、
しばらく着いて行くと冒険者ギルドが見えてきた。
中に入ると皆が静かに食事をしたり、作戦会議を開いたりしている。
しかし、普通冒険者ギルドってものは皆でワイワイ騒ぐものじゃないのか。
「おい、ニア!この坊主の冒険者登録をしてやれ。」
大柄な男が、カウンターを叩きながら大きな声で言った。
「はい、今行きますニャ。」
奥から出てきたのは、獣族で猫耳の女の子だった。
まじか!!ここで獣人に出会えるなんて!!
俺は感動してしまった。しかし、違和感を感じたのは彼女の首輪だ。
あれは奴隷の首輪じゃないか?ジュリアやメルにも着いていたやつだ。
「じゃあな、坊主。この世界へようこそ。」
そう言ってギルドを出て行った。
周りのみんなはようやく一息つき、一気に盛り上がり出した。
「えーと、ニアさんでいいのかな。冒険者登録をしたいんだけど。」
「は、はい、冒険者登録ですね。少々お待ちくださいニャ。」
このギルド、、何か変だ。
「ではこちらにサインをお願いします。」
まぁ、とにかくこれで俺も冒険者だ。
「冒険者にはランクがあり、ブロンズ、シルバー、ゴールド、ダイヤ、マスター級までありますニャ。えーと、アレクさんはブロンズからスタートですニャ。」
なるほど、そう簡単には1番上にはならないわけか。
親父はどこまでいったんだろう。
とにかくこれからの目標を整理しよう。
まずはこの町である程度、クエストを受けて慣れておく。
その後は、いろんな町に行って家族を探すとしよう。
流石に今は神とか考えてられない。隣の家のミリアも探さなくてはならない。
そして、俺の冒険はここから始まる。
ニア ??? 語尾にニャとつけており、青色の係員の服を着ている。




