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宇宙(そら)へ  作者: 桜華
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第伍話 Resolve~~決意~~

大変お待たせ致しました。

よろしければ、読んでいって下さい。

エルトリア・地球会談後、国際連合主要国による会談が連日行われ、国連総会において帝国の存在や宇宙人の存在、そして現在、宇宙は「第四次銀河大戦」の真っ只中にあるということを各国首脳に発表することを決議し、地球の挙国一致を目指して動き出した。多少の反対意見はあったものの、地球連邦創設決議案は可決され、地球は一応の統一をみたが、各国の主権や軍隊の指揮権は各国が握っていた為、国際連合とさほど変わりはなかった。だが、地球連邦政府、地球連邦裁判所、地球連邦議会という三権分立制が確立・創設され、連邦加盟国に円滑で迅速な情報提供が行われた。地球連邦軍も各国の出資や人員提供により創設されたが、宇宙軍に関しては主要国によって構成されていた。連邦政府は徹底した情報統制を行い、国民には地球の平和的統合・統一という発表が行われ、世論はこれを圧倒的に支持した。そして、地球は来たるべき日に向け、着々と準備を進めていた。連邦議会においては、エルトリアの要求に対し、正式に拒否の姿勢を改めて表明することを全会一致で可決した。さらに、連邦政府は「皇国」との間で修好通商条約を秘密裏に締結し、万が一の場合は、援助を行うという約定も結んだ。 「これでよかったのだろうか・・・。」

「帝国の軍門に下るよりはマシだと思うが。」 「皇国は、君主と上級貴族達が支配しているが、事実上は民主主義政治が確立している。帝政を施いている帝国よりはマシですな。」独・英・仏の三国の代表者が言った。だが、やはり不安は拭いきれていないような顔をしている。

「解答期限は明後日か・・・。」

「答えは出た。後はどうなることか・・・。」

伊・米両代表が言った。

ちなみに、今日も会議は主要国で構成されており、地球連邦中央地下議事堂で行われている。地球が統一されたとはいえ、やはり実権は主要10か国が握っており、初代地球連邦大統領ジョージ・アストレイは、この評議会と名ずけられた会議の議長というだけで、事実上権力を持っていなかった。

「とりあえず、宇宙軍を展開させましょうか?」

「それでは、明確な敵意に成り兼ねません。帝国側の出方を伺ってからでも遅くはありませんよ、皆さん。」

突如、議事堂の円形テーブルの中央に現れた立体映像に各国代表を初め、連邦大統領や高級官吏たちも驚きを隠せないでいた。1か国を除いては・・・。

「なんだこれは!!」

「まさか、エルトリアのスパイか!?」

「皆さん落ち着いて下さい。このお方は、エルトリア人ではありません。今回の地球と皇国との間で仲介を努めていただいた皇国人の方です。」

冷静な面持ちで日本代表が言った。

「どうゆうことか説明して頂きたい!高坂日本代表!」

ジョージ大統領が言った。 「その件に関しては私から説明致します。大統領閣下。」

立体映像の主が口を開いた。

「私の名は、常陸暁守仁矢。神聖扶桑皇国貴族にして、聖皇陛下より公爵位を授けられし者です。」

「なんと…皇国四大公爵家の常陸家当主様がなぜ地球に!?」

「私は、聖皇陛下の命により、地球に派遣されてここに来ました。現在は、日本国政府の協力の下、1年前から日本国内で生活させていただいております。私がここにいる理由はただ一つ、エルトリアの領域拡大政策から地球を守ることです。」

議場は騒がしくなっていた。

「なぜ、今まで隠していたのですか?高坂代表!!皇国の後ろ盾があれば、交渉の際に交渉を有利に進められたかも知れないのですぞ!?」

「それではダメなのです。ブレラ英代表。最初から皇国に頼っていたら我々はここまで来ることは無かったでしょう。地球の統一…それが我々地球人類に残された大きな課題でした。だが、我々は統一することができた。このような危機に直面することでついに地球人類に悲願を達成することができたのです。」

「つまり、この危機を地球統一のよい機会だと考えたということですか?」

「そうゆうことです。ヘンゼル独代表。そもそも、地球独自での宇宙艦隊の創設は不可能でした。しかし、皇国政府の技術協力の下、我々は見事宇宙艦隊創設の果たしました。今の地球の繁栄も、皇国の技術提供のおかげな部分が多々あります。我々は、皇国に対して多大な恩があるのです。」

「なるほど、上手いこと話が進んでいると思えばそうゆうことだったのですか。」

「で、我々はどうすればいいのですかな?公爵閣下。」

マケイン米代表が言った。

「わが皇国が望むのは、エルトリアの地球圏進出の阻止です。ですから、地球にはこのままの姿勢を貫いて頂きたいのです。おそらくエルトリアは地球側がこのままの姿勢をとり続ければ、武力行使に出るでしょう。その際には、わが皇国宇宙軍第八艦隊が救援に参ります。貴国にはそれまで現在の戦力で戦線を維持して頂きたい。」

「っんな無茶苦茶な!!現在の我々の戦力では、エルトリア艦隊に太刀打ちできるはずが無い!!1時間も持たずに壊滅するのが落ちだ!!」

「皇国軍が盾になるという話ではなかったのか!?話が違う!!」

「大丈夫です。エルトリア第三艦隊は確かに強力ですが、指揮官のヘンデル提督は差別思想家で有名な人物です。地球がまさか宇宙軍を有しているとは夢にも思っていないでしょう。そこを突けば勝利への希望はまだあります。」

「ですが…。」

「他に手はありますまい。地球の命運を賭けて戦うしか。それともエルトリアの奴隷として生きていく道を選ぶのですか?」

暁守が会議に出席している議員に決断を迫った。

「我等は、連邦大統領の意見に従う。」

各国代表の意見を代表して米代表が言った。

「私に決めろというのですか…。地球の命運を賭けた戦いをするか、しないかを…。」

ジョージ大統領が不安げに言った。

「大統領。ご決断を。」

議場が静寂に包まれていた。視線が全て大統領に向けられ、議場にいる人々は大統領のあの言葉を待ち続けていた。そして…。

「…っ地球は、武力には屈する訳にはいかない!!よって我、ジョージ・H・アストレイは、地球連邦大統領として、大エルトリア帝国に対し、徹底抗戦することをここに宣言する!!!」

数秒の静寂の後、議場は拍手と喝采に包まれ、出席した各国代表も立ち上がり拍手を送った。

そしてここに、地球の命運の賭けた戦いが始まろうとしていた…。

だが、このとき地球にとてつもない危機が近づいているとは、この会議に出席した誰もが思っていなかった。

長くなってすみませんでした!!

ご愛読ありがとうございました。

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