第弐話 Crisis~~危機~~
最初のうちは、どんどん更新していきます!
彼らと時を同じくして、秘密裏に各国の会合が開かれていた…。
アメリカ合衆国ニューヨーク州 国際連合地下24階中央地下議事堂内。
議長:「以上が、帝国より発せられた要求です…。」
米大使:「正気の沙汰ではない!!こんな要求、呑めるはずがない!!」
英大使:「私達も同意見ですな。無視するべきです。」
仏大使:「ならば、戦えとでもいうのですかな?戦力差は明らかですぞ!!」
中大使:「いや、いくら帝国といえども裂ける戦力は限られている。全人類が総力を結集すれば、防ぎきれる!!」
仏大使:「人海戦術や突撃思想で勝てる相手ではないのですぞ!吐き違わないで頂きたいものですな!」
中大使:「っ!!なんだとっ!!」
独大使:「ここで言い争っても解決する問題ではない。まずは迅速に対応を決定せねば…。」
伊大使:「なら、発表するのかね?宇宙人の存在を…。」
加大使:「いったいどうすれば…。」
議論は進まず、議場は怒号と嘆きの声に包まれていた。そして、沈黙を守っていた国が動きだした。
米大使:「奴等が攻めて来ても我々には、核がある!!たとえどんなに技術力が高くとも、物体であるなら核には勝てないはずだ!」
日大使:「それを使えば、全面戦争になりますな。全人類を滅ぼすおつもりか?」
米大使:「ならば、どうするというのかね?策がほかにあるとでも?」
日大使:「虎の子を使いましょう。」
議長:「まさか、あれを使うおつもりか?」
日大使:「今使わずして、いつ使うと言うのですか。まだ戦になると決まったわけどもありますまい。交渉に来る帝国人に対して、あれを見せれば、多少は効果はあると思いますがね。」
日大使により発せられた言葉により、議場は騒然となっている。
日大使:「我々先進国がISS開発とし、国民を騙して出資し、造りあげた宇宙艦隊を使うときです。我々は、このような狭い星で領土争いをしている場合ではないのです。全人類は、地球という一つの国家の国民として全宇宙に対峙していくべき時がきたのです!!」
その後の議論はスムーズに進み、地球防衛の為の議論が引き続き行われるのが全会一致で決定された。今回の議論で決定された内容は次のとうりだ。
1、現在の国際連合を解体し、地球連邦の創設。
2、地球連邦創設に伴い、各国の軍隊を解体、一元化し、地球連邦軍の創設。
3、地球連邦宇宙軍の創設。
4、今後、地球外知的生命体との交渉は、地球連邦政府が行うものとする。
ちなみに、帝国政府からの要求は以下のとうりだ。
わが栄光ある大エルトリア帝国は、地球政府に対し以下を要求する。
1、地球はわが帝国の戦争需要に応じて、必要物資を無償で提供すること。
2、地球はわが帝国に対し、月の全統治権と権利を譲渡すること。
3、地球はわが帝国の求めに応じて、地球領の一部を割譲すること。
4、地球はわが帝国に対し、忠誠を誓うこと。
5、今後の協議に関しては、わが帝国大使と行うこと。
議長:「それでは、各国大使の皆さんお疲れ様でした。二時間の休憩の後、また議論を始めたいと思いますので…」
各国大使が席を離れようとした瞬間、それは突然やってきた…。
バタン!!!
ドアがもの凄い勢いで開いた。
議長:「なんなんだね、君は!!今は重要会議中だぞ!!」
国連職員:「ハァ、ハァ、も…申し訳…ありませんっ!ですが、急ぎ事務総長のお耳に入れるべき非常事態が発生いたしましたので…。」
議長:「なにがあったというのかね?」
国連職員:「ISSからの緊急連絡で、地球上空に超大型の未確認飛行物体が出現しました!!」
米大使:「なんだとっ!!!」
議長:「なんということだ…。これでは、発表どころの騒ぎではなくなるぞ…。」
議場は、騒然となっていた…。
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