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宇宙(そら)へ  作者: 桜華
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設定資料1

<大エルトリア帝国>

星暦2100年、約20年に渡るエウロパ帝国連合内で発生した帝位継承戦争(通称:第二次帝国内戦)を終結させ、銀河中央部から離れた最北東部の広大な領域に成立した軍事国家。首都は帝都“エルトリアス”である。銀河最大の領域を有し、衛星国家を多数持つ。政治体制は絶対君主制であり、司法、立法、行政の権限は全て皇帝の名の下に執行される。国家体制としてエルトリア人が頂点に立ち、他の民族がその支配を受ける構図となっており、近年では、長引く戦争に対し反乱を起こす植民地も少なくない。だが、その反乱は悉く鎮圧され、各国はその虐殺行為を黙認しているのが現状である。

元々エルトリア成立以前には各諸侯国が連合を組み、皇帝への忠誠を誓って成立していたエウロパ帝国連合が存在したが、エルトリア公の突然の帝都星エウロパレス占領とエウロパ大公家の虐殺により内戦が終結。その後大公と争っていた皇太子も捕らえられ、処刑させられ、内戦に関わった全ての諸侯が粛清の対象となり、エルトリア公のエウロパ帝国連合の支配を確立し、成立した歴史を持つ。

対外的には、銀河に存在する全国家・地域で構成する銀河連合に参加。しかし、軍事・宇宙政策でセルベリア共和国連邦と対立。星暦2121年、後に七日戦役と呼ばれるセルベリア連邦と武力衝突するが、セルベリア共和国連邦との痛み分けとなり、エルドランド大公国の仲裁により公都エルドランドで停戦条約を締結(通称:エルドランド条約)。フラウデル自治恒星系からの両軍の撤退、非武装宙域の設定、両国の敵視政策の撤廃が約束された。

現在は、銀河連合決議に基づき第四次銀河大戦に参戦し、アンリエッタ星域惑星国家同盟に対し宣戦布告したが、アンリエッタ同盟とではなく、主に広大な領域を有する神聖扶桑皇国とセルベリア共和国連邦と戦争状態である。


<セルベリア共和国連邦>

銀河中央部から北西部、西部にかけて広大な領域を有する民主共和制を採る民主主義国家。首都は“セアレス”である。国家元首はアーネスト・グラス大統領。徹底した三権分立制を採るが、戦時中には連邦議会から大統領に強大な権限が与えられる。これは、エウロパ帝国連合時代から対立した専制君主主義から民主共和制防衛のためを念頭に置かれて定められた制度である。セルベリア連邦は外交権と防衛権をセルベリア連邦政府に委譲した各共和国の連合体であり、決して一枚岩とは言えないが、国家領域は帝国に匹敵する領域を有する。第四次銀河大戦では軍事・宇宙政策で対立する大エルトリア帝国と交戦状態である。技術力・軍事力共に帝国よりやや劣るが、保有艦隊数と兵力では、帝国よりも多い。近年長引く戦争により徴兵制が導入されている。また、領土問題でエルドランド大公国や周辺国と対立、武力衝突も起こっている。もし、ここで本格的な武力衝突が発生すれば、連邦側対帝国国境宙域グラン=グリード戦線、皇国防衛線グリーンベレー戦線に加え、連邦北東部のフラウデルにも防衛線を引かざるを得ず、三つの戦線に戦力を分けなければならない事態になるので、連邦側は苦しい防衛戦略となる。現在は、帝国軍艦隊との最初の大規模戦闘が行われた第一次グラン=グリード会戦において、敗戦を喫して領域の一端を占領されている。だが、アステロイド帯を壁とする同戦線最終防衛線、ニーベルング防衛線に新たに構築された防衛基地(通称:ニーベルング要塞)により帝国軍との戦闘は膠着状態に陥っている。


<神聖扶桑皇国>

銀河中央部から南東、南部に広大な領域を有する立憲君主制国家。首都は皇都“天城”(タカシロ)である。国家元首は第325代聖皇紀州宮・文仁・日本が即位している。国家体制は行政権、司法権、立法権は各自独立しているが、全て聖皇を協賛、輔弼する機関として置かれ、聖皇の名に置いて権力が執行される。皇国議会は元老院と国民議会で構成され、元老院は聖皇が直接任命する形となっていたが、現聖皇が即位してから制度改革が断行され、元老院の定数はこれまでの800席から10席まで削減された。変わって国民議会が750席から2000席に増設され、広く国民に参政権が与えられた。よって現在は国民議会が皇国議会として位置づけられており、元老院は聖皇直轄の諮問機関として機能している。聖皇は全権力を掌握しているが、事実上は皇国議会の議決、最高法院判決や皇国政府の決定には聖皇は関与せず、ただ認可するだけが慣例として定着している。

だが、依然として元老院の影響力が強く、特に軍事行動や政策決定などは元老院の認可を受けないと聖皇に奏上できないなどの制約がある。

また、戦時下に於いては緊急勅令や戒厳令を発する権限を聖皇は有している。

科学・軍事力面に関しては、皇国が誇る銀河最高峰の科学技術により、他の追随を許さない程の能力を有する兵器を多数保有している。銀河で初めて人口天体による宇宙要塞を建造。可変型機動兵器レクルスを他国に先駆け実戦配備し、多大な戦果を上げるなど、最新兵器の開発ではエルトリア帝国に匹敵する能力を有している。この皇国の技術力を脅威に感じたエルトリア帝国首脳部がその技術力を奪うために今回の戦争が勃発されたといわれている。

また、艦隊保有数と兵力では他の大国にはやや劣っているが、その分は技術力で戦力を補っていた。第四次銀河大戦勃発後、初の最大規模の会戦である第一次グラン=グリード会戦で敗退を喫し、現在は皇国南西部の連邦国境宙域であった緑帽恒星系が占領され、連邦と皇国の国境宙域一部が帝国軍の占領下に入っている。

最近では、緑帽恒星系奪還を目指すセルベリア共和国連邦軍と神聖扶桑皇国軍が連合艦隊を結成し、帝国軍に大規模な反攻作戦を展開するとの噂が流れ、帝国軍も連邦中心部への侵攻の足がかりとして占領した緑帽恒星系を死守するため、本国より大艦隊が派遣されており、苦戦が予想される。

銀河自治領域においては、帝国軍の未開惑星侵略阻止を名目に、地球連邦と秘密援助条約を結び、地球連邦に宇宙戦力を備えさせ、帝国軍第三艦隊と戦わせ帝国軍艦隊の戦力を少しでも削ぎ落とそうとするなど、外交面では強かな面も持つ。

だが、現在はあらゆる作戦を講じているが、戦況は帝国軍に傾きつつあり、セルベリア連邦や他の反帝国派国家と共に苦戦を強いられている。


<エルドランド大公国>

衛星国家連合(通称:ムーン連合)を解体し、武装中立を国是にエルドランド恒星系を中心に成立した国家。首都は公都エルドランドである。現在は大公位が空位の状態であり、前大公のホルスト・イシリアス・エルドランド公亡き後、弟君であるクルスト・エトル・エルドランド卿が実権を握っており、即位が近いとされている。ホルスト公には、長男で公太子のレオンハルト・イレ・エルドランド公子がいたが、今大戦が勃発する直前に、神聖扶桑皇国領緑帽星へ視察に出発した後、消息が途絶えたままである。

近年は、帝国側各国に接近し、連邦側陣営各国との対立を深めている。これは、連邦が今大戦で疲弊している隙に、長年の係争地であるフラウデル自治恒星系を領域内に併合したいとの思惑があるためとされているが、真相はまだ判明しておらず、長年中立国家として数々の戦争・内戦の仲介役を担ってきた国家が、なぜ、積極政策に転換したのか疑問点が残る。

軍事力は、他の三大国には劣るが、武装中立を国是にしているだけに侮れない力をもっている。


<銀河連合>

銀河に存在する全国家が加盟し、銀河の恒久平和と全国家繁栄を目指して結成された国際機関。以前は、銀河連邦共和国が全銀河の統括機関として存在していたが、第三次銀河大戦により完全に崩壊し、代わって成立した経緯を持つ。だが、銀河連合といっても全加盟国が銀河連合決議に従ってはおらず、都合のいい決議にのみ従うなど、銀河連邦共和国のときのような求心力は全く存在していない。現在は、セントラル国家連合条約に加盟している国家が中心となって運営している。また、アンリエッタ星域惑星国家同盟を全銀河の恒久平和に対する侵略者として、銀河連合決議に基づき戦争状態であるが、戦況は芳しくなく、三大国が一つの大エルトリア帝国の援軍を得て近年ようやく戦況を好転させつつある。

だが、この銀河連合決議により、第四次銀河大戦が勃発。アンリエッタ星域惑星国家同盟以外の国家に帝国軍が侵攻し、領土を拡大している現状を認識しつつも、各国家からの悲鳴に近い援軍要請を無視し、各宙域への侵攻を黙殺している。


<アンリエッタ星域惑星国家同盟>

アンリエッタ星域を中心に反連合を旗印に結成、成立した国家連合体。元は、銀河連合に協力的な国家群が、長年の連合の宇宙政策の失敗や親帝国主義への転換。民主主義軽視とも取れる政策の数々に加え、セントラル国家連合加盟国による連合の私物化に対し、異を唱えて成立した経緯を持つ。後ろ盾としてセルベリア連邦共和国、神聖扶桑皇国が付き、第一次アンリエッタ会戦では、皇国・連邦の軍事支援下、押し寄せる銀河連合艦隊群を撃退した。一時は銀河連合中心星セントラル恒星系まで迫ったが、突然の帝国軍艦隊の襲撃に遭い、派遣艦隊が壊滅的打撃を受け、撤退を余儀なくされた。反銀河連合を掲げているが、実際は、銀河連合を私物化しているセントラル国家連合打倒を目的としている。

セルベリア連邦や皇国との関係は良好であるが、帝国とは開戦状態にある。

近年では、加盟国数も増え、連邦や皇国と共に帝国軍及び銀河連合軍に反撃の準備を整えている。


<銀河自治領域>

主に、銀河連合に加盟していない国家が多数存在する宙域を指しており、銀河未開惑星保護条約で指定された領域を指す。

領域は銀河の4分の1と広大であり、帝国と皇国の間で広がっている。この自治領域のおかげで皇国と帝国の直接的な戦闘が回避されていたともいわれている。

今回の大戦では、帝国側は本条約を完全に無視し、自治領域に存在する恒星系に侵攻。極東に位置するガイア恒星系中心星地球にも侵攻した。


<アーネンベルグ民主連合>

バーミリオン自治恒星系、グリフィス自治恒星系、クロネシア自治恒星系、アテネス自治恒星系、シュバルツラント自治恒星系の五カ国で構成する国家連合。

セルベリア連邦の隣国にして、連邦に保護を受け成立した経緯を持つ。

現在帝国軍の侵攻に遭い、バーミリオン自治恒星系とアテネス自治恒星系が降伏し、グリフィス自治恒星系、シュバルツラント自治恒星系、クロネシア自治恒星系が交戦を続けているが、敗退を余儀なくされている。


<大フェニウス共和国>

銀河自治領域において唯一銀河連合に加盟していた国家。現在は、帝国軍の侵攻に遭い、占領され、銀河自治領域での前線基地として総督府が置かれている。

地球侵攻作戦においてもここから第三艦隊2500隻の内300隻が旗艦コンキスタドールを中心にして出撃した。



その他にも銀河には幾千もの中小国家が存在しているが、その大半が上記の国家の衛星国家として存在している。


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