特別話 World view〜〜世界観〜〜
すみません。大変おそくなりました。今まで謎だった世界観を書いてみました。
宇宙暦3703年、オペレーション・フライ・トゥ・ガイアから約150年後、ヒト=人類は宇宙に進出した人類が組織した地方政府とガイアから脱出した人類で構成する本国政府との対立が内戦へと発展。第二次銀河大戦が勃発した。最初は、各国家内の内戦であったが、各国の思惑とそれを利用しようとする反政府勢力や反乱軍の暗躍により次第に内戦ではなく、国家間の星間戦争へと発展し事態を収拾不能になった銀河連邦共和国は崩壊寸前にまで追い詰められていた。
次第に各国家は共通の敵国を持つもの同士で結束し、宇宙は旧三盟主国の一つのエウロパ連邦構成国家からなる軍事国家エウロパ帝国連合と新興国家セルベリア連邦、宗教国家大和聖皇国の三大国家の下に団結し全宇宙を巻き込んだ大戦へと発展した。
およそ1000年後、三大国家は戦争により国力の低下が著しくなり、激化する宇宙海賊対処や汚職、伝染病などの内治政策に悩まされ、各国家は停戦に向け動きだし、宇宙暦4710年、中立国家であるムーン連合首都アジスで講和会議が開催され、翌年宇宙暦4711年アジス講和条約が締結され全宇宙を巻き込んだ大戦は終結した。
この講和の成立により、銀河連邦共和国が復活され、今まで前回一致制を採っていた銀河連邦議会は多数決制に変わり、指導的立場としてエウロパ帝国連合、セルベリア連邦、大和聖皇国が銀河連邦共和国理事国として迎えられたが、帝政を採るエウロパ帝国連合と民主制を採るセルベリア連邦の対立は避けられないものとなっていた。セルベリア連邦と友好関係にある大和聖皇国は再びの銀河大戦の勃発を防ぐために厳正中立を宣言し、大戦の傷がまだ癒えない各国家の拠り所としての働きをしていた。
そんな状況の中でも銀河は一応の平和が訪れ、小さな小競り合いはあったがそれからの銀河は相互理解の時代に入り、賢明な君主や指導者の登場のより人々は戦争という言葉さえ忘れるようになった。
それから、途方のない時間が流れた…。
そして、宇宙はまた激動の時代を迎えた。
銀河連邦共和国は汚職が蔓延り、政府機能はほぼ停止し、貧しい惑星の産業レベルは自給自足まで下がっている国家が続出する事態となった。
そんな共和国に対し反感を持つ中小国家が団結し、共和国からの独立を宣言した。その名をアンリエッタ星域惑星国家同盟と称した。
アンリエッタ同盟軍艦隊は鎮圧にきた銀河連合を中心とする銀河連邦共和国軍艦隊と激突し、辛くも共和国軍艦隊を撃退した。これをアンリエッタ会戦という。
アンリエッタ会戦後、同盟軍は宇宙暦改め星暦2080年、銀河連合に対し宣戦を布告。銀河連邦共和国中心国家である銀河連合の首都セントラルに向け進撃を開始した。頼りにしていたエウロパ帝国連合は帝位継承問題の混乱のため出兵を拒否し、セルベリア連邦と大和聖皇国はあくまで銀河連合と同盟による国家間戦争とし中立を宣言。その他の各国家も銀河連合の共和国運営に不満を持っており、二国に続いた。
誰もが疑わなかった銀河連合の圧倒的勝利だったが、戦線は膠着し消耗戦になっていった。
そんな中、銀河を揺るがす大事件が起こった。
エウロパ帝国連合内で起こっていた帝位継承問題がついに内戦に発展したのだ。長年空位となっていた帝位を巡り、帝国連合構成国家が皇太子派と大公派に分裂し、大規模な軍事衝突が起こり内戦になった。エウロパ帝国連合の内戦に呼応してセルベリア連邦が宇宙艦隊を国境宙域に派遣し、隙あればすぐにでも侵攻可能な状態に入り、帝国は内憂外患の様相を呈し、武勇を誇ったエウロパ帝国連合の命運も尽きたと思われた。
だが、セルベリア連邦の思惑を外れ、エウロパ帝国連合内で発生した内乱は早期に終結し、大公派でも皇太子派でもなく、中立を貫いていた有力王侯であるエルトリア公国大公アドルフ・フォン・エルトリアの突然の帝都エウロパレス掌握によって終結した。
アドルフは内乱のきっかけを作った原因として、皇太子と大公及び関係した全ての諸侯の処刑を命じ、逆らうものはエルトリアが誇る武勇高きエルトリア宇宙艦隊により鎮圧され、粛清された。内戦で疲弊した諸侯は逆らう力も無く服属を誓い、星暦2100年諸侯による連邦制を廃止し、皇帝が全領域の統治者とする大エルトリア帝国の成立を全銀河に宣言。初代皇帝にアドルフ・フォン・エルトリアが即位し、アドルフ1世と称した。さらに、アドルフ1世は現在の帝国の混乱の元凶はセルベリア連邦にあるとし、セルベリア連邦を仮想敵国とする軍事政策の方針を決定し、内戦で失った国力回復と軍事力増強に邁進していった。
国是を弱肉強食とし、今までの貴族だけが政治を行う政治ではなく、能力のある者なら誰でも這い上がり理想の職業や政治に就けるようにし、今までただ搾取されるだけの存在だった庶民はこの政策の転換を歓喜で迎え入れ、人々はいつしかアドルフ1世を英雄帝と呼ぶようになった。
それから約20年後の星暦2121年、軍備を整えた大エルトリア帝国は経済・宇宙政策で対立するセルベリア連邦に対し宣戦を布告。さらに、大和聖皇国内で発生した宗教戦争と絡み、宇宙は再び大戦へと歩みを進め、銀河連合とアンリエッタ同盟との戦争が絡み合い、星暦2122年第三次銀河大戦が勃発した。
だが、この大戦は約7日で終結し、セルベリアとエルトリアの痛み分けと大和聖皇国の内戦終結で決着がつけられた。大和聖皇国は内戦の結果、軍事力の重要性を認識し、第325代聖皇紀州宮・文仁・日本により各神官領を廃止し、聖皇が皇国全土の神聖不可侵にして全統治者とする神聖扶桑皇国を成立させた。神聖扶桑皇国自体は大和聖皇国の流れを組み、日本(=ヤマト)朝は存続され、聖皇の名の下に各臣民は聖皇を現人神としてあがめ、信仰と敬愛の対象とされ、その忠誠心は銀河広しとはいえども皇国臣民以上の忠誠心を持つ国民はいないと言われた。
三度にわたる銀河大戦により、銀河連邦共和国は完全に崩壊。1億年以上続いた共和国はたった7日で滅び去った。
銀河連邦共和国の崩壊を確認した銀河連合は、自らが銀河連邦共和国の正当な後継者と称し連合に協力するよう全銀河に声明を発表したが、主要三カ国は黙殺し銀河連合支配下の中小国家群が銀河連合に併合される形に留まった。
だが、一応の協力は見せ銀河連合議会にはアンリエッタ星域惑星国家同盟以外の全国家が加盟した。
そして、銀河連合とアンリエッタ同盟との対立は日に日に増し、銀河連合成立の翌年、星暦2123年12月銀河連合はアンリエッタ同盟を銀河統一を阻む宇宙の混乱の元凶と断定する決議を賛成57反対0棄権15で可決し、アンリエッタ同盟に即日武装解除と主権の放棄、銀河連合への参加を要求し、従わない場合は武力行使も辞さないと宣言した。アンリエッタ同盟はこの決議をアンリエッタ同盟に対する明確な侵略行為と断定し、明後日、星暦2123年12月3日銀河連合・アンリエッタ同盟は互いに宣戦を布告。大規模な衝突を起こし、銀河を二分した第四次銀河大戦が勃発し、大エルトリア帝国は領土拡大の好機として大戦に参加し、中立を宣言していた三大国家が一つ神聖扶桑皇国領緑帽星に侵攻を開始。銀河の中心を挟んで端に存在する国家同士の戦争が勃発した。皇国側は徹底抗戦を宣言。セルベリア連邦と連合軍を組織し皇国は反撃を開始し銀河歴史上最大の大戦の火蓋が切って落とされた。
皇国はこれまでの艦隊決戦主義を捨て、自らの銀河最高峰と呼ばれる最新技術を用いて可変型機動兵器レクルスを開発。エルトリアとの戦闘においてレクルスを投入した。未知の兵器の突然の襲来にエルトリア第一艦隊は混乱し、初戦のおいて壊滅的打撃を受けた。
その後、戦争は一進一退の様相を見せ、エルトリアは長距離ワープによる皇国本土の侵攻を断念し、隣国を侵略・併合し、皇国本土まで進撃路を切り開く戦略に切り替え、皇国が第一防衛星域と定める未開発惑星系である太陽系第三惑星地球へと侵略を開始した。
地球側は大エルトリア帝国の要求を拒否し、戦争へと発展。未開発惑星としては勇敢に戦い、他の惑星国家を勇気づけた。
だが、最後まで徹底抗戦していた日本帝国の降伏により地球連邦は正式の降伏を宣言。エルトリア辺境領として併合された。
ーーー神聖扶桑皇国評議会資料21号抜粋ーーー