スコップのお話
土砂を掘る道具に『スコップ』や『シャベル』があります。
この二つの違いをご存知でしょうか。
日本では、地域や職性によって呼び方が異なるようです。
東日本は柄を両手で持つ大型のものを「スコップ」と呼び、片手で使う小型のものが「シャベル」です。
西日本では逆で、大型のものが「シャベル」、小型が「スコップ」になるようです。
子供が砂場で遊ぶおもちゃのものも西日本と同じ呼び方になるかも。
また、大型のものでは『掘るときに刃の上端に足を乗せられるかどうか』『刃先が丸いか』で区別させることもあります。
実際には『スコップ』や『シャベル』はどちらも同じもので、オランダ語では「schop」となり英語では「shovel」です。
ただし、小説家になろうのサイトでスコップというと別の意味が……
その森ではイチジクの木が実をつけていた。
小さなタヌキくんと、頭に王冠のようなものを乗せた白いおサルさんがいる。
二人の間にあるお皿には、おせんべいが乗っている。
皿の横には湯気のあがる湯呑も置かれていた。
「んとね。白猿さん。僕がオンライン小説をみているときにスコッパーっていう言葉がでてきたの。これって知ってる?」
「子狸くん。小説サイトの『隠れた名作』を紹介してくれる人のことだよ。毎日多くの小説が投稿されているけど、ほとんどは人目につかずに埋もれてしまうんだ」
「そっか。埋もれた小説を掘り出すことをスコップっていうだね。僕は公式のランキング以外はあまり見てなかったの」
「スコップされる小説って、むしろランキングには載らないものや、評価が少ないけど読んでみると面白いものが紹介されるようだな。いわゆるテンプレものとか人気キーワードは避ける傾向もあるみたいだ。スコッパーが紹介したくれた作品はブックマークしておこうぜ」
「んとね。白猿さん。僕は会員登録してなくて読み専門なの。なろうのブックマークは使えないの」
「子狸くん。読むだけの人でも会員登録しておくと便利だぜ。ブックマークの機能もそうだし、作者に感想を書ける。何より評価をつけて作者を応援できるんだ」
「それはそうなんだけどね。よく読む小説の一部はブラウザのお気に入りに入れてたの。基本的には『小説を読もう!』のサイトの『閲覧履歴』で読んでたの」
「それだと30件を超えると消えちまうな」
「そうなの。ずっと前に読んだ小説で、タイトルを思い出せない作品をもう一度読みたい時って、どうやって探せばいいだろう」
「まずは小説検索の機能だな。あらすじや題名、キーワードで、『絶対にこの言葉が入っている』とわかってれば、それで検索すればいい。ただし、実際にその言葉が入っていないと検索結果からこぼれちゃうけどね」
「んとね。それは僕も試したの。結果が十万件以上でたの」
「ジャンル設定でしぼるのも手だな。このジャンルは絶対に違うというのを外して設定するとか。他に『短編』『長編』でもしぼってみようか」
「あまり数が減らないの」
「検索結果を『総合ポイントの高い順』で並べてみよう。表示された作品の一覧をざっと見て、除外ワードを入れてみようか。この言葉はあらすじやタイトル・キーワードに入っていない、とわかる言葉を入れていけば、もう少し絞れると思う。あと、主人公が男性で絞る場合は、除外設定に『女性主人公』といれるんだ」
「あ、ちょっと数が減ったかな。主人公が男性の場合に『男性主人公』で検索すればいいんじゃないかな」
「それだとその作者が『男性主人公』というキーワードをつけてなければ、検索から漏れるぜ。まぁ、最初は『男性主人公』で探して、みつからなければ検索ワードから消すって手もある。他に除外設定で気をつけるべき点が二つある。一つはそこで入れた言葉があらすじやキーワードに入っている場合があるんだ。『残酷な描写はありません』とか」
「そうなんだ。除外設定で気を付けるもう一つは?」
「文字数かキーワードの個数が多すぎると、除外されないこともあるようだ。除外のところに言葉を二十個ぐらい入れていくと、そこに言葉を追加しても検索結果の数が変わらなかったり、除外ワードが含まれる小説が検出されることがあるようだ」
「言葉で絞り切れないと、探すのが大変なの。お話の中身で探せるといいの」
「実は『お話の中身』で探す方法もあるぜ。登場人物の名前や独自のアイテムや地名、セリフでも検索できる。Google Chromeのアドレスバーにこう入れるんだ」
site://ncode.syosetu.com キーワード
「キーワードに、登場人物の名前やセリフを入れればいい。『.com』とキーワードの間に半角空白が必要だぜ。言葉が複数ある場合は半角空白で区切ればいい。例えば『ポッポロッド』というアイテムがでる小説を探す場合はこう書くんだ」
site://ncode.syosetu.com ポッポロッド
「あ、そのやり方で探していた小説が見つかったの。ありがとう白猿さん。小説の内容を覚えてれば何でも探せるのかな」
「いや、そこまで万能ではなさそうだ。たまたまGoogleのデータベースに残っていれば検索されるかもって話だ。Googleは自動巡回で小説の情報を収集しているけど、全小説を取り込んでいるわけじゃないからな。運が良ければ見つかるってことかな。古い小説だったり、あまり読まれない小説だと見つかる確率は下がると思う」
「さっきのChromeで探すやり方って、他の小説サイトでもできるのかな」
「カクヨムでも試せるぜ。Google Chromeのアドレスバーにこう入れるんだ」
site://kakuyomu.jp キーワード
穴掘りの重機はショベルカーと呼びますが、大型のものをショベル(シャベル)という西日本風な呼び方になっていますね。