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おれたち付き合ってますがなにか?  作者: ゴルゴンゾーラ
サプライズではないサプライズ
77/83

第77話_最悪の事態

青井美奈から聞いた場所は、明から聞いたとおり新宿だった。

新宿に借金取りの事務所があるらしい。


そこに向かいながら、明に何度も電話した。

しかし明は電話に出なかった。


とにかく、新宿の事務所の前で待っていれば、

明は、時間にあらわれるだろう。

そう思って俺は、電車に飛び乗った。


青井美奈と、ホンモノの姉の島田緑さんは

そのままアパートに置いてきた。


ホンモノの姉のほうは、俺と一緒に行きたがったが

「危険かもしれないので」と伝えた。

青井美奈の方は、横になりテレビを観はじめていた。

信じられない神経だ。


ホンモノの姉の島田さんと

連絡先だけ、俺は取り急ぎ交換した。

「あとで必ず連絡します」

そう伝えた。


俺自身も分からないことが多かった。

なぜ、青井美奈は、明の居場所を知っていたのか。

なぜ、やすやすと、明の姉のフリをできたのか。


でも細かいことを気にしている時間はなかった。

借金の返済場所、新宿の事務所に向かわねばならなかった。


--------------------


青井美奈の自宅から新宿までは1時間ほどかかる。

時刻は17時。

ギリギリではないか。


新宿に着くと、全力疾走した。

何人かとぶつかり、悪態をつかれる。


こんなに走ったのはいつぶりだろうかというほど。

事前に電車の中で、地図は頭に入れたので迷うことはなかった。


はぁっ、はぁっ、、、

息が切れる。

明のようにランニングをしておくべきだった。

俺は目的地である事務所の前で汗をぬぐった。


なんとか18時前についた。

腕時計を見て安堵する。


まさかもう、中にいたりしないよな?

俺は不安になり、事務所を見上げた。

このビルの3階だと聞いたけど。


そのとき、前方から、明が現れた。

「明!」

俺は叫んだ。


「よかった!」

「上原さん、どうしてここにいるんです?」

明は驚いている。

「姉ちゃんに場所を聞いたんですね?

上原さんは帰ってください」


「違うんだ!明......」

俺は、全力疾走したせいで息が整っていなかった。


「もう約束の時間になる」

明はそう言いながら、雑居ビルの階段をずんずんと上がっていく。


「明!あの姉は、ニセモノだったんだ」

俺がそう言うと、明は立ち止まってこちらを見た。

「ニセモノ?」

しばらく黙ったのち、明はまた階段を登りはじめた。


慌てて明のあとを追いかける。

「あれは、本当の明のお姉さんじゃないんだ」

「ハハハ。そんなわけ無いです。上原さん、僕を止めようとして変なウソ、つかないでください」

「ホントだって」


俺は日頃の運動不足を呪った。

明はどんどん階段を登っていく。

引き換え俺は、全力疾走がたたって、足がフラフラした。

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