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おれたち付き合ってますがなにか?  作者: ゴルゴンゾーラ
山野井の過去
43/83

第43話_信じてほしいんだけど

ローテーブルを挟んで山野井と向かい合っていた。


「何を言っても怪しく聞こえるな。

なにもおかしなことはしてないんだけど」


どうしてこうなったのか。

首を傾げる。

アパートの天井を見上げる。

天井には謎のしみがあって、いつもあれをみると不気味で不安になる。


「僕は想像してしまいます。

上原さんの部屋をきれいにしてくれる誰かがいるのかって」


山野井はハァアとため息を付いた。


「それから上原さんは今日は、ホテルで誰かに会ってきたのかって」


「どうしたら信じてくれるかな」

「信じる、信じられないの前に不安なんですよね」


「不安......」

俺もふと思い出す。

山野井が俺に満足しているのかどうか、不安に思ったことを。


俺はローテーブルを回り込んで、山野井の隣に座った。

そして彼の手を握りしめる。


「山野井の不安な気持ちがなくなるよう、

今夜、俺は全力を尽くす」


そして自分の不安も打ち消すのだ。


山野井は俺の顔をじっと見て

「ふっ......なんすか、それ」

と笑い出した。


「笑うってひどくない?真剣なのに」

「だって上原さん、真面目な感じでエロいこと言うから。

なんかのスポーツするみたい」


「じゃあ、こんな感じは?」


山野井の両肩をガシッと掴んで

「明。お前の不安なんて俺が今夜かき消してやる」


山野井は嬉しそうに「アハハ」と笑った。

「上原さん、俳優かなんか目指してます?

もっと色んなパターンみてみたいかも。めっちゃおもろい」


「うーん、笑われた。イマイチか。

一時期、海外ドラマを結構観ててさ、

今のは、そういうセリフに影響されてるんだけど」


山野井の顔に笑顔が出て、

雰囲気も和やかになってきたので、嬉しくなった。


「海外ドラマ?上原さんが。意外だなぁ」

「恋愛ものはあんまり観ないんだけどさ。

やっぱり、そういうシーンはゼロではないからなぁ」


「僕は......強引な感じで言われたいです」

山野井が小さな声で言った。

「強引?」

「はい。上原さんに強引にして欲しい。今はそんな気分です」

山野井の顔が少し赤い。

恥ずかしいのだろうか。


そうだ。

お互い、こうして欲しいとか、こういうのが良いって

なんとなく遠慮して言えない雰囲気があるよな。


そういう遠慮が、不安な気持ちにつながっているのかもしれない。


これからはどんどん、自分の希望を言おう。

相手が嫌がったら、それは止めればいいだけ。


俺は今夜、強引な男になることにした。

自分自身、そういうタイプじゃないけど、別に嫌ではない。

むしろちょっと楽しかった。


「明。俺が一日お前のことをどれだけ考えていたと思ってる?」


強い口調で見つめながらいうと、明はさらに顔を赤くした。


セリフは芝居なんかじゃない。

実際そうだった。

明のことを一日に何度も思い出していた。

それにうちのアパートの前に明がいるのをみて嬉しくなった。


明の胸をぐっと押して、やや乱暴に床に押し倒した。


そして明の両手を掴んで床に押さえつけ強引にキスをしたのだった。


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